4月10日、サントリーホールで開催された少々特殊なコンサートに行ってきました。関係者のみに開かれ、抽選で招待されるコンサートで、夫が当ててくれたので鑑賞することができました(*^▽^*)v
このホールで聴くのは何回目かですが、2階席は初めてでした。ステージを斜めから見下ろす感じです。
幕前と休憩時間にはドリンク&スナックのサーブつき、通常のコンサートで入場の際に配られるパンフレットの束はありませんでした。
演奏は、ウィーン国立歌劇場管弦楽団とウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の主席奏者とその仲間たちで特別編成された30人ほどの室内オーケストラによるもので、世界最高水準だそうです。
演目は下記のとおりでした(クリックして拡大画像をご覧ください):
オープニングにINTRADAとして短い前奏曲が奏されましたが、私の耳と解釈によると、この日のプログラムのために編曲されたもの( or 選曲のパターンに沿って常に用意されているものの一つ)と思われます。モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク」のモチーフを中心にしたオリジナル編曲に聞こえたからです。調やテンポも変化に富んだ楽しい曲で、観客の興味を喚起するものでした。
ただ、座席のせい(コンマスやヴァイオリン奏者の背中側)か、まだ耳がホールの音響に慣れていなかったからか、テンポの変わり目でどことなくぎこちなさを感じました。室内楽には指揮者が不在、コンマスが指揮者ですものね。まぁ、きっと気のせいでしょう...(^_^;
だんだん耳が慣れ、初めてのロッシーニの歌劇は楽しく聴くことができました。
モーツァルトのヴァイオリン協奏曲のソリストは三浦文彰氏。プログラムによると、「2009年世界最難関とも言われるハノーファー国際コンクールにおいて、史上最年少の16歳で優勝。国際的に大きな話題になり、最も将来が嘱望される演奏家」とのこと。モーツァルトが弱冠19歳で作曲した曲を、奇しくも同じ年齢の三浦さんがソロ演奏したことになります。
ヴァイオリンについてはズブの素人の私ですが、三浦さんのソロパートが始まった途端、演奏全体がピリッと引き締まり、時間を追うごとに統一感が増していくようでした。三浦さんのバイオリンの音色に、他の楽器の音色が寄り添っていく、音が集まっていく、とでも表現したらよいでしょうか...。三浦さんの演奏はまさに「玲瓏」という言葉がぴったりの音色で、清々しく爽やかな演奏でした。
第2部の最初の曲はカール・シュターミッツの「クラリネットとファゴットのための協奏曲」。シュターミッツの曲も、クラリネットやファゴットが前面に出た曲も、聴くのは初めてでした。
クラリネットのソリストさんは、演奏の合間に楽器に息を吹き込んだり、房のついた紐をおもむろにポケットから取り出し、筒に通してお掃除?したり...と、初めての光景に出会いました。
クラリネットより音域の低いファゴットは、この曲ではクラリネットの3度下の旋律を奏でることが多く、クラリネットと調和の良い楽器であることを認識しました。
初めて聴いたシュターミッツ...モーツァルトと旋律のパターンやリズムがよく似ていて、モーツァルトの曲と言われればきっと信じてしまうほど、素人の私には違いがわかりにくかったです(^_^; それもそのはず、モーツァルトと同時代の作曲家ですものね。
ですが、次にモーツァルトの超有名な「交響曲第40番」を聴くうちに、モーツァルトの偉大さを感じました(^_^; 同じ旋律を繰り返すにしても、転調したり、短調を長調にしたり、オクターブ上げたり下げたりと変化に富み、その意匠の凝らし方や匙加減が天才たる所以でしょうか、飽きさせない上に、耳にとても心地よいですね。
それから、この曲をCDで聴いているときには気づかなかったのですが、生演奏を見ていると、管楽器、特にフルートが活躍しているのがよくわかりました。
アンコールは、ヨハン・シュトラウス2世の有名な2曲:
・歌劇「騎士パズマン」よりチャールダーシュ(チャルダッシュ)Op.441
・「トリッチ・トラッチポルカ」Op.214
でした。後者はウィーンフィルのニューイヤーコンサートでもお馴染みですね。
アンコール曲も含め、この宵のコンサートの選曲は「交響曲第40番」以外すべて長調...春を意識した選曲だったのでしょうか。そのお蔭で、とても軽やかな朗らかな気分に浸れました。だ~りん、当ててくれてさんきゅっ!
ド素人の拙いレビューにおつき合いくださり、ありがとうございましたm(_o_)m ピンボケのことを言っていたらお許しくださいm(__)m
ここからはおまけ...地下鉄の六本木1丁目駅からサントリーホールまでの道すがら、スペイン坂で撮った桜の画像です。18時頃でしたが、すでにライトアップが始まっていました。
とんでもありません!
素晴しい講釈、わかりやすい講釈でしたよ。
春の宵にふさわしい、素敵なコンサートでしたね。
サントリーホールはやはりいいですよね。
音響効果も抜群、昼のいいステージがあったら、モット頻繁に行くのですが、ここは夜のプログラムが多くて・・・。
私も5月19日と22日連続で、ここに聴きに行く予定が入ってます。
今年もまたお互い、素敵な音楽との出会いを
愉しみましょうね。
いやいや、私はピアノのことならある程度わかりますが、その他の楽器のことは全然わからなくて...。クラシックもロマン派の方が好きなので、古典派、特にバロックはわかりません。
今回は座席を選べなかった&2階席のコンマスの背中側だったので、耳が慣れるまで音響には違和感を感じていました。ビオラやチェロの音は直接こちらに向かってきているのに、ヴァイオリンの音は間接的に?ぐるっと巡って?聞こえてくるようで、妙な感じだったのです。
しかるべき席で聴けたら、音響はよいのでしょうね。以前ピアノコンチェルトを聴いたときは前過ぎでしたし...(^_^;
にりんそうさんのレビューもまた楽しみにしています。