土曜日にもかかわらず
少し早めに起き出して
ソソクサと朝のルーティンを…
というのも
今日の午後からは予定していた
アラ古希某カオルさんとの老いらくデート
もちろん
カミさんには内緒で…
出かけるまでに
ジョグを終えてウェアの洗濯も済ませ
干して片付けてしまっておきたくて…
今日も晴天だから
あっという間に乾くだろうと見込んで…
なので
坐骨神経痛の痛み止めが
まだ充分に効いていないのを承知で
少し無理やりのジョグへ…
この子をお供にして…
8時半前に家の前をスタートしたが
幸いにも土曜日なので
通勤者たちの姿や行き交う車もなく
ひっそりとした朝の街並み
お天気も良かったし
気持ちの良い4月の土曜の朝だと…
午後からのデートに備えて
シャカリキに走るわけには行かず
最初からマジにノンビリのゆるジョグで…
デートだから
本当は走りたくなかったのだが…
いつもと違う行動をとれば
カミさんに何かと詮索されるのがオチ
だから
いつもと同じジョグをこなさないと…
しかしそう思ってゆっくり走ると
それはそれで快適なゆるジョグに…
いつもは何かと気になる信号待ちも
今日は全然気にならず
ゆっくりと走るジョグの気持ちの良いこと
タイムやペースは昨日とほぼ同じ
でも痛み止めが充分じゃなかった割には
走り出すとそこそこ軽快に動けて…
こんな感じのゆるジョグなら
毎日でも10キロ走れるんじゃないかと…
5キロあたりの公衆トイレに寄ったとき
偶然にも旧知の知人と遭遇
たしか僕より1歳年下で
良家育ちの上品で博識
自転車用のヘルメットを被って…
僕を見るなり頭を下げて挨拶してきたので
え？○○さん？チャリですか？
はい
○○さんはいつも走られてますね〜
しょっちゅうお見かけしますよ〜笑
と挨拶を交わして別れた
そうなんだよなぁ
おそらくたくさんの人に目撃されてると…
走ってる姿は
どれだけ目撃されても構わないけど
ヤバいとこは目撃されたくなくて…
不意に
午後のアラ古希某カオルさんとのデートが
誰にも見つからないようにと不安になって…
もちろん
それは彼女の方も同じ気持ちだろうけど…
次に8キロあたりの交差点
信号待ちで立ち止まっていたとき
車道の対向車線で停止していた車
運転席の窓がスルスルっと開いたのが
弱い視力のジジイにもわかり目をやると…
運転席の誰かが
僕に向かって手を振って挨拶みたいに…
え？だれ？と思いつつ
もう一度目を凝らしてみたけど
離れててどうにも誰だかわからない
オレだよ！と言う風な感じの仕草を見ても
やっぱり誰だかわからず…
しょうがないので
信号が青に変わってスタートするとき
あぁわかった！お疲れさま〜！みたいに
彼に手を振り返したけど…
本当は全然わからなくて
いまだに誰だったのかわからず仕舞い
歳の頃は50〜60くらいだろうか？
僕よりは年下に思えたが
車種にも心当たりが全くない
本当は人違いだったのかも…
いやそんなことはないなぁ…
茶髪ロン毛で白いクチ髭とアゴ髭
ロンTとロングタイツで走ってる
勘違いジジイの姿は
この辺じゃ僕だけのはず…
信号待ちでお互い止まってたから
手を振って挨拶してくれたんだろうけど…
普通にすれ違えば
よっぽどじゃない限り挨拶などしないはず…
おそらくそんな感じで
たくさんに人たちに見られてるんだろうなぁ
走ってるポンコツジジイの痛い姿
まぁいいさ
別に悪いことをしてるわけじゃない
ただ走ってるだけだから…
でも
アラ古希某カオルさんとの
老いらくデートの現場だけは
誰にも見つからないようにしないと…
見つかっちまえばそれこそ
大変なことに…
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