未来への絆 【江戸っ子畳職人物語】

この物語は畳の仕事や日々の暮らしを通し
      家族の愛と信頼を
  余すところ無くブログ化したものでる。

最高級畳表【熊橋備畳表】(ゆうせんびん畳表)祭り。

2008年08月18日 23時50分18秒 | 有職畳 特殊材料 祭り

お盆休みも過ぎ、夏もオリンピックも残りわずかなこの時におかれまして

皆様いかがお過ごしでしょうか?本年も後四ヶ月。しっかり頑張りたいです。

久方ぶりにブログを綴りますは、本業の大切なお話。

今宵も、分かり易くご紹介出来ればと思います。

畳表とひとえに言っても、色々な種類やグレードがあります。正確にお伝えすれば、いぐさの

品種から、畳表に生成される産地などによっても、色々な区分や種類、又グレードが存在

致します。畳表のグレードの違いを簡単に説明するとまず、い草の長さやイグサの畳表に対する

本数などで違いが見れます。(簡略的に説明しています)

長いイグサのいい所取りの部分を使い、いぐさの本数が多いほど重量感のある

畳表の風合いを見てとれます。(簡略的に説明しています)

畳表の見比べ方等、当社HPでご説明させて頂いております。ご参考までになれればと思います。

現在お仕事をさせて頂いている所は、お寺になりまして、一般の住宅の畳とは違い

畳替えのサイクルに、時間がかかります。よって使用頻度にもよりますが、丈夫で長持ち

のする畳表を使用致します。さらに、使って頂けるのはもちろんの事、お部屋自体を

観て頂ける、芸術性の高いお部屋も数多くあり、見た目や、風合い等も重要な一つになります。

今回のお仕事をさせて頂くに辺り、以前よりお付き合い、させて頂いております

最高級畳表【熊橋備畳表】を使用する事を検討し、早速、熊本の生産者「橋口様」

に見本を織って頂きました。以前、使わせて頂いたのが、4年前。何も変わらず、さらに

パワーアップしている感がありました。早速生産を依頼したのが、今年の初め頃でした。

 

  

 

【数多くある商標には裏書・裏印があります。印字なき商標は無効になります。】

枚数を200枚位、使用する為、一番長い草をそれだけ保有する事も驚きですが、その畳表を

製作するに辺り、一日に4枚程度しか織れず、しかも夜遅くなってから織り始めるとの事。

その品質管理にいたる生産者の畳表に対する愛情には、ただただ敬服致しますし

とっても感謝の気持ちで一杯です。

手塩にかけた畳表を、さらに表現豊かにするべく、日々奮闘しています。

 

 

【写真では見図らいですが、右の写真は普通の畳表と熊橋備畳表との比較です】

この「熊橋備畳表」は首相官邸や迎賓館など数多くの、場所で使用され、その品質は

数多くの人々に、愛されている所です。こだわりにこだわりぬいた畳表。

「熊橋備畳表」・・・千曲川の清流で育まれ作られた畳表は、キメが細かく

滑らかな肌触りで絹の様な、畳表です。生産者の橋口夫妻の愛情と魂のこもった畳表。

本当に素晴らしいです。橋口様ありがとうございます。

真心と温もりを込めて製作致します。詳しくはこちらにて・・・

P.S 畳表繋がりでのご紹介。

このお寺は数多くの床の間があります。床の間に使われる畳表「龍鬢表」(りゅうびん表)。

初めから、綺麗な焼き色が付いているのが特徴で、大目、小目とあります。

当、お寺にも大目、小目の床の間があり、両方、高麗べりの紋縁を使用しますが「龍鬢表」

の目の大きさによって、高麗中紋縁白、高麗大紋縁白を使います。

特殊な制作方法などを用いる箇所もあり、後日ご紹介出来ればと思います。

 

【右の畳は9尺(2メーター70位)あります。】

 

【「龍鬢表」。左の写真が大目で右の写真が小目です。】

注)分かり図らい表現等、多々あったと思います。勉強不足な点も否めません。

申し訳ございません。頑張って励みます。