
今から話す内容は、
20年前に起こったことやけど、
あまりの不可解さに、
この出来事を精査したく思った。
まず、
今から20年前の満員電車内。
スーツ姿のイケメンの兄ちゃんの右に、
ホモクロがいた。
そして、
兄ちゃんの横顔をじっと見つめていた。
兄ちゃんの前方のオヤジが、
ホモクロを見て、
顔をしかめた。
兄ちゃんは、
不愉快そうな表情でオヤジにうなずいた。
と、
その時、
電車の後方からブレーキがかかり、
急停止した!!
前方のオヤジは大きく転び、
車内はざわつきはじめた。
そしたら、
兄ちゃんが、
「誰や😡❓俺の指をしゃぶった奴は⁉️」と、
左手上げて叫んだ!
すると、
転んだオヤジが、
ホモクロを指差して、
「あんたやろ⁈」と言った。
ホモクロは、
悲しそうに、
「わたしは、そんなことしません」言うて、
視線を下に向けて、
人さし指を甘噛みした。
車内の人々は、
凄まじく、
ホモクロを軽蔑した。
以上の話やけど、
俺は、
合点がいかんかった。
ホモクロはホモやけど、
そんな非常識を滅多にするオカマやない。
俺は、
ホモクロの名誉の為にも、
この出来事を調べ直してもらいたいという一念で、
自称私立探偵の、
道頓堀川痴歩を呼び付けた。
道頓堀川痴歩が言うには、
電車の後方からのブレーキの際、
ホモクロは、
左側に、
兄ちゃんがいるので、
それで、
大きく倒れ込むことはなかった。
又、
いくら、
電車の急停止といえども、
兄ちゃんの右にいたホモクロが、
わざわざ、
兄ちゃんの左指をしゃぶるやろうか⁉️
無理がある!
もし、
ホモクロが、
兄ちゃんの指をしゃぶるとしたら、
右手のはずや。
道頓堀川痴歩は考えた。
そして、
結論が示された。
まず、
兄ちゃんの右にいたホモクロが、
左指をしゃぶる行為はあり得ない!!
もし、
兄ちゃんの左指をしゃぶるとしたら、
前方にいたオヤジしか、
考えられない❗️
このオヤジは、
ホモクロが兄ちゃんを見つめていた際、
これ見よがしな不愉快さを兄ちゃんに示した。
心理的アリバイや!
第一、
フツーの乗客は、
ふくよかな顔した男が、
すぐ横にいる二枚目の兄ちゃん見つめたところで、
どうでもいいこと。
やって、
ホモクロは、
何もしてないから。
そして、
電車の後方からのブレーキで、
このオヤジが転ぶところは、
左側になる。
前方からのブレーキなら右側や。
つまり、
オヤジは大きなミスを犯してしまった。
オヤジは、
意図的に大きく転び、
車内の混乱に乗じて、
兄ちゃんの左指をしゃぶったとしか考えられない‼️
ホモクロの疑惑は晴れた。
が、
時効と化した、
20年前の出来事。
でも、
ホモクロを信じ続けた俺の心に、
真実と言う名の初日の出が昇った。
道頓堀川痴歩。
また、
この男に、
助けられた。