歩道には
夜降った雪の残骸が
まだあちこちに残っていて…
踏んで滑ってコケないよう
注意しながら走り始めた
わずかながら
久しぶりの降雪
文字どおり凍えるほどの寒さ
多少ためらったものの
やっぱり
走れるうちに走っとかないと…
後悔しないよう
走れるうちは…
寒さに震えながらスタートしたものの
2キロを過ぎたあたりから
ジンワリと汗が滲み始め…
3キロ過ぎの交差点で赤信号
ウィンドブレーカーを脱いで
腰に巻き付けた
ウィンドブレーカーを脱ぐと
さすがに風の冷たさがしみる
だけど
そのうちいつものように
汗だくになっちまうはず
早いうちに脱ぐのが正解だと…
青信号に変わって
横断歩道を渡り切ったそのとき…
イヤホンの音楽が小さくなって
電話のコール音が鳴った
飛び込んできたのは元上司の訃報
思いもかけず突然…
体調が悪かったとは
聞いてなかったけど…
僕がリーダーだった頃の直属の幹部で
割と好き嫌いの激しい人柄
どっちかといえば
あまり好きではないタイプ
僕の仕事のやり方に
うるさく口出しはしなかったものの
それでも数年間は苦労することに…
だけど度々
君みたいな優秀な部下がいるからこそ
オレは楽ができてるよと言ってくれて
それが救いになっていた
その彼が
定年で退職したあと
その後釜に僕が座ったのだが…
彼の後釜に座ってみると
彼の思いというかやり方が
なんとなくわかる気がした
それも
もう10年以上も前のこと
2年前に僕も辞めてしまったいま
僕の後釜に座った元部下も
僕のことをそう感じているかもしれない
まぁ
いまさらどうでもいいんだけど…
それにしても
71歳で逝ってしまうのは
早いのだろうか?
戦後のベビーブーム
いわゆる団塊の世代
早いといえば
早いのかもしれない
でも…
もし
自分で選ぶことができるのなら
僕もそのあたりで幕を閉じたい
長く生きていたところで
意味のないように思え…
すでに
いまこの時ですら…
走ってるだけのジジイに
何の意味が…
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