(↑平和学習出張講座の様子@稲城市内の小学校にて2025年1月17日撮影
※記事内容には関係ありません。)
年が明け、今月も後半になってからのレビュー(とは言えない内容(^^;)ですが、元旦に演奏され、NHKで生中継されたウィーンフィルハーモニー管弦楽団のニューイヤーコンサートについて、備忘録のために簡単に記事にしておきます。
今年は元旦の夜に生で視聴できなかったので、晴天の日の昼下がりに録画で視聴してみました。現地時間では午後の明るい時間に演奏されるので、気分をそれに合わせてみたのです。その結果、明るく軽快なウィンナワルツは、晴天の日の昼下がりに視聴するのがピッタリだと実感しました(^^)v
ヨハン・シュトラウス2世の生誕200年アニバーサリーである今年は、彼の曲が3分の2近くを占める演目で、イタリア人の指揮者、リッカルド・ムーティの7度目のタクトによる演奏会でした。
史上初の女性作曲家、コンスタンツェ・ガイガーの曲が登場したのは、時代を意識した新鮮な選曲でしたね。でも、登場して初めて、「そう言えば、今までなかったな」と気づかされるくらいに、男性作曲家オンリーであることに違和感さえ抱いていなかった自分に気づきました。著名な作曲家は圧倒的に男性が多いとはいえ、本来不自然であるはずのことが長く続くと、それに慣れてしまい、疑問さえ抱かなくなってしまうのですね。まずい、まずい...(^^;
印象的だったのは、ヨハン・シュトラウス2世のワルツ『酒・女・歌』でした。最初は、3拍子ではあるものの「これがワルツ?」と思うような静かでゆったりとした序奏で始まり、4拍子の曲調に引き継がれた後、シュトラウス2世らしい軽快なワルツへと展開され...終盤は、第一バイオリンまでも含めてウィンナワルツのリズムが力強く刻まれ、とても元気づけられました。
ヨーゼフ・シュトラウスの長めのワルツ『オーストリアの村燕』には、鳥のさえずりを思わせる調べやハープの旋律も登場し、やはり印象的でした。また、ヨハン・シュトラウス2世の『入り江のワルツ』が『美しく青きドナウ』を彷彿とさせて全体的にも好きですし、美しく優雅な主旋律も耳に残りました。
「視聴」と書いたように、このコンサートは聴いて観て楽しめるコンサートであることも特徴ですね。バレエのパフォーマンスも毎年楽しみにしています。前半のバレエは、男女の恋愛の駆け引きを思わせるドラマ性の高い内容で、後半は、「産業技術博物館」の実物の蒸気機関車を背景に、それに合わせた踊りと衣装で大いに楽しませてくれました。
会場を彩る華やかな花々も、私が毎年楽しみにしていることの一つです。今年の花は、ニュアンス系を中心に、全体的に白っぽく淡い色調でしたね。赤とピンクしか見たことのないアンスリウムに、あんなニュアンス系の色(褐色系でした)があるとは知りませんでした。
観客の衣装や様子を見るのも楽しいです。TV中継では演奏中も観客の様子がときどき映し出されますよね。あの規模のコンサートで終始観客席も明るいコンサートは他にないのではないでしょうか? 観客は、おそらく競争率の高いであろうチケットをゲットし、晴れの日を楽しみにしながら思い思いに装って訪れ、晴れやかな気持ちで楽しむのだろうと想像できます。
最後にこのコンサートには欠かせない2曲、オーストリアの「第2の国家」と言われる『美しく青きドナウ』と、観客の手拍子とともに進み会場全体が一体となる『ラデツキー行進曲』(ヨハン・シュトラウス1世作曲)を聴くと、「今年も明けたんだな」という実感が湧きます。
【後日追記】(2025.1.20)-------------------------------------------------------
NHK Eテレの「クラシックTV」を録画で観ていたところ、このコンサート会場の「ウィーン学友協会」の現総裁が会場の大ホール(通称「黄金のホール」)について語っていたので、紹介します。
このホールの優れた音響の要因の1つは、観客席の床下の空洞であり、2つ目は、天井(通称「金天井」)が固定されておらずトラスから吊るされているだけなので、音が鳴ると共にスイングすること。
また、金が多く使われているのは、「音楽がとても価値があり大切であること、人生を豊かにするものであること」を感じてほしかったから。
----------------------------------------------------------------------追記終わり
昨年は体調不良の時期が長く、また海外旅行に時間を取られたため、あまりコンサートには行けませんでした。今年はもう少し行けるといいな。お粗末なレビューにご清聴ありがとうございましたm(__)m
ゆったりしてるのでアダージョかなと思ったらアレグロだと Grok が教えてくれました。
確かにゆっくりしてるのは出だしだけかも。
この曲といい、『水辺のワルツ』といい、スメタナの『モルダウ』といい、川とか水は音楽をインスパイアしやすい素材なのかもしれませんね。音楽とシンクロしやすいというか...。