未来への絆 【江戸っ子畳職人物語】

この物語は畳の仕事や日々の暮らしを通し
      家族の愛と信頼を
  余すところ無くブログ化したものでる。

有職畳【繧繝へり厚畳と茵。(茵、しとね)】祭り。

2008年08月04日 20時16分28秒 | 有職畳 祭り

有職畳・・・誠にもって奥が深い世界です。有職仕事をさせて頂く時に、いつも思います。

そのつど出合った材料に、自分の感性と情熱をぶつけます。畳職人としてこの上無い

喜びに満ち溢れ、自分の無力さに憤慨する・・・。ただ一つ言える事は、「製作していて楽しい」

と言う気持ちを心より思います。このようなお仕事を与えてくださったお客様。

綺陽装飾研究所(綺陽会)様 (詳しくはこちらよりご紹介致します。) 

職人は、お客様と出会い、お客様によって育てられるともいいます。

感謝の気持ちで一杯です。誠に有難うございました。

 

 

この度、製作させて頂きました

繧繝べりによる厚畳」 

この繧繝縁(うんげんへり)とは、雛人形でおなじみのカラフルな模様の縁で天皇・上皇・皇后などが用いるものとされました。のちには皇族一般が用いるようになりました。また神仏像などでも用いられています。畳縁の中で位が一番高く、その気品ある趣きに、とても神々しい美しさを感じます。そんな畳縁を使い、通常の畳の厚みより、遙かに厚く製作し、重量感と高貴な趣きを演出致しました。

「 茵(しとね)

平安時代より使われた殿上人の敷物で現在では寺院などで使われています。茵は、歴史の中で綿入りの畳から、現在の布団と稲藁で造られた畳に分かれる原型であったことが窺(うかが)えます。

御神座まではいきませんが、奥が深い、とっても勉強になるお仕事でした。

いつか又、憤慨出来る時間を、夢見て、日々精進を重ねます。

宜しくお願い致します。ありがとうございました。