このちび助のポチも、3ヶ月も住み慣れた病院から、いきなり連れてこられた新居になれず、隅っこに逃げ込んでばかり。ご飯になると、やっと顔を出すのですが、すぐに逃げ込んでしまうので飢えてしまわないかと心配する毎日です。
さて、その頃、我が家には2歳になるオスねこの「ミー』ちゃんがいました。かつて、2年生になったばかりの長男が、ずぶぬれで泥だらけの灰色の物体を連れて帰り、洗ってみたら意外にも綺麗な白地に濃い灰色マダラの子猫だったのがこのミーちゃんでした。連れて行った医者では、助かるとは言われず、ただ、「暖めて上げなさい』と言われて、寝ずに看病したのがこんなに大きくなったのです。
このミーちゃんは、想いもよらない闖入者に戸惑い気味で、始めは側に寄せ付けず、フウフウうなってばかり。
ポチは、ミーちゃんが怖くて出てこられなかった事もあるのかもしれません。
それが、どうした事かある日仲好くご飯を食べるようになったのです。と言うか、大きなミーちゃんが、ちびのポチが食べる様子をじっと眺めている。そしてポチが満腹になったのを見届けてからゆっくりと残りを食べ始めるのでした。
よく観察していると、小さなポチは5倍も体の大きなミーちゃんの所にそっと自分からやって行き、親愛をこめて舐めてやります。いつの間にか、ミーちゃんも、恥ずかしそうにその愛撫を受けて居るのでした。なんだか、美しい絵を見ているような、そんな感じでした。
やがて、世にも仲良しのカップルが出来上がります。