えつこのマンマダイアリー

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第5章 放射線治療 27.

2007年08月03日 | 乳がん闘病記
27.
 2005年6月18日。N医科大学付属病院のY先生の診療日。先生は患部を見て、縫合に使った溶解性の糸がまだ溶けていないと言った。「おそらく照射の影響でしょう」とも。
 皮膚のケアについては、N医科大学付属病院では照射が始まるとすぐに塗り薬を処方している、ヒリヒリするならステロイドを処方する、と言う。でも、実際に照射を担当しているM先生が処方していないものをY先生に処方してもらうのは、私にはためらわれてしまった。ステロイドにも引っかかったので、「ステロイドはあまり使いたくないのですが…」と言ってみると、「あまり関係ありません」と言われる。
 それでもなお、なぜか私はM先生に気を使って、結局処方してもらわなかった。後から思えば、M先生に黙っておけばよいだけの話なのに…。患者とは、かくも医師に余計な気を使ってしまうものなのかもしれない。

 診療前に受けた血液検査の結果についても報告された。ホルモン治療の影響が考えられる肝機能や骨密度に問題は見られないが、赤血球・白血球・血小板ともに減少しているということだった。これは照射の影響とのこと。照射20回、4週間にして、血液の状態が悪くなっている…しかも、リンパ節には照射していず、体のごく一部にしか照射していないにもかかわらず…だ。そう言えば、体重も少しずつだが減る一方…。M先生は「副作用としての全身症状は少ないはずだ」と言っていたが、では、これらの変化は一体何だと言うのだろう?
 Y先生は「3ヶ月くらいで元に戻ると思いますので、様子を見てみましょう」とつけ加えた。実際には回復にその何倍もの時間がかかるのだが、それが最終的にわかるのは2年も後のことだった。

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