光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

梅佳代展

2013年05月20日 | アート 写真

神田祭の帰りに、新宿のオペラシティアートギャラリーで開催されている「梅佳代」展に行ってきました。

 

2013.4.13~6.23  開館時間11時~19時(金・土は20時まで)、休館日 月曜日
 入場料 一般1000円


上の写真が展覧会のパンフなどの表紙になっています。

頬が緩む可愛い写真です。

2007年に写真集『うめめ』で第32回木村伊兵衛写真賞を受賞したことは、当時アサヒカメラ誌を読んで知りました。  当時も、彼女の写真に驚きました。

写真家として気負ったところは一切なくて、日常のなかのちょっと変わった一瞬を切り取った写真なのです。  そのときの審査員だった篠山紀信がコ

メントで、撮れそうで撮れない写真と評したのを、今でも覚えています。

展覧会場は撮影禁止でしたので、写真はWebサイトから引用させていただきます。

梅佳代がまだ写真学校の学生だった頃、知り合った近所の女子中学生を下宿に招いて撮ったもの。

性への好奇心に満ちた女子中学生の写真が並んでいます。   写った中学生から、言葉が聞こえてきそうな親近感があります。

 

このくらい男の子はこうしたパフォーマンスをしても不思議ではないのですが、やらせではなく自然にポーズをとっています。

梅佳代さんは、彼らにどうコミュニケーションして、撮ったのか? おそらく、自然に話しかけて、このポーズになったのでしょう。  そこが撮れそうで撮れない所以。

 

でんぐり返りをする男の子と無表情で通り過ぎるサラリーマン・・・冷めた世相・・・なんて大仰にいわなくても、見事なシャッターチャンスで十分。

 

同系統の作品です。  よく撮りましたね。  私がカメラを持っていたとしても、撮る勇気がない。  電車での光景は、よく撮りたい!と思う一瞬がありますが、肖像権などを考えると、とても撮る勇気がでてこない。

   

 

困っている猫ちゃんを、少し笑いながら撮ったと思います。  悪魔的な目と、慈愛の目の両方を感じます。

 

人間の振舞に目を向けると、いろいろ可笑しいことが一杯あるもの。

 

花火大会を見る観客の嬉しそうな表情。  梅佳代は花火よりも、それを見る観客の表情に面白さを見ています。

それは、私も同感なのです。  数年前に両国の花火大会を撮影しましたが、花火は1枚も撮らず、観客や街の光景を撮って帰りました。  

 

梅佳代さんのおじいちゃんと妹。  実にいい感じで家族の写真を撮っています。   私達が撮る家族写真と同じ視線で撮っています。  ただ、

違うのは撮影量と、好奇心ではないでしょうか。

この飼い犬、ソフトバンクのお父さんと似ていますが、この可愛い一瞬は心に響きます。

 

会場内の写真展示も、巨大なパネルや、天井への展示、Lサイズの家族写真など、彼女らしいセンスでまとめています。

梅佳代って本名なんだ。  写真を志したのはイチローと結婚したくて、野球雑誌のカメラマンになろうと考えたから・・・・などの対談もWebで読みました。

カメラもずっと同じ機種で、P(プログラム)モードしか撮らないし、ほかの機能はよくわからないなどと述べています。  いわゆるプロの写真家とは、ちょっと違いますが

本能的に写真を撮る感覚は、超一流です。

最後に梅佳代さんの写真。   カメラストラップを頭にかけている姿、カメラに女の子らしいシールを貼っている・・・いいですね。

 


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