神田祭の帰りに、新宿のオペラシティアートギャラリーで開催されている「梅佳代」展に行ってきました。
2013.4.13~6.23 開館時間11時~19時(金・土は20時まで)、休館日 月曜日
入場料 一般1000円
上の写真が展覧会のパンフなどの表紙になっています。
頬が緩む可愛い写真です。
2007年に写真集『うめめ』で第32回木村伊兵衛写真賞を受賞したことは、当時アサヒカメラ誌を読んで知りました。 当時も、彼女の写真に驚きました。
写真家として気負ったところは一切なくて、日常のなかのちょっと変わった一瞬を切り取った写真なのです。 そのときの審査員だった篠山紀信がコ
メントで、撮れそうで撮れない写真と評したのを、今でも覚えています。
展覧会場は撮影禁止でしたので、写真はWebサイトから引用させていただきます。
梅佳代がまだ写真学校の学生だった頃、知り合った近所の女子中学生を下宿に招いて撮ったもの。
性への好奇心に満ちた女子中学生の写真が並んでいます。 写った中学生から、言葉が聞こえてきそうな親近感があります。
このくらい男の子はこうしたパフォーマンスをしても不思議ではないのですが、やらせではなく自然にポーズをとっています。
梅佳代さんは、彼らにどうコミュニケーションして、撮ったのか? おそらく、自然に話しかけて、このポーズになったのでしょう。 そこが撮れそうで撮れない所以。
でんぐり返りをする男の子と無表情で通り過ぎるサラリーマン・・・冷めた世相・・・なんて大仰にいわなくても、見事なシャッターチャンスで十分。
同系統の作品です。 よく撮りましたね。 私がカメラを持っていたとしても、撮る勇気がない。 電車での光景は、よく撮りたい!と思う一瞬がありますが、肖像権などを考えると、とても撮る勇気がでてこない。
困っている猫ちゃんを、少し笑いながら撮ったと思います。 悪魔的な目と、慈愛の目の両方を感じます。
人間の振舞に目を向けると、いろいろ可笑しいことが一杯あるもの。
花火大会を見る観客の嬉しそうな表情。 梅佳代は花火よりも、それを見る観客の表情に面白さを見ています。
それは、私も同感なのです。 数年前に両国の花火大会を撮影しましたが、花火は1枚も撮らず、観客や街の光景を撮って帰りました。
梅佳代さんのおじいちゃんと妹。 実にいい感じで家族の写真を撮っています。 私達が撮る家族写真と同じ視線で撮っています。 ただ、
違うのは撮影量と、好奇心ではないでしょうか。
この飼い犬、ソフトバンクのお父さんと似ていますが、この可愛い一瞬は心に響きます。
会場内の写真展示も、巨大なパネルや、天井への展示、Lサイズの家族写真など、彼女らしいセンスでまとめています。
梅佳代って本名なんだ。 写真を志したのはイチローと結婚したくて、野球雑誌のカメラマンになろうと考えたから・・・・などの対談もWebで読みました。
カメラもずっと同じ機種で、P(プログラム)モードしか撮らないし、ほかの機能はよくわからないなどと述べています。 いわゆるプロの写真家とは、ちょっと違いますが
本能的に写真を撮る感覚は、超一流です。
最後に梅佳代さんの写真。 カメラストラップを頭にかけている姿、カメラに女の子らしいシールを貼っている・・・いいですね。
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