道しるべの向こう

ありふれた人生 
もう何も考えまい 
君が欲しかったものも 
僕が欲しかったものも 
生きていくことの愚かささえも…

9/6甦るためのゆるジョグ7㎞(そのうち本当に…)

2024-09-06 16:43:00 | 日記

それは
何の前触れもなく突然に…

真夜中の3時過ぎ
寝返りを打とうとした
そのときのこと

左側の横向き姿勢から
右側の横向き姿勢になろうと
左膝を立て力を入れて腰を浮かせた

その途端に
天地がひっくり返るほどのメマイが!

まさに天地がひっくり返ったみたいな
大袈裟じゃなくて…

仄暗い中で微かに見える天井の電灯が
渦巻きのように急回転で暴れていた

アッ!
エッ?

驚いて起きあがろうとするものの
もちろん起き上がれるはずもなく
ベッドの上でノタウチ回ることすらも…

どうした?
どうしたんだ?

思わず声に出したつもりでいたけど
本当に声になっていたのだろうか?

どれくらい続いたのか?
長いようにも短いようにも…

イヤやっぱり長く感じたのは確か
やがては波が引くように…

ただメマイがおさまるまで激しく動転して
いろんなことが思い浮かんだことだけは
ハッキリと記憶している

家やお金のこと
カミさんや子どもたち孫たちのこと
アラ古希某カオルさんのこと
などなど…

よっぽど
カミさんの助けを呼ぼうとしたけれど
自室からだと声は届かないだろうと思い
とどめることに…

そして次に吐き気がやってきて…

上半身を肘で支えるよう少しだけ起こし
3度ばかり込み上げてくる波を
無理やり飲み込んで凌いだ

どうしたんだ?
本当にどうしちまったんだ?

何とか吐き気を飲み込めたと思ったら
今度は汗が額からドッと出始め…

決して気温が高いわけじゃない
だけど僕にとっては焼けるほどの暑さ?
脂汗や冷や汗というよりは
いわゆるホットフラッシュ地獄でしかなく…

やっとのことで上体を起こし
ベット脇の扇風機を強にして
汗だくになった顔を
シャツで拭きながらしばらく風を当て続けた

そしてベッドに座り
かがみ込むようにして
不意の異常事態が治るのをひたすら待った

腕のGarminを見ると
すでに4時近くになっていた

もう大丈夫かもしれないと思い
再びベッドに横になってみたけれど…

横になった途端に
小さいメマイがさざ波の如く押し寄せ
吐き気もそれに乗っかるように…

慌てて起き上がってベッドに座りながら
もう一度かがみ込むような姿勢を…

どうやら
この姿勢が一番落ち着くというか
メマイも吐き気もおさまることがわかって…

何度かベッドに横たわってみたり
座ってかがみ込む姿勢を取ったりと
繰り返してみたものの
なかなかおさまる気配はなくて…

やがて4時半…
突然のメマイに襲われてから
すでに1時間以上が経っていた

なんだろう三半規管のトラブルなのか?
それとも脳内出血の類いなのか?

いずれにしても初めての体験
お酒を呑み過ぎて目が回るのとは
全然違うと…

そういろいろ考えを巡らせてるとき
不意に便意を催し
恐る恐るベッドから立ち上がってみる

壁に手をつかないと身体を支えられないし
いつものように歩くことも出来ず
一歩ずつゆっくりとゆっくりと壁をつたって
カタツムリのように自室からトイレへ向かう

トイレで便を出した後
自室へは戻らず食堂の椅子に座り込んで
腕を枕にうつ伏せ状態になって休むことに…

この体勢が最もラクに感じられたのか
知らず知らずのうちに少し寝入っていた

夜明けが近くなってきて
ボンヤリと周りが見えるようになってから
自室に戻って枕をうまく使いながら
うつ伏せをキープして休むことに…

うつ伏せなら
メマイも吐き気も起きないことが
なんとなくわかって…

おかげで少し寝ることができたのだろう
気づくと6時半を回ったところ
いつもならとっくに起きてる時間

だけど起き上がれそうな感じもなく
もう少しだけ横になっていようと思いつつ
7時前にやっと起き出すことに…

というのも7時を回れば
初孫くんがやってくるはずだから
それまでには裏口の鍵を開けとかないと…

まだ感じる苦しさにもがきながら…

ひょっとしてこのまま死ぬかもしれない
そんな不安が脳裏をよぎっていた

死ぬ前にアラ古希某カオルさんや
独身キャリア女子たちとのメールのやり取り
スマホから消してしまおうとさえ…

結局は消さなかったけど…

こんなヒドい状態で
今日はとても走れる状況じゃないと
休足日にすることに決めたのだが…

実際に起き出してみると
やたらお腹が空いてることに気づいた

お腹が空くってことは
もう大丈夫ってことかも?

そう思って
朝食のトーストをいつものように食べ始めた
不思議と美味しかった

食べ終わった頃に初孫くんが顔を出して
あと5分経ったら送ってねと言ってきたので
何事もなかったように
わかったよと返事を…

結局
カミさんには真夜中のメマイのことは
打ち明けず仕舞い…

要らぬ心配をかけるだけだろうし
それよりも何よりも
そんなことを打ち明けようものなら
いろんなことが制限されることになると…

ジョギングもそうだし
お酒やタバコはもちろんのこと…

果たして
カミさんに打ち明けないことが
良いのか悪いのか…
吉と出るのか凶と出るのか?








初孫くんを送り届けるために
外へ出ると…

涼しい外の風はなんとも言えず気持ちよく
オープンカーの良さをあらためて痛感
生きててよかった

初孫くんとの会話も弾んで
ついさっきまでの異常事態
どこかへ飛んで行ってしまったような…

自宅へ戻ってから
遅ればせながらの朝のルーティン

仏壇に手を合わせながら
バァさんにメマイのこと尋ねてみたけど
返事はなく…

お参りのあと
どうしようか迷いに迷っていた

走ろうか
走るまいか…

とても走れる状態じゃなくて
休足日にきめたはずなのに…

そう迷ってる時点で
僕の気持ちは走る方へ傾いてると…

5キロでもいいから走りたいと…

もし今日を休足日にすれば
今夜もメマイに怯えることになるかもと…

少しでもその不安を解消するためには
いつもと変わらない一日を送る方が
いいはずだと勝手に思い込み…

いつもの毎日に甦るためのジョグだから
そう言い聞かせて走ることに…

走ったって構わないだろ?
バァさんよ〜

この子をお供にして…



陽が昇って
すっかり気温が上がってからの
スタートになってしまったので
なおさら注意しながら…

急ぐことは全く考えず
老体に負担をかけないで5キロを走れればと…

相変わらずの坐骨神経痛と足底筋膜炎を
抱えながらも…

もし走ってるときに
夜中のようなメマイに見舞われたら
それこそ死んでしまうかもしれないと
不吉に思いながらも…

だけどここで乗り越えないと
もう走れなくなるかもと自らを鼓舞しつつ…

5キロのつもりが
気がつくと7キロコースを走ってた
無意識のうちに…

習慣って怖いものだと思う反面
だからこそ習慣にすることが大切なんだと…



タイムやペースはガタ落ちだけど
気温が高かった割には湿度が低かったせいか
支障なく走り切ることが出来て良かった

そして
冷水シャワーも久しぶりに気持ちよく…

冷水が真夜中のメマイの苦しさを
キレイに洗い流してくれるようにも感じて…

冷水シャワーのあと
今日は
午後からは何もせずに休むことにしようと
そう思いながら洗濯物を干していた






そのうち
本当に倒れるときがやってくるのだろうか?

もしかして
真夜中のメマイがその本番で
たまたま助かったということなのかも?

今回は助かったけれど
そのうち本当に…

第二陣がやってくるときが…



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