
ケイジロウと同じ歳のカイ君の、少年時代の思い出。
カイ君には、
剣道の達人である伯父さんがいた。
とにかくこの伯父さんは、
剣道を心得ていて負け知らず。
やから、
食わせ者と言う異名を持っていた。
そんな伯父さんやけど、
もう一つの特技があった。
それは、
目隠しして、
口に入れられた食べ物を当てることやった。
その日も、
庭で竹刀持って、素振りしていた伯父さんは、
練習終えて室内に上がると、
すぐに、
子供が、
食べ物クイズしてくれとせがむので、
目隠しした。
子供は、
色々な食べ物持って来て、
伯父さんに食べさせ、全部、当てられた。
ちょうど、この日、
遊びに来ていたカイ君は、
自分もやりたい言うて、
ジャムとピーナツバターを混ぜて塗り付けたパンや、
ピザ風お好み焼きなどと言う、
難易度の高い食い物食べさせるが、
全部当てられた。
カイ君は、とても悔しいので、
室内にいたカナブン取って、
伯父さんに食べさせた。
伯父さん、
もぐもぐと噛んだ後、
竹刀でカイ君の頭を力一杯叩いた❗️
カイ君は、絶叫した!!
伯父さんは、言った。
「竹刀の音で解る。お前、頭の中身が軽いぞ」
まさしく、
食わせ者🆚食わせ者やった。