「平和百人一首」とこのシリーズについての解説は、初回記事と2回目の記事をご参照ください。前回記事はこちらで見られます。
なお、かなづかいや句読点は原文のままとするので、読みづらい点はご了承ください。
平和百人一首
鳥の声澄み透りゆく朝みどり 静かに天つ光満ち来ぬ
群馬県吾妻郡原町 一場 譽志雄
風まだ冷たき三月の或る朝、折々鶯の初音があたりの静けさを破る。
仰ぐ榛名の嶺には、今まさに紅き太陽が光を放ちかけている。
これだ、今、日本の姿はこれだ。
昨日の悪夢から目覚めて新しい希望に燃ゆる理想は胸に赤々と満ちているのだ。
すべてのものは朝だ。
この澄みきつた明るい天地に、百千の鳥のさえずりに迎えられて、平和なる陽の光りに笑み満ちているではないか!
(譽志雄)