ラン科、Orchidaceae、セラピアス属、地中海沿岸地域原産の多年草、
学名:Serapias lingua、異名:Serapias pseudo-cordigera; Serapiastrum lingua
和名:セラピアス・リングア、英名:Tongue Orchid、Tongue Serapias、葡名:Erva-língua-maior、
2010年5月、2014年4月20日、2015年4月27日、29日、2018年5月1日、4日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2018年5月15日、アレンテージョ地方で撮影、
セラピアス・リングア Serapias linguaの花。草丈は10~30cm。花は径3cm前後。
紫赤色に黄褐色~緑色の線が入り変化に富む。種小名のリングアLinguaは舌の意。
花期は原産地、ポルトガルで4~5月。
草原や沿道に自生。大西洋の水平線が見える台地にて。
群生もよく見かける。セラピアス・リングア Serapias lingua でした。
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(GKZ植物事典より) 和名は、学名の音読みから。属名は、エジプト王朝末期に、ギリシャ人によって統治された時代に、ギリシャ人によって創出された神 Serapis の名に因んでいる。エジプト語では「ウサル・ハピ」と言い、エジプト神話に登場するメンフィスの主神プタハの聖牛アピスとギリシャ神話に登場するオシリス神を合体させたものという。この属の植物の萼片が牛の角のように立っているからの命名と推測される。種小名は、「舌のような」の意。唇弁の様子を示している。
セラピアス・リングアはラン科の多年草である。本種は、地中海沿岸地方で、標高2000m未満の日当たりの良い牧草地や草原に自生の見られる地生ランである。草丈は、10~50㎝程度となる。葉は、狭楕円状で、4~8個出る。3~5月頃、茎上部に総状花序を出し、径3㎝程度の花を2~6個程度つける。唇弁は赤色で長く下垂する。花弁・側萼片には赤色の条紋が走る。上萼片は花を覆うように被さる。本種の大きな特徴は、喉部が濃赤紫色となる点である。 セラピアス・リングア (GKZ植物事典より)