えつこのマンマダイアリー

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最近の新聞記事より ~国民を洗脳する国家~

2022年12月15日 | 雑記

(↑ 2022年10月31日 町田市小野路万松寺谷戸にて撮影 ※記事内容には関係ありません。)

 

 2022年12月11日&13日付東京新聞朝刊に載った、共通テーマを持つコラム2篇と読者投稿文を紹介します。

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「本音のコラム」欄に掲載)

「国民を洗脳する国家」 前川 喜平(まえかわ きへい)(現代教育行政研究会代表)

 岸田政権は5年間で43兆円をつぎ込むという大軍拡に乗り出した。そのためには大増税も厭(いと)わない。一方で子ども予算倍増の「道筋」は来年の「骨太の方針」まで先送りした。明らかに国民生活よりも軍事力増強を優先している。「先軍政治」と呼んでも間違いではない。反撃能力=敵基地攻撃能力=先制攻撃能力を「抑止力」だと言って正当化すれば、際限のない軍拡競争が生まれる。本来目指すべきは軍縮ではないのか。

 しかし各種の世論調査でも防衛費増額への支持は軒並み50%を超えている。ロシアのウクライナ侵攻、中国の覇権主義的姿勢、北朝鮮によるミサイル発射などが人々の不安を掻(か)き立てているのだろうが、こうした国際情勢に乗じて一気に軍事大国化路線を突っ走ろうとする政権の「世論工作」も功を奏しているのだろう。

 9日、共同通信は防衛省が世論工作の研究に着手したと報じた。そこには主権者である国民を洗脳しコントロールしようとするあからさまな意図が露呈している。しかし政権側はすでに静かに広範に国民を洗脳してきた。NHKをはじめとするメディアに介入し、学校の道徳教育や歴史・公民教育を支配し、DappiなどというアカウントでSNSを搔き回す。

 国民よ、国に騙(だま)されるな。正気を保とう。自分の頭で考えよう。

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「時代を読む」欄に掲載)

「マインドコントロール」 田中 優子(たなか ゆうこ)(法政大学名誉教授・前総長)

 自民・公明両党が今月2日、「敵基地攻撃能力」保有を正式合意した。今後、何が起こるのか? 攻撃される前に攻撃するには、その国のミサイル基地の動向を秒単位でわかっていなければならない。遠くにあるミサイルの照準を正確に把握し、発射点火を察知し、その基地を攻撃し、さらに反撃であったことを証明する。そんなこと、本当にできるのだろうか? わずかなタイミングのずれで先制攻撃となる。反撃されたら日本は空爆の嵐だ。米国はおそらくそれを想定している。日本は米国の「盾」なのである。

 今に始まったことではない。今年4月に自民党は防衛費について国内総生産(GDP)比2%以上という数字を打ち出した。防衛費倍増は以前より米国から要請されていた。2021年の「日米共同声明」で軍事同盟の対象が「インド太平洋」となり、沖縄からフィリピンまでの第一列島線内に、中国の軍事力に耐え得る戦力が必要と考えた米国は、日本に地上配備型ミサイルを整備することにしたのだ。少しずつ実施されてきた南西諸島での自衛隊配備と新編成は20年から急激に進み、今や南西諸島に限らず九州や浜松、木更津にまで及んでいる。

 ◇  ◆  ◇

 15年に安倍政権は安保関連法で、集団的自衛権行使を可能にした。この法律と今回合意された攻撃能力保有を合わせると、日本が攻撃されていなくとも、他国の戦争に攻撃側として加わることも可能になるのではないか。防衛政策は米国の望む方向に大きく動いたのである。盾であると同時に矛にもなることを期待され、その期待に応えたのだ。

 戦後77年間、日本人はずっと同じ道を歩んできた。「米国が望む道」だ。国には主権というものがあり、対外的にその主権によって自らのありようを決定し主張する。国民にも主権があって、国民はその国家のありようを判断し、個人としてそれを選び、投票する。民主主義的国家としてそれをしてきたはずだった。

◇  ◆  ◇

 堀内勇作ダートマス大教授が日本人の選挙行動を14年から調査分析した結果が21年に公表された。雇用政策、金融財政政策、原発再稼働、集団的自衛権、憲法改正など有権者にとって特に重要と思われる争点の政策を政党名を隠して選んでもらう。そうすると、必ずしも自民党の政策への賛同が多いわけではない。しかし自民党の政策パッケージだと示したとたん、それを選択する確率が跳ね上がる。私たち日本の国民の多くは社会の現実と政党の政策を知り、その上で投票しているわけではなかった。考えることなく米国に従う自民党、考えることなく自民党に従う国民。そして旧統一教会に従う自民党と国民。

 林香里東大教授が朝日新聞に「新興宗教と女性」という極めて興味深い論を寄稿した。教団の勧誘ターゲットは圧倒的に女性で、それは構造的な不平等によってさまざまな生きづらさを抱えている女性の受け皿になっているからだという。女性は長い間、社会の中で「女性はこうあらねばならない」という思い込みの中で生きてきた。その思い込みと弱みを利用して金を集めているのである。

 マインドコントロールという言葉は旧統一教会問題で使われ始め、今再び使われている。しかしマインドコントロールの中で隷属してきたのは信者だけだったのだろうか?

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(読者投稿欄に掲載)

「コスタリカに学ぼう」 無職 木村 恵子 77(東京都千代田区)

 政府は相手国領域内の軍事拠点を攻撃する敵基地攻撃能力(反撃能力)の保有を認めるということです。相手が高度な軍備を持てば、反撃するためにはそれを上回る軍備が必要になります。そのたびに増税されたら国民は生きていけません。

 日本は憲法九条に従って、軍備を放棄して紛争を平和的に解決する手段に訴えるべきです。そんなことできっこないと言われるかもしれませんが、実際にそれを実行した国があるのです。サッカーワールドカップで日本を破ったコスタリカです。
 1949年から「最も優れた防衛は防衛手段を持たないことだ」と一切の軍備を放棄する一方、教育費や医療費を全て無料にしました。他国から攻められたらどうするのかとの問いに「軍隊を持たない国を攻める国があれば、世界から非難されるだろう」というのです。そんな国に日本もなってほしいと思いませんか?

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 (いずれの文章も、タイトルの着色・文中の太字化・段落分けはブログ管理人によります。また、横書きで読みやすいように、漢数字を算用数字に置き換えています。)

 

 三者がそれぞれが最後で述べていること...
 「国民よ、国に騙(だま)されるな。正気を保とう。自分の頭で考えよう」
 「考えることなく米国に従う自民党、考えることなく自民党に従う国民。そして旧統一教会に従う自民党と国民。(中略) マインドコントロールの中で隷属してきたのは信者だけだったのだろうか?」
 「そんな国(注:コスタリカのような国)に日本もなってほしいと思いませんか?」
 These are what I have wanted to say. (^^)v

 


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2 コメント

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既に洗脳されて産まれたんじゃないか、と (ボッケニャンドリ)
2022-12-16 09:16:16
9.11から欧米と中東の歴史が始まったような報道。
当然先に手を出した方が悪者。
その後のアフガニスタンを空爆して瞬時に終わるような映像が沢山流れました。
でも中々終わらなかった。

ウクライナ騒ぎが始まってボチボチ10ヶ月。
直ぐに終わる戦争なんて無いんだなとシミジミ。
いくら軍備を整えたって日本は80年前のように資源不足で竹槍訓練するはめになる。
もしかすると材質が竹の代わりにカーボンになるくらいは進歩してるかも。

ウクライナ騒ぎが始まって即名指しでロシアを避難。
こういう時だけ仕事が速いのが困る。実に困る。
隣国のロシアと関係悪くして何が防衛なのか。

このコロナ騒ぎを見ていると日本は戦争始めても皆黙って付いて行くんだろうなぁとシミジミ。


戦争始めたら大地震だの噴火なんてのが起きて原発がアレしたらどうなるんだろ。
そうなりそうだからもっと検討を続けて欲しいんだけど…
返信する
ボッケニャンドリさんへ: (takuetsu@管理人)
2022-12-16 21:16:49
ボッケニャンドリさん、いつもありがとうございますm(__)m このシリーズへのコメントは特に勇気づけられます(^^)v

竹→カーボンには笑いましたが、笑いごとではありませんよね。言い得て妙!です。
おっしゃるとおり、洗脳は近年始まったことではないですよね。私たちの受けた教育そのものがすでに国家の、その背後にいるアメリカの、洗脳だったのですものね。それに気づいたのはかなり大人になってからですが、気づかないよりはよかったかしら(^^ゞ

疑義短歌シリーズもそろそろ一旦総括します。ボッケニャンドリさんのようにはいかないので、長~くなります(^^; 
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