えつこのマンマダイアリー

♪東京の田舎でのスローライフ...病気とも仲良く...ありのままに、ユーモラスに......♪

ご報告 ~大腸内視鏡検査顛末記~

2025年01月15日 | 健康

(↑友人が撮影した昨夜のウルフムーン ※記事内容には関係ありません。) 

 前回記事の最後で、「近々とある波乱の展開がかなりの確率で予想される」「波乱ではなかったら、全くのお笑い種」とつぶやいていたので、その顛末や結果をお知らせします。結論を先に言えば、「全くの」とまでは言えませんが、お笑い種ですみました(^^)v ご心配くださった方には申し訳ありませんでしたm(__)m
 でも、同じような経験をこれからするかもしれない方の参考になれば、との思いから、波乱の展開を予想した理由を含め、顛末をお伝えします。

 昨年11月に受けていた被爆二世健診(東京都に健診代を助成してもらっています)で、泌尿器系と大腸系とでひっかかり、年明けまもなく精密検査を受けていました。前者は、以前から両腎臓に抱えている良性ポリープ(腎血管筋脂肪腫)が大きくなっていないことが確認できたため、無事クリア。問題は大腸でした。
 そもそもは...便潜血検査で2回のうち1回が陽性になったものの、自覚症状はないし、2回のお産を経て痔持ちになったので、それによる出血に違いないと考え、精密検査をパスしようかと一時は考えていました。ところが、健診結果票を眺めた泌尿器科の医師に、ぜひ受けるように勧められたのです。「私も自覚症状は全くなかったのに、検査でガンが見つかって、先月手術したばかりですよ。大腸ガンは女性に多いから、ぜひ受けなさい」と。大腸ガンといえば、父が80歳で手術を受けていた(病期がステージIIで見つかったときにはガンが腸管を貫通していたので、外科手術で15cm切り取りました)こともあり、内視鏡検査を初めて受けることにしたのです。

 地元の市立病院で健診を受けていた関係で、そのまま同病院の消化器内科を受診しました。近年の大腸ガンの増加傾向に対処するため、「消化器センター」と銘打つ専門組織を立ち上げ、「消化器内科の医師を大幅に増員し、外科・消化器外科の医師を含めて診療にあたり、患者さんの立場に立った患者中心の医療を提供します」という内容をHPで知ったことが、受診の後押しになりました。女医を選んで受診したところ、明るく闊達で対応も好印象だったため、まな板の上の鯉になる決心が固まりました。「おそらく痔による出血だと思いますが、念のため検査しておきましょうね。急がなくても全然大丈夫ですよ」という感触だったのですが、医師と私の日程を合わせた結果、1ヵ月以上先になることがわかり、あまり先延ばしにしたくなかったので、他の男性医師にしてもらうことにしました。そうして受けたのが先週のことです。

 検査前日の晩に内服薬を飲み、当日の朝から2時間かけて約2Lの下剤(薬を水道水で溶かしたもの)を飲みます。冷え症のため夏でも常温未満の水分をほとんど摂らない私にとって、寒い時季に受けるこの検査はちょっとしんどかった(^^; 溶液を口内にしばらくためて温めてから少しずつ飲み下したので、ほとんど飲み続ける形になりました。通常は1Lほど飲んだ時点で下り始めるらしいですが、私は30分ほどでトイレ通いが始まりました。合計17回も行ったので2時間では飲み終わらず、結局3時間近くかかりました。その途中で看護師から連絡が入り、キャンセルが出たため2時間前倒しで受けることになったものの、乗ろうとしていた市内循環バスの時刻が迫ってもトイレ通いが収まりそうになかったので、半分近くの時間で行けるタクシーで行くことにしました。着いてすぐに測った血圧が普段より20以上高かったので、「あら、私、アドレナリン全開状態になってるんだわw(☆o◎)w」と思ったものです(^^; 

 当科の検査方法は、軽く麻酔をかけて疑わしきポリープはその場でどんどん取っていくというもの(内視鏡的ポリープ切除術(ポリペクトミー))で、1cm以上のポリープを取った場合は経過観察が必要になるため、一泊分の入院準備をするように言われていました。
 脱水症状を防ぐための点滴に加え、直前に麻酔が少し入れられたので、モニターの自分の心音を聞くうちにウトウトとなり...。「ソーセージの中を見てるみたいだな」と思ったのも束の間、眠ってしまったようです。
 気づくと、ぷっくり丸く盛り上がり、上部が少し平らなポリープが目に入りました。円状のワイヤー(スネア)を引っかけてスルッと切り取られ、あっという間にどこかへ消えていきました(吸い取ったのだと思います)。きれいな形の見た目からして良性に違いないと、朦朧とした頭で考えていました。乳ガンを患ったとき(こちらの過去記事から闘病記を読むことができます)に、「丸くてコロコロと動くのが良性。硬くて形がはっきりせず、コロコロと動かないのが悪性」だと学んだので、良性だと思ったのです。
 いつしかまた眠りに落ちたらしく、次に気づいたときに目に入ってきたものは、最初に見たポリープよりかなり大きな隆起物と、その奥にある、ちりめん状にヒダが寄ったような青灰色に見える不気味な物体でした。瞬間的、直観的に「これはまずいでしょ(^^;」と感じました。医師が看護師に何か指示を飛ばし、そこでしばらく何かしているようでしたが、また眠ってしまいました。おそらく生検に出すために組織を採っていたのだろうと思います。
 それからじきにスルスルスルッと管が肛門の方へ降りて行くのを感じ、「今抜けたな」と思った瞬間、「はい、終わりましたよ~」という看護師の声が聞こえました。管が動いた距離と直線だった感覚からして、最後の処置をしていたのは直腸だろうなと思いました。
 麻酔から完全に醒めるまで、待機室で検査着のまま待つ間に、看護師が医師に伝える言葉が聞こえました。「一つ目は3かける5でした」と。最初にスネアで取ったポリープが3×5mmの大きさだということと、入院の必要はないことを伝える言葉だったのだろうと理解しました。「一つ目は」と言ったのに、二つ目についての言及はなかったので、2回目に見たポリープは大きくて取れなかったのだろうと想像できました。「取ったのはきっと良性だろう。でも、取れなかったあの大きな盛り上がりとその奥の不気味なものは、一体何だったの? まさかガン???」 

 目に焼きついてしまった二つの物体の画像が頭から離れず、帰宅後、パソコンで良性ポリープと悪性ポリープの画像を貪るように見比べ、さらに頭の中の自分のポリープ画像とも見比べましたが、悪性に見えるものが良性だったり、良性に見えるものが悪性だったりと、素人目には全く判断がつきかねました。そうして過ごした、検査結果を聞くまでの1週間の長かったこと...追い払っても追い払っても、その画像が浮かんでくるのです。乳ガンの治療からこの3月で丸20年が経ち、ようやく再発や転移の不安から完全に解放されたと思っていた矢先だったのに、「今度は大腸ガンか...やっぱり遺伝かな...」と思い始めていました。
 大腸ガンについて調べると、そのほとんどが「腺ガン」であることや、早期ガンなら内視鏡手術や腹腔鏡手術ですむだろうこと、さらには、進行ガンで外科的切除を余儀なくされる場合でも、よほど肛門に近い場所でない限りは人工肛門の造設は避けられることがわかりました。たとえガンであっても、かつての乳ガンの治療よりはずっとシンプルで楽であろうことが想像できたので、気持ちは楽でしたが、半ば覚悟は決めていました。

 そうして臨んだ昨日の診療...。名前を呼ばれたとき、20年前の同じような場面が甦りました。入室したときに見た医師の硬い表情とその場に漂っていた緊張感...一瞬にしてその空気感から感じ取った「やっぱりガンだったんだな」という思い...。自分で調べた結果、十中八九悪性に違いないと踏んだ悪い予感が的中した形でした。でも、昨日の女医は、初回と同様、闊達に挨拶し、検査を急に前倒ししたことをまずは詫びてくれました。
 最初に、ポリープが直腸に見つかって取ったことを告げました。医師が目の前にあるパソコンのモニターを見ながら話すのにつられ、視線が漂った先に見た文字は、「5mm」「腺ガンI」!!! 「あー、やっぱりガンだったんだ(^^;;;;; でも、良性だと思ってた小さい方のがガンだったの?!」と思った瞬間、彼女の口から「今は良性のポリープですが、将来ガン化する可能性がある種類のものなので...」という言葉が続き、頭は混乱状態に...。
 結局、スネアで取った小さいポリープは、良性でも、放っておくと4~5年でガン化する種類(腺腫 or 腫瘍性ポリープ。「前がん病変」とも呼ばれる)である由。また、一度これができた人は必ず再発するので、便潜血検査の陽性/陰性いかんに拘わらず、3年に一度は内視鏡検査を受けることを勧められました。良性でも「ガンの卵」とみなし、医学的には「腺ガン」に分類して扱うのでしょうね。「腺ガンI」と書かれていたのはそういうことなのだろうと思います。ガンの異形度(悪性の度合い)を表わすスケールがあることを乳ガンの治療時に知りましたが、大腸ガンの異形度の低い段階のポリープということなのだろうと理解しています。
 閑話休題、次に、例の怪しい二つの物体に話が移り、いよいよだなと身構えていると、「こちらはガンなどとは考えておりませんでしたが...」と始まり、肩透かしを食らうこととなりました。生検の結果、手前の大きな隆起は良性で、「ただれ」と表現されました。ただ、肛門に近い場所にあるため大出血になりやすいので、取らないで置いておくとのこと。それから、私の脳裏に焼きついていたのと近い画像が映し出され、「痔核(内痔核)がありますね」と。「これは、カメラを反転させて撮った画像で、この奥に肛門があるんです」とも...。「手前に大きなポリープ&奥に青灰色の不気味な物体」と私が思ったのは、肛門側から見れば逆の配置だったことに気づいた瞬間です。青灰色の不気味な物体は痔核だったのですね(^^; そして、実際は痔核の奥にポリープ(ただれ)があったのですねぇ。それがわかっていれば、こんなに悩むことなんてなかったのに...(^^ゞ 麻酔なしの(ポリープを切除しない)検査だったら、全部自分の目で見られたでしょうから、おおよそのカメラの位置(腸管のどの辺りにあるか)がわかったかもしれませんし、カメラの反転にも気づけたかもしれません。でも、検査だけだったら、後日また下剤を飲んで切除術を受けなければならなかったでしょうから、どっちもどっちかな。また、素人目には良性と悪性の区別は全くできないということがよーくわかりました。良性だと思っていたものが「ガンの卵」で、悪性だと思っていたものは「ただれ」と「痔核」だったのですから。もー、トホホですわ(^^ゞ

 ガン化のリスクと検査の体への負担とを天秤にかけると、どっちを採るべきかなぁという感じもあるので、今後はもう少し研究して選択したいと思っています。まだ3年の猶予があるのでね。100%ガン化するわけではないようだし、年を取ればガンの進行も遅くなるし。かの和田秀樹医師も「年を取ったら、病気を見つけるのを止めなさい」と言っていますしね。因みに、昨日の朝、腰というか股関節周りに違和感を感じたので、かかりつけの接骨院にかかったところ、「最近お腹の調子が悪くないですか? お腹がすごく硬くなってますよ。お腹が硬いと腰に来ますからね」と言われました(^^; おそらく検査が負担になったのだろうと思います。
 また、「寒い時季の検査は辛かったので、今度は暖かい時季にやりたいと思います」と医師に言ったところ、検査は春明けが良い&下剤で脱水症状を起こしやすいので夏は勧めない、とのことでした。ご参考までに。

 結局、便潜血検査の陽性は「はい、痔だったんですね」と。検査の度に紛らわしくもあるし、血栓性外痔核(たぶん?)ができて破裂し、痛みはなかったものの大出血した経験が2度ほどあるので、「痔の治療をした方がいいでしょうか?」と訊いたところ、「座るのにも痛いとか、日常生活に支障があるなら手術した方がいいかもしれないですが、そうじゃないならそのままでいいですよ」と。「手術してもほとんど再発するし、手術して却ってよくなくなる人の方がむしろ多い気がします」との意外な答えが返ってきました。肛門科の医師なら違うことを言うかもしれませんが、ずっと気になっていたので、手術の必要がないとわかったことは今回の大きな収穫でした(^^)v

 ということで、改めて、お騒がせしたことをお詫びしますm(__)m せめて、いつかどこかで誰かのお役に立てれば...そんな思いで綴るうちに、またこんなに長くなってしまいました(^^; 最後までお読みくださり、感謝いたしますm(__)m

 

 「あの乳ガンの治療の日々はすっかり過去のこと」と思っていましたが、今回のことで「そうでもなかったんだな」と思わされたtakuetsu@管理人でした(^^ゞ

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« アニバーサリー2025 ~... | トップ |   

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

健康」カテゴリの最新記事