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【ふじもん世界放浪「放学記」第4章中東編 『パレスチナ人って・・・?』パレスチナ人間模様。】

2013-11-11 20:27:09 | 日記
2013年11月11日。

《宗教的な考え方を抜きにして事実だけを見れば、いわゆるパレスチナ人と呼ばれている人々はイスラエルの建国によって「追い出された」形になっていると言ってよいであろう。そんな状況にあるパレスチナ人がどのようなことを考え日々暮らしているのか、そしてパレスチナ人とはどのような人々なのか、僕にはとても関心がある。ヨルダンに戻ってきた僕は、アンマンからバスで1時間ほどのところにある「バカア・キャンプ」を訪れた。》


パレスチナ難民と呼ばれている人々は、イスラエル周辺各国に分散している。当然ヨルダンにもたくさんのパレスチナ難民が住んでいるのだが、彼らが住んでいる難民キャンプを訪れると、パレスチナ人の不思議な「温かさ」が見えてくる、ような気がする・・・。

彼らの立場からしたら、元々住んでいた土地から「追い出された」わけであるし、本来住みたくないところに移動せざるを得なくなってしまったということだ。正直、僕はパレスチナ人と直接話をするまでは、何というか、彼らはもっと怒りに満ちていて、殺伐としており、今置かれている境遇に憎しみを抱いているのかと思っていた。


しかし彼らは、思いのほか明るくてとても優しい。そして異常なまでに人懐っこい。そんなパレスチナ人の人間模様を、ちょっとだけ考えてみたい。


パレスチナ人って・・・①:人間大好き?

これまでのブログの中でも何度か「パレスチナ人は異常なまでに人懐っこい」と書いてきたが、改めましてもう1度。本当にすごいんです、ベタベタ×10と!もうですね、1人にしてくれないんです。


特に今回訪れたバカア・キャンプの人たちはすごかった。キャンプについてバスを降りた瞬間から、さぁ早速やって来ました、子ども達の群れ!彼らの言うことはだいたい決まっている。「what's your name?」この質問をほぼ全員が繰り返し、名前を教えると「Masaki!Masaki!」と連呼しながら、僕の歩く後をついてくる。

多い時は、その数10人を優に超える。子ども達が外国人に興味を持ってじっと見てきたり、ついて来たりするのは世界共通だが、パレスチナの子ども達は特にすごい。


バカア・キャンプでも僕は学校を訪問したのだが、もうこれ以上書く必要はないですね(笑)。あっという間に有名芸能人状態になります。正直、ちょっと疲れている時は大変なんだなこれが・・・(笑)!


子ども達はとても可愛いし、まとわりつかれも悪い気はしない。でも、本当に外国人への好奇心だけでついてきてるのか、そこは絶対に疑わなければならない。ちょっと油断をしてお金やカメラを盗られたら、もうお終いだ。ワイワイ騒ぎつつも、絶対に警戒を緩めてはいけないのだ。

ちょっとだけ悲しいこともあった。パレスチナ自治区にあるヘブロンという街で僕が子ども達と戯れていると、お母さんと思しき人がやって来た。そしてお母さんは子ども達に「中国人と話しちゃダメよ」と言って、子ども達を僕から引き離してしまったのだ。

もちろん僕はアラビア語は分からないので、「中国人と話しちゃダメよ」と本当に言ったのかどうかの確証はない。しかし確実に「シーニー(中国人)」という単語は聞こえたし、かなり強く子ども達を引き離していった。それは何だか、とても悲しいことだった。

もし僕が「中国人じゃなくて、僕は日本人ですよ」と説明したら、状況は変わったのだろうか。いや、問題の本質はそこではない。お母さんはきっと、外国人と話すという行為に対して「ノー」と言ったのであろうし、僕が何人かはどうでもいい。そんな出来事もあった。



パレスチナ人って・・・②:大人だって人間大好き?

世界中どこに行っても、現地の方を写真を撮ることは基本的にちょっと怪訝な顔をされる。まぁ、それは当然そうだろう。しかし、パレスチナの大人(男性だけだが)は違う。

僕が市場の様子などを写真に撮っていると、大人たちがしきりに話しかけてくる。

「あ~、物売りか、面倒くさいなぁ」などと思っていると、そうではないのだ。なんと「俺を写真に撮れ!」と言ってくるのだ。


すると当然こう思う。「写真撮ったら、どうせ金よこせって話になるんだよな」そこで一応確認すると、「お金?そんなのいらないから俺を撮れ!」となる。そこで写真を撮ると、「オッケー、サンキュー!」と、笑顔で喜んでくれる。それもいい年こいたおっさんがなのだ。


こんなことを言ってくるのはパレスチナ人だけだ。少なくとも、僕は今までこのような人たちとは出会ったことはない。イスラム教は偶像崇拝を禁止しており、写真そのものに嫌悪感を抱いている人も多いと聞いた。しかしイスラム教徒のはずのパレスチナ人は、そのようなことはない。う~ん、不思議だ・・・。

しかし、こんな悲しい話もある。パレスチナの難民キャンプで働くJICAの隊員の方にお話を伺ったのだが、なんと、道を歩いていると石を投げられたりもするそうなのだ。

そのような行為はアジア人に対して多く、特に女性にはひどいらしい。色々と情報を集めていると、どうやらアジア人に対しては差別的な意識があるとの話も聞いた。

さらにひどいのは、いきなり殴りかかって来る人もいるらしいのだ。これは聞いた話なのだが、ある日本人が中国人の家族と一緒に遺跡見学に行ったという。そしたらなんと、現地の子どもがいきなり殴ってきたというのだ。

殴られたのは中国人の子どもで、あまりの出来事に泣きじゃくってしまったらしい。中国人の親御さんとその日本人で、殴りかかってきた子どもの両親に話をしたところ、反省の色など全くなかったという。むしろ「殴られたなら殴り返せばいい」と、その両親は平然と話していたという。さすがにその話には、僕もビックリさせられた。



パレスチナ人って・・・③:とても優しい?

特にバカア・キャンプではすごかったのだが、大人たちがものをくれるのだ。バカア・キャンプでは、コーヒー4杯とファンタ1本、野菜、お菓子までいただいてしまった。


もちろん僕が何かをしたわけではない。歩いているとコーヒー屋のおっちゃんが放しかけ来て、「何が欲しい?」と聞いてくるのだ。僕は意味が分からず「どういう意味ですか?」と聞き返すと、「コーヒーと紅茶、どっちがいいんだ?」と言ってくる。僕は「お金がないから飲まないよ」と返すと、「何言ってんだ、タダだよ!」と、無料でコーヒーを入れてくれたのだ、それも4回も(笑)!

さらに座ってコーヒーを飲んでいると、「これ持って帰りな」と、野菜をいくつか持ってきてくれるではないか!そして僕のバッグに詰め込んだのだ。お金に余裕なんてないはずだ。大事な売り物のはずだ。それなのに、見ず知らずの外国人の僕に野菜までくれるなんて・・・。もちろん嬉しいのだが、あまりの優しさに疑いの気持ちも持ってしまうほどだった。

お菓子に至っては、美味しそうだな~とちょっと僕が覗いたら、「欲しいのか?」と聞いてきて、間髪入れずに1つ僕に寄越してくれたのだ。有り難いのだけど、なんかもう本当に申し訳ない気持ちの方が強くなってしまった。

しかし、こんなとんでもない話も聞いた。パレスチナの難民キャンプの中では、動物虐待が横行しているというのだ。

猫の死体を並べて子どもが遊んでいたり、外国人の目の前で子犬の頭の上に石を落として殺したりなど、とんでもないことが行われているとも聞いた。もしその話が本当なら、優しさのかけらどころか、人間としての大問題である。原因は家庭なのか教育なのか、色々と議論の余地はあるだろうが、いずれにしても何かしらの「心の闇」があるということなのだろう。



パレスチナ人に限らず、イスラム教徒ってとても優しいし人懐っこい。好きか嫌いかと言えば、僕は好きだ。でも、まぁ誤解を恐れずに言ってしまえば、特にアラブの人は平気で約束を破るし嘘もつく(笑)。日本人女性への痴漢などの被害も多い。実際に僕の知り合いの女性も被害に遭っているし、旅先で出会う旅行者もよく触られた話などをしている。

僕はここでパレスチナ人、あるいはアラブ人が良いとか悪いとかを断じるわけではないけれど、色々な意味でちょっと日本とは異なる人間模様が繰り広げられているのが、このイスラムの世界だ。「面白い」という表現でまとめてしまうのは乱暴なのかもしれないけど、世界中でもちょっと異質な世界がここには存在している。

僕は「人間」が大好きだ。これからも、もっと「人間」を見ていきたい。最後に世界を形作っているのは、結局は「人間」なのだから。


2013年11月11日。図らずもまた戻って来てしまった、アンマンの安宿にて。



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