The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

アスフォデルス・アエスティヴス Asphodelus aestivus

2021-12-16 09:57:26 | ポルトガルの野の花

ユリ科、Liliaceae、ツルボラン属、地中海沿岸地域原産の宿根多年草、

学名:Asphodelus aestivus、

英名:Summer asphodel, Onion weed, 葡名:Gamão、Abrotea、

2007年3月ポルトガル・アレンテージョ地方で、2014年3月24日、2018年5月4日、7日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

アスフォデルス・アエスティヴス Asphodelus aestivus の花。草丈1メートルほどになる。花の直径は3cmほど。

 

アレンテージョの牧場脇に。

 

 

 

コルク樫の木の下で。

 

海の見える斜面に咲くアスフォデルス・アエスティヴス Asphodelus aestivus でした。   

©2021 MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから属名はギリシャ神話に登場するAsphodelos(=不死の花)を語源としている。種小名は「夏の」の意。

アスフォルデス・アエスティヴスはツルボラン科の多年草である。地下に紡錘状の開墾を持ち、草丈は0,3~1m程度となる。根際から長さ40㎝、幅2㎝程度の線形葉が叢出する。茎葉は見られない。葉は、主脈部位を中心にV字形とあり、主脈部位は下側に突き出る。6~8月頃(地域によって開花期は異なる)、茎上部に穂状花序を出し、径30㎜程度で白色6弁の花をつける。花被片の中央部位には赤茶色の条線模様が入る。花後には蒴果をつけ、6個の種子を内包する。本種は、北アフリカが原産地であるが、現在、地中海沿岸地方では帰化状態にある。(GKZ植物事典より)

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ


ガラクトーシス・トメントーサ Galactites tomentosa

2021-12-15 09:59:20 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、ガラクトーシス属、地中海沿岸地域原産の耐寒性1年草、

学名:Galactites tomentosa、

和名:ガラクトーシス・トメントーサ、

英名:Purple Milk Thistle、Mediterranean Thistle、Boar Thistle、Edible Thistle、

葡名:Cardos-prateados、

2010年5月、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2013年5月5日、2014年4月22日、7月31日、2015年4月29日、5月5日、7月20日、2016年5月30日、6月5日、9日、2018年5月3日、23日、28日、2020年5月21日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

ガラクトーシス・トメントーサ Galactites tomentosa の花。4月、5月の野原はアザミの花がいっせいに咲く。同じように見えても、種類は多種多様。

 

前の紫はシャゼンムラサキ。

 

草丈は 150cm ほどにもなり群生する。花の直径は 3~4cm。

 

 

 

斑の入った葉は鋭く尖っている。ガラクトーシス・トメントーサ Galactites tomentosa でした。 

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名はギリシャ語の gala(=乳白色)を語源としている。葉脈が乳白色であることを示している。種小名は「密に細綿毛ある」の意。ガラクティティース・トメントーサはキク科の1年草である。草丈は50~150㎝程度となる。茎は直立し、上部で分枝する。根生葉はロゼット状となる。茎葉は細長い披針形で、裏面は細かい綿毛に覆われて白っぽくなる。葉の表面には白色の斑模様が走る。葉の先端には強力な刺がある。7~8月頃、径3~4㎝程度で白色~桃色で開花し、やがて紫色に変化する。花後には白色の冠毛を持った痩果をつける。(GKZ植物事典より)

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ


アンクサ・オフィキナリス Anchusa officinalis

2021-12-14 10:17:37 | ポルトガルの野の花

ムラサキ科、Boraginaceae、ウシノシタグサ属 、南ヨーロッパ原産の多年草、

学名:Anchusa officinalis、

和名:アンクサ・オフィキナリス、別名:アルカネット、アフリカワスレナグサ、

英名:Italian Bugloss、Alkanet、Alcanna、葡名:Buglossa-calcarea、Anchusa-calcarea、

2008年7月、2014年10月、ポルトガル・コスタアズール地方で撮影、

 

ポルトガルの道路わきや、海辺に近い砂地に自生している。

 

茎や葉はごわごわした毛が生えて硬い。花の直径は1センチほど。草丈は3~40cm。

 

 

 

7月の熱い砂地に照らされても、たくさんの花をつけていた。

 

沿道脇に咲くアンクサ ・オフィキナリス でした。 

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、英名から。属名の Anchusa とはギリシャ語の「化粧品」や「紅」の意で、古代エジプト時代から頬紅や口紅に用いられてきたことによる。種小名は「薬用の、薬効のある」の意。

アルカネットはムラサキ科の多年草である。草丈は30~60㎝で、茎上部で円錐状に分枝する。全草が白い粗毛で覆われている。葉は、披針形で、縁部は全縁、先端部は尖り、上部の葉の基部は柄を持たず茎に互生する。5~9月にかけて、群青色の小花を集散花序で見せる。花弁は5個。わが国への渡来時期不詳。(GKZ植物事典より) 

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ


ロータス・クレティクス Lotus creticus

2021-12-13 09:56:55 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、ミヤコグサ(ロータス)(ドリクニウム)属、地中海沿岸地域原産の半耐寒性常緑多年草、

学名:Lotus creticus、

英名:Cretan Trefoil、葡名:Cornichão-das-areias、Trevo-de-Creta、

2014年7月3日、7日、2016年6月5日、2017年6月16日、2018年1月24日、5月4日、9日、2020年5月28日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2010年4月22日、アレンテージョ地方で、2010年12月27日、2014年12月24日、2015年12月23日、2016年12月24日、2018年1月15日、アルガルベ地方で撮影、

 

ロータス・クレティクス Lotus creticus の花。強い太陽と潮風を受けて砂浜に咲く。

 

 

 

黄色い花から赤いサヤ。

 

砂地をはうように広がる。赤いサヤが弾けて種を飛ばしている。

 

ピンクのマルコルミア・リットレアといっしょに咲く。ロータス・クレティクス Lotus creticus でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名は、ギリシャ古語の植物名で様々な意味があったが、リンネがこの属に限定したものという。種小名は「クレタ島の」の意。

ロータス・クレティクスはマメ科の多年草である。茎や葉には銀白色の柔毛が密生する。草丈は30~60㎝程度となる。茎は概して斜上、或いは横走し、分枝した枝も横方向に長く伸びる。葉は楕円状で、縁部は全縁、先端部は尖り、茎に互生する。葉は、概して、主脈部位で中折れ状となることが多い。6~9月 頃、枝先並びに茎頂に黄色い蝶形花をつける。花後には、暗赤色の莢果をつける。本種は、我が国の園芸界では、葉や茎の色並びにその柔らかさからシルヴァー・リーフとして寄せ植えの吊り鉢植え等に用いられている。(GKZ植物事典より)

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ

 


モラエア・シシリンキウム Moraea sisyrinchium

2021-12-12 10:02:38 | ポルトガルの野の花

アヤメ科、Iridaceae、モラエア属、イベリア半島原産の多年草、球根植物、

学名:Moraea sisyrinchium、

和名:セイヨウヒメアヤメ、

英名:Barbary Nut Iris、

葡名:Pé-de-burro、Ginandrire-revestida、Liro-roxo-pequenos、Maios-pequenos、Pee-de-burrico、

2008年4月、2014年3月24日、2015年4月29日、2016年1月29日、2月22日、3月10日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2010年4月22日、2018年5月15日、アレンテージョ地方で撮影

 

モラエア・シシリンキウム Moraea sisyrinchium の花。花の直径は3センチほど。

 

野原に群生している。草丈はせいぜい15センチほど。

 

シロツメクサに囲まれて。

 

 

 

アザミとお見合い。モラエア・シシリンキウム Moraea sisyrinchiumでした。   

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は,学名の音読から。属名はイギリスの植物学者 R.Mooreの名に因んでいる。種小名はギリシャ語の sys(=ブタ)と ryncos(=鼻)の合成語から。

モラエア・シシリンキウムはアヤメ科の多年草である。原産地の項に記した地の概して岩礫質で日当たりの良い草原や牧草地等に自生する球根植物である。茎は軟弱で、草丈は10~30㎝程度となる。概して単幹であるが、希に上部で分枝することもあるという。地下に、長さ1,5㎝、直径2~2,5㎝程度で卵形の球根を持つ。葉は幾分肉厚で、中央部に溝を持つ線形で、1~2個根出する。葉の長さは20~40㎝、幅2~8㎜程度で、概して地面に横たわることが多い。3~4月頃茎頂に散房花序を出し、径2~2,5㎝程度で青紫色の花をつける。花被片は6個で、淡青紫色地に濃青紫色の条線模様が入る。外花被片の基部には黄色い模様が入る。遠目には我が国のアヤメにも似ている印象を受ける。花は一日花である。(GKZ植物事典より)

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ


メンタ・プレギウム Mentha pulegium

2021-12-11 10:29:00 | ポルトガルの野の花

シソ科、Lamiaceae、ハッカ属、ヨーロッパ・地中海沿岸地域原産の多年草、 薬用植物、

学名:Mentha pulegium、

和名:メグサハッカ(目草薄荷)、ペニーロイヤルミント、フリーミント、

英名:Pennyroyal、Flea Mint、Squawe Mint、Mosquito Plant、Pudding Grass、

仏名:Menthe pouliot、葡名:Poejo、

2008年7月、2014年7月17日、21日、27日、8月3日、2015年7月5日、2016年8月27日、10月27日、2017年6月25日、ポルトガル・コスタアズール地方で、2015年5月23日、アレンテージョ地方で、2015年6月13日、ベイラ地方で撮影

 

 Mentha pulegium ペニーロイヤルの花。2cmほどの小さなかたまりで段々に咲く。一つの花は1mmにも満たない。草丈は20~40cmほど。

 

料理に用いるほか、頭痛、めまい、発熱などにも効能。アリ、ノミ、カメムシなどへの防虫効果があり、この可愛らしい花が犬のノミ駆除に効くというから驚き。

 

小さなハチが花の香りに誘われてやって来た。

 

英名は硬貨のペニーに由来。野原に咲くペニーロイヤルミントの花。これを抽出した油がメントール。

 

ポルトガルの明るい森の中などに自生している。ローマ時代の山道にひっそりと咲くペニーロイヤル。小さな花ひとつひとつが寄り添って咲くメンタ・プレギウム Mentha pulegium でした。  

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)属名は、地獄の女王にハッカに変えられたというギリシャ神話の女神メンテの名に由来している。種小名は pulex(=ノミ)に由来し、のみを退治することに使ったことからと言う。

メグサハッカは、シソ科の多年草である。原産地では、湿り気のある牧草地や河岸に自生が見られるという。立ち性と匍匐性とに分かれる。草丈は40~60㎝程度。葉・茎共に毛は見られない。葉は卵形で対生する。葉には切れ込みが見られない。7~9月頃に、総状花序を出し、淡紫色の花を見せる。花にはペパーミントの香りがある。(GKZ植物事典より)

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ

 


オノニス・ブロテラナ Ononis broterana

2021-12-10 09:52:20 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、オノニス属、イベリア半島原産、

学名:Ononis broterana 

2014年6月21日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

オノニス・ブロテラナ Ononis broterana の花。花の直径は1cm程。

 

牧場の柵に寄り添うように咲いている。

 

 

 

あまり多くは見かけないがこの場所ではたくさんの花をつけていた。

 

他の花が殆ど枯れてしまった6月下旬ひっそりと咲いていた。沿道に咲くオノニス・ブロテラナ Ononis broterana でした。

©2021 MUZVIT

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ


エキウム・プランタギネウム Echium plantagineum

2021-12-09 10:05:10 | ポルトガルの野の花

ムラサキ科、Boraginaceae、シャゼンムラサキ属、ヨーロッパ原産の1年草 、

学名:Echium plantagineum、

和名:シャゼンムラサキ(車前紫)、

英名:Salvation Jane、Purple Viper's Bugloss、Paterson's Curse、Riverina Bluebell、

葡名:Soagem、Chupa-mel、lingua-de-vaca、Soagem-vierina、

2008年4月、2010年4月、2014年4月23日、27日、2015年5月7日、2018年5月19日、2020年5月17日、2021年4月19日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で、2017年5月23日、ベイラ地方で、2018年5月15日、アレンテージョ地方で、2010年12月27日、アルガルベ地方で撮影、

 

シャゼンムラサキ Echium plantagineum の花。表示名は学名の音読み。花の大きさは3センチほど。

 

山道の沿道に咲くシャゼンムラサキ。

 

 

 

アラビダ山のすそ野にも群生。

 

次から次に蕾が花開く。エキウム・プランタギネウム Echium plantagineum でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、葉姿がオオバコ(車前)に似ていて紫色の花を付けることから。属名はギリシャ語の echios(=蛇)を語源とし、毒蛇に噛まれた時に、本属の植物を用いたという。種小名は「オオバコ属に似た」の意。

シャゼンムラサキは、ムラサキ科の1年草である。茎は直立し、草丈は20~60㎝程度となる。茎は白色の細毛に覆われる。根生葉は長い葉柄を持った匙形でロゼット状となる。茎葉は、長さ10~15㎝程度の披針形で茎同様に白色の細毛が密生する。5~8月頃、茎上部に円錐花序を出し、長さ1,5~2㎝程度の紫色の筒状花を多数付ける。花冠は5裂する。雄蘂は花冠よりも長く突き出す。本種は、アルカロイドを多分に含む有毒植物である。本種は、世界的に「要注意侵入植物」として指定されている。日本でも、観賞用に導入されたものが逸失して各地で野生化し、問題視されている。特に、本種を多食すると各種の家畜は死に至るという事例が報告されている。(GKZ植物事典より)

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ


マルコルミア・リットレア Malcolmia littorea

2021-12-08 10:27:08 | ポルトガルの野の花

アブラナ科、Brassicaceae、ヒメアラセイトウ(マルコルミア)属、地中海沿岸地域原産の多年草、

学名:Malcolmia littorea、

和名:マルコルミア・リットレア、別名:サンド・ストック、

英名:Silver Sea Stock、葡名:Goivo-da-praia、

2008年7月、2014年7月7日、10月10日、2017年6月16日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

マルコルミア・リットレア Malcolmia littorea の花。 表示名は学名の音読み。花の直径は1~2センチほど。草丈は30~40cmほど。

 

日本のハマダイコンに近い種類だろうか?でも茎や葉は触ると硬い。

 

日当たりの良い道路わきや荒地、海水浴場などの砂地に自生している。灰緑色の茎を延ばして可愛らしい花をつける。

 

 

 

他の花が終った初夏から長く咲き続ける。海辺に近い沿道に咲くマルコルミア・リットレア Malcolmia littorea でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)マルコルミア・リットレアはアブラナ科の多年草である。典型的な海浜性植物で原産地の砂浜や砂丘に自生する野草である。茎は、直立或いは地を這うように斜上し、上部で分枝し、草丈は10~40㎝程度となる。本種の茎の基部は木質化する。若茎・葉は海浜性植物らしく灰白色の軟細毛で覆われている。葉は、長さ10~30㎜、幅2~7㎜程度の線形~狭長楕円形で枝に互生する。葉の縁部には疎らに鋸歯状突起があり、先端部は鈍頭となる。2~12月 頃、つまり、原産地の冬場に、茎頂並びに枝先にピンクの4弁花をつける。花の中央部は底白となり、更にその喉部は黄色となる。花径は1~2㎝程度となる。 花弁の先端部は概して2浅裂する。花を支える萼片の裏面も灰白色の星状毛で被われる。(GKZ植物事典より)

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ


セダム・セディフォルメ Sedum sediforme

2021-12-07 10:09:52 | ポルトガルの野の花

ベンケイソウ科、Crassulaceae、マンネングサ(セダム)属、地中海沿岸地域原産の多年草、

学名: Sedum sediforme、

英名:Pale Stonecrop、葡名:Pinheirinho-das-areias、

2008年7月、2014年7月3日、28日、2015年1月24日、6月23日、7月5日、2016年9月17日、2020年6月25日、7月21日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

 

海岸に近い砂地に鮮やかな赤が愛らしい多肉植物、セダム・セディフォルメ Sedum sediforme。

 

砂地に点在している。英名の Pale Stonecrop は紅葉した葉色から。(GKZ植物事典より)

 

 

 

草丈は30~45cmほど。親株の根元に可愛らしい子株が。

 

7月、花を咲かせる。属名はラテン語の sedere(=座る)を語源とし、この属の植物は岩や壁に張り付いているからという。(GKZ植物事典より)セダム・セディフォルメでした。

©2021  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は英名から。(英名は、花色並びに紅葉した葉色から。)属名はラテン語の sedere(=座る)を語源とし、この属の植物は岩や壁に張り付いていらからという。種小名は「セダム属(マンネングサ属)の形の」の意。

セダム・セディフォルメはベンケイソウ科の多年草である。草丈は30~45㎝程度に。茎・葉共に多肉質である。葉は多肉質で厚味を持ったほぼ楕円形である。葉柄を持たない茎には葉が茎の周囲に密生する。花茎は30~45㎝程度と花茎を持たない茎よりも抜きん出た様相を呈する。花茎は茶褐色を帯びている。花は黄色い5弁花であるが、雄蘂が花弁よりも長く突き出す。(GKZ植物事典より)

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ

 


グラウシウム・フラヴム Glaucium flavum

2021-12-06 10:34:36 | ポルトガルの野の花

ケシ科、Papaveraceae、ツノゲシ属、地中海沿岸地域原産の多年草、薬用植物、

学名:Glaucium flavum、

和名:ツノゲシ(角芥子)、

英名:Yellow Hornpoppy、

葡名:Dormideira-marinha、Papoila-das-praias、Papoila-pontuda、

2008年7月、2014年7月3日、2015年8月12日、2016年2月8日、2018年1月25日、5月4日、9日、ポルトガル・コスタ・アズール地方で撮影、

 

砂浜にに咲くツノゲシ(グラウシウム・フラヴム)Glaucium flavum の花。花の直径は6~7センチほど。草丈は50cmほど。

 

名前の由来は花がケシに似ていて果実が長い角状であることによる。

 

ツノのようなものの中には種ができている。全草にアルカロイドを含み有毒だが、種子には含まれず、種子を搾った油は食用になる。(Biglobeサイトより)

 

 

 

ポルトガルの砂浜や海水浴場のすぐ傍などに自生している。強い日差しと海風を受けて、小さな株にも花が。強い海風を受けて花はすぐに傷んでしまう。砂浜に咲くグラウシウム・フラヴム Glaucium flavum でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、ケシに似た花をつけ、果実が角状であることから。属名はギリシャ語の glaucous(=帯白色の)を語源としている。種小名は「鮮黄色の」の意。

ツノゲシはケシ科の多年草である。草丈は30~60㎝程度に。茎は上部でよく分枝をする。葉は幾分多肉質の帯白色である。葉は掌形に大きく縁が切れ込みを見せ、基部は茎を抱き、茎に互生する。葉の主脈上に葉の表裏共に刺状の突起が並ぶ。5~7月頃、茎上部に径5~10㎝程度の4弁花をつける。花弁の先端は2裂する。花後には莢が長い角状となった実をつける。

日本への渡来時期不詳。現在、観賞用に希に栽培された本種の種子が逸出して各地で野生化の状態にもあり、既に昭和初期には確認されている。このことは、我が国に限らず、世界各地で同様の事情にある。(GKZ植物事典より)

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ

 

 


エリンギウム・マリティマム Eryngium maritimum

2021-12-05 10:42:06 | ポルトガルの野の花

セリ科、Apiaceae、ヒゴタイサイコ(エリンギウム)属、地中海沿岸地域原産の耐寒性多年草 、薬用植物、

学名:Eryngium maritimum、

和名:シーホリー、

英名:Mediterranean Sea Holly、Seaside Eryngo、

葡名:Cardo-maritimo、Cardo-rolador、

2008年7月、2014年7月3日、ポルトガル、コスタ・アズール地方、アルガルヴェ地方で撮影、

 

棘のある大きなガク(?)に守られたエリンギウム・マリティマム Eryngium maritimum の花。ポルトガルの海水浴場に近い砂地に自生している。

 

花の直径は5センチほど。草丈は20~60cmほど。間もなく開く蕾。

 

葉は銀色の光沢をもち、葉脈の部分の色が薄くなり、花と同じブルーに色づく。

 

 

 

根は生でジャム・ゼリーの風味付けにつかう。根には、鉄、硅素、そのほか貴重なミネラルが含まれているため、砂糖づけにして、咳止め、興奮剤、神経系強壮剤に使用された。(Air Of Fragranceより)海水浴場付近の群生地の エリンギウム・マリティマムEryngium maritimum でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名は、ギリシャ語の eryngion(=ハアザミ)に由来しているようである。種小名は、「海浜性の」の意。

エリンギウム・マリテマは、セリ科の多年草である。本種はヨーロッパ沿海地の砂質土壌地帯に自生する典型的な海浜植物である。直根性で、越冬時にはロゼットを作る。茎は直立し、草丈は30~60㎝程度となる。茎は無毛で、幾分青みを帯びる。茎の表面には稜状に隆起がある。葉は灰色を帯びていて、上半部は5角形状で、角部には鋭い刺を持つ、下半部は楕円状で、基部では葉柄状と化して茎に対生する。葉の葉脈部位は紫色を帯びる。6~9月頃、茎頂並びに枝先に径3㎝程度の散形花序を出し、青紫色の小花を多数付ける。花序の下部には、良く発達した苞が支える。花後には楕円状の痩果を付ける。我が国への渡来時期不詳。(GKZ植物事典より)

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ


ヴェルベナ・スピナ Verbena supina

2021-12-04 09:59:46 | ポルトガルの野の花

クマツズラ科、Verbenaceae、クマツズラ属、地中海沿岸地域原産、多年草、

学名:Verbena supina、

和名:ヴァーベナ・スピナ、英名:Verbena Rastrera、Verbena Gris、Trailing verbena、

2015年5月7日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影、

 

ヴェルベナ・スピナ Verbena supina の花。表示名は学名の音読み。属名の verbena はラテン語で、神聖な sacred、holy 植物。もう一説にはラテン語で、多くの葉が茂る枝、葉が多い枝 leafy branch の意。

 

高さは、芝のように地面を這うものから1mを超すものまである。葉はたいてい単葉で対生し、細かく裂けるものもある。花は小型で、花弁は5裂する。色は白、ピンク、紫、青など。総状花序になる。

 

 

 

耐寒性のものは数種しかなく、多くは非耐寒性であるが、耐霜性の種では最低マイナス10度までの温度低下に耐えられる。大部分はアメリカ大陸の熱帯から温帯地方に分布し、一部は南ヨーロッパ、アジアなど、ユーラシア大陸などに自生する。

 

アレンテージョ地方の古城の空き地に自生。花は小さく、まったく目立たなかったが、写真に撮って初めて可愛らしい花だと分った。ヴェルベナ・スピナ Verbena supina でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名は「神聖な枝」の意。種小名は「伏臥した」の意。

バーベナ・スピナはクマツヅラ科の多年草である。茎は伏臥から斜上し、良く分枝をする。草丈は50㎝程度までとなる。茎には稜がある。葉は長さ4㎝、幅6㎜程度の卵形で、茎に密着して対生する。4~6月頃、枝先に集散花序を出し、径3~5㎜程度で桃紫色の筒状小花をつける。花冠は5裂し、花冠喉部は白色となる。(GKZ植物事典より) 

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ


ラヴァテラ・クレティカ Lavatera cretica

2021-12-03 10:50:38 | ポルトガルの野の花

アオイ科、Malvaceae、ハナアオイ(ラヴァテラ)属、地中海沿岸地域原産の多年草、

学名:Lavatera cretica、別名:Malva linnaei、

和名: マルヴァ・リンナエイ、

英名:Cornish Mallow, Cretan Hollyhock、

葡名:Maiva-bastarda、maiva-alta、malvão、

2008年7月、2014年5月10日、6月12日、7月30日、31日、2015年4月27日、29日、5月7日、2016年5月31日、6月5日、9日、2018 年 5 月 5 日、15 日、2020年5月17日、ポルトガル、コスタ・アズール地方、アレンテージョ地方で撮影、

 

ラヴァテラ・クレティカ Lavatera cretica の花。ポルトガルの道端や空き地に自生している。

 

間もなく開く蕾が先端に。近似種にウスベニアオイ(薄紅葵)ゼニアオイ(銭葵)ハイアオイ(這葵)などがある。

 

 

 

葉と茎は枝垂れ性のゼラニュームによく似ている?

 

崖に咲くラヴァテラ・クレティカ Lavatera cretica でした。  

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名の Malva とはギリシャ語の malache(=軟らかくする)を語源とし、この属の植物の持つ粘液に苦しみや痛みを和らげる緩和剤の効用が認められるためという。種小名は「偽のハナアオイ属」の意。

ジャコウアオイは、アオイ科の1~2年草である。草丈は1~3m程度となる。葉は、最大の長さ10㎝程度の掌形で、縁部は波状となるか、或いは浅裂してジグザグ状となり、基部では長い葉柄に連なり茎に互生する。5~7月頃、葉腋に1㎝程度で、桃色~淡桃紫色の花を付ける。花後には円盤状の果実を付ける。本種は、北米・オーストラリア・ニュージーランドでは帰化状態にある。(GKZ植物事典より)

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ

 


カルポブローツス・エドゥリス Carpobrotus edulis

2021-12-02 10:28:45 | ポルトガルの野の花

ハマミズナ(ツルナ)科、Aizoaceae、 カルポブローツス属、南アフリカ、ケープ地方原産の常緑多年草、

学名:Carpobrotus edulis、

英名:Hottentot Fig、Ice Plant、Cape Fig、Fig Marigold、Highway Iceplant、

葡名:Chorão-da-praia、Figo-da-rocha、Chorão、Bálsamo、

2008年7月、2010年4月22日、2014年5月、2017年6月16日、2020年5月28日、ポルトガル・コスタアズール地方で、2009年2月、2014年12月24日、アルガルベ地方で撮影、

 

カルポブローツス・エドゥリス Carpobrotus edulis の花。日本の花壇でもよく見かける、葉は断面が三角形の多肉植物。

 

ポルトガルの道路わきや、海水浴場などの砂地、断崖などに自生している。

 

野生のラベンダーと同居している。

 

 

 

撮影した7月はたくさんの果実がなり名残花を咲かせていた。果実は食べられるそう。いろんな色があるらしいがここでは白から薄い黄色だけであった。カルポブローツス・エドゥリス Corpobrotus edulis でした。

©2021 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は学名の音読みから。属名はギリシャ語の carpo(=果実)とbrotus(=食用の)の合成語から。種小名は「食用の」の意。

カルポブローツス・エドゥリスはハマミズナ科の常緑多年草である。地下茎が発達し、2m以上にも伸びて繁殖する。茎は概して地を這い、分枝をしながら斜上し、草丈は20㎝程度となる。葉は多肉質で3稜(断面が3角形)を持ち、密に茎につく。5~10月頃、葉腋から花柄を伸ばし径1~1,5㎝程度の黄花(色褪せると淡桃色へと変わる)を付ける。花は、他に鮮やかなピンクの場合もある。花は晴天時に開花し、一日花である。花後の果実は、径3.5㎝程度の紡錘形で黄熟する。果実に内包される種子は粘着性のあるゼリー状の物質に包まれている。 本種は、南アフリカケープ地方原産であるが、世界各地の沿岸地域の路傍、砂丘、崖などに帰化状態になり、繁殖力旺盛のため問題視されている。(GKZ植物事典より)

 

ポルトガルの野の花 ブログもくじへ