ツバメちゃんとモミジちゃんは、
かつての高校の先輩から、
一日だけ喫茶店やってくれという頼み事を受けた。
先輩は、
法事で帰省しなければいけなくなり、
なおかつ、
軌道に乗り出したお店を、
休ませたくはなかった。
そういう訳で、
ツバメちゃんとモミジちゃんに店番頼んだ訳やけど、
この考えが、
後に、
悲劇的結末を迎えようとは、
つゆほどにも思わなかった。
却って、
ツバメちゃんとモミジちゃんをおだてまくり、
バイト代はおろか、
売り上げが良ければ、
特別ボーナスまで出すと言う。
そういう訳で、
ツバメちゃんとモミジちゃんは、
喜んで、
エプロンして、
カウンター内に立った。
お客が来て「ブルーマウンテン」と言うと、
二人は「はい!」と答えて、
棚に飾ってある富士山の青プラモを、客の前に出した。
客、
キレて帰った。
二人は「商売って難しいね」とため息ついた。
別の客が入ってきて、
「ここは、グラニュー糖ですか?」と尋ねた。
ツバメちゃんは、困ったように、
「残念ですけど、グラニュー糖ではありません。自民党です。政治は信頼出来る政党が担うべきだと思っています」と答えたら、
客は、
訝りながら、
帰った。
二人は「商売って難しいね」とため息ついた。
また、別の客が入ってきて、
「ウィンナーコーヒーできますか?」と尋ねた。
ツバメちゃんは、
「当店では、コーヒーにウィンナーとか入れません。コンビニに行って、ホットドッグ買われたらどうですか?」と答えた。
客は、呆れて、
「あのね、ウィンナーコーヒーいうのは、生クリーム乗っけるの。加工肉のウィンナー入れるんやないの」と言い返した。
そしたら、モミジちゃんが、
「生クリームなどと言う生モノなど、お出しできません。衛生管理を第一とする当店におきましては」と反論した。
客は、
「あんたら、頭の中身、焙煎した方がいいよ」と呆れ果てて、
出て行った。
二人は「商売って、凄くワイルドね」と言って、嘆いた。
又、再び、別の客が来て、
「この店、WiFiありますか?」と尋ねた。
ツバメちゃんは、
「いいえ、WiFiはありません。その代わり、隣の家の赤ちゃんが、ハイハイしてます」と答えた。
客は、
無言でツバメちゃんを見据えて、
そして、出て行った。
その時、
テレビ番組で、
ジャコウ猫の糞が高級なコーヒー☕️になることを知らされた。
一杯、
1500円の価値があると言う。
二人は、
しばらく閉店する旨の書き置きを入口に張り付けて、
ジャコウ猫の野良猫探しに行ったけど、
見つけきれなかった。当たり前のことやけど。
それで、
代わりに、
三毛猫の糞で済まそうとした。
この、アホな決断が、
すべてを、
めちゃくちゃにした。
先輩は、ガチギレして、
ツバメちゃんとモミジちゃんに、
「店に入れん!悪臭や❗️悪臭‼️」と怒鳴った。
二人は、驚いて、
それぞれ右手を差し出した。
先輩は更にキレて、
「誰が握手しろ言うたか!タコが❗️悪臭と言うたんや!お前ら、きちんと掃除して、元に戻せよ」とガナるので、
二人は、
店内清掃に精を出すことになった。
ズバリ、
時給、
0円😿😿