2013年11月17日。
《世界には、本当にたくさんの日本人が活躍している。再びイスラエルに戻って来た僕であるが、その一番の目的は「このイスラエルの地で中東問題に取り組み日本人」水谷さまにお会いすることだった。お忙しい中お時間を割いていただき、僕は水谷さまとお話をさせていただくことができた。》
僕が水谷さまとお話しさせていただいてまずもって驚かされたのが、その圧倒的な知識量だった。
日本にいると「イスラエルとパレスチナって問題があるみたいだけど、本当はどんな状態なんだろうね」という程度の認識しかない人がほとんどであろう。僕もそうだった。表面的なことは何となく知っている「つもり」である。でも、現地では実際何が起きているのか。何が真実なのか。それを知っている日本人はきっと少ない。
水谷さまとお話は、まさに「痒いところに手が届く」内容だった。分かりやすい話し方に豊富な知識と情報・・・。僕は素直に感動させられた。
そんな水谷さまにインタビューをさせていただきました!簡単にではございますが、ちょっとだけ紹介させていただきます!
Q:水谷さま、お忙しい中本当にありがとうございます。どうぞよろしくお願い致します。
A:こちらこそ、どうぞよろしくお願い致します。
Q:簡単に経歴をお聞きしてもよろしいでしょうか。
A:大学院を卒業後、僕は大使館の専門調査員という仕事をしていました。それを3年間勤めた後、JICAのパレスチナ事務所に入ったんですね。JICAには10年間いたのですが、色々な関係でJICAを辞職し、現在は「ガリリインスティテュート」という国際マネジメント研修機関に所属しています。
(ガリリインスティテュートのホームページは以下です。)
http://www.galilcol.ac.il/contents/page.asp?contentPageID=261
Q:現在は、どのような業務を行っているのですか?
A:パレスチナとイスラエルについて学ぶプログラムを実施しています。具体的には現地の視察や講義、セミナーなど、地元密着の体験型プログラムを行っています。
日本の学生向けコースも行っています。今年8月に行ったプログラムも大盛況でしたよ!
Q:なるほど、それは素晴らしいですね!プログラムの内容をもう少し教えていただけますか。
A:問題の解決というよりも「現状の紹介」という方向性ですね。イスラエル側とパレスチナ側双方からの説明を通して、この中東問題の現状を知ってもらいたいということです。
そして、これらの問題の難しさを理解してもらい、日本人として何ができるのか?を考えてほしいですね。
Q:日本ではイスラエルはあまり認識されていない国の1つだと思いますが、どうしてイスラエルでお仕事をすることになったんですか?
A:僕は学生時代にバックパッカーで世界を旅したことがあったのですが、そのときにイスラエルに行ったんです。その縁でイスラエルと繋がりができるようになり、その後の仕事に繋がっていきましたね。
Q:なるほど、そういうご縁があったんですね。長らく中東問題に関わってこられていることと思いますが、水谷さまの今後の人生の目標などはございますでしょうか。
A:僕はやっぱり、発展途上国の開発に力を注ぎたいですね。世界の問題に関心が向いたのは、やはり学生時代の旅がきっかけなんです。
世界のどこに行っても、日本の存在を聞きました。日本人の存在を聞きました。そして日本の世界への貢献を耳にする度に、日本のことを思いましたね。
Q:その思い、今の僕も全く同じです。本当に共感致します。そして今現在水谷さまご自身が長らく日本を離れてご活躍なされてますが、今の日本の良い点や改善した方がよいかなと感じられる点については、どのように思われますか。
A:良い点としては、これほど緻密な国はないということですよね!計画から実施まで、計画前と実施後のブレがこれほどまでにない国なんて日本くらいですよ(笑)。これは本当に素晴らしい。「有言実行の国」と言ってもいいでしょうね。
約束は守るし誠実だし礼儀正しいし、僕は本当に素晴らしいと思いますよ!
逆に悪い点というか改善した方がいい点としては「もっと自信を持って!」ということですかね。目線を高く持って、主張すべきことはしっかり主張した方がいい。
もっともそれは、傲慢に振る舞って、何でも言えということとは違いますよね。でも、日本人はもっとこれまでの世界への貢献に自信を持っていいし、それを自負してもいいと思う。謙虚さも日本人の美しさですが、もっと誇りを持って対等な視線になっていいと思いますね。
Q:僕も世界をこうして周っていると、「もっと自信溢れる日本人でありたい」と、素直に感じます。水谷さまのご意見をお聞きして、何だか僕も元気をもらえます!
しかし最近の若者は、内向きというか、あまり海外への関心を持たないとも言われています。長らく海外でご活躍されているお立場から、ぜひそのような若者へメッセージがございましたらお願い致します。
A:「海外に出ること=良いこと」ではないと思うんですよね。日本の中でだって、できることはたくさんある。
大切なことは、自分の殻に閉じこもらないことだと思うんです。色々なものに先入観を持たずに、興味を持って試していく姿勢が大切ですよね。
世界にでることは、そのようなことへの大きな刺激になりますよね。自由な発想のために、価値観に捉われないようにするために、既存のものを打ち壊すために。
一言でまとめるなら、「変な先入観を持つな」そして「しがらみに捉われるな」ということですね!そして最終的には「自分の付加価値」を意識してほしい。「僕がいるからこれがこう変わるんだ」ということを、自信を持って言えるようになってほしいですね!
Q:そのためにも、海外に出るということは、1つの有効な手段ですよね。
A:外に捉われすぎることもまた危険だと思いますが、外に出ることは大切なことだと僕も思います。
Q:なるほど、そうですよね!今日は本当に有意義なお話を聞くことができました。本当にありがとうございました!
ご多忙にも関わらず、快くインタビューに応じて下さった水谷さまの懐の深さ、そして抜群の知識量と分かりやすい話し方。
実際にお会いさせていただいた時間は3時間ほどであったが、このためにイスラエルまでやって来てよかったと、心から思った。
私が言うのも変な話なのだが、話をお聞きしていて、何だかすごく心地がよかった。おそらく、水谷さまの考え方と僕の考え方は似ているのだと、僕自身は思った。「うん、そうだよな」と心の中で頷くことばかりであったし、何より「そこが知りたい!」という僕の疑問に、本当に的確に答えて下さった。
ニッポンの若者へ。
いつもと同じ結論を。
一歩外に出て、「いつもいる場所」をちょっと遠くから眺めてみたらどうだろう?
きっといつもと違う「何か」が、いつもと違う視点で見えてくるかもしれない。
外にでることが絶対的に良いことではない。確かにそうだ。でも、外から見ることも、きっととても大切だ。
さて、俺ももっともっと眺めてみよう!「いつもいる場所」の素晴らしさを再確認するために!
2013年11月17日。ぺトラ遺跡の起点となる街・ワディ・ムーサの安宿にて。
《世界には、本当にたくさんの日本人が活躍している。再びイスラエルに戻って来た僕であるが、その一番の目的は「このイスラエルの地で中東問題に取り組み日本人」水谷さまにお会いすることだった。お忙しい中お時間を割いていただき、僕は水谷さまとお話をさせていただくことができた。》
僕が水谷さまとお話しさせていただいてまずもって驚かされたのが、その圧倒的な知識量だった。
日本にいると「イスラエルとパレスチナって問題があるみたいだけど、本当はどんな状態なんだろうね」という程度の認識しかない人がほとんどであろう。僕もそうだった。表面的なことは何となく知っている「つもり」である。でも、現地では実際何が起きているのか。何が真実なのか。それを知っている日本人はきっと少ない。
水谷さまとお話は、まさに「痒いところに手が届く」内容だった。分かりやすい話し方に豊富な知識と情報・・・。僕は素直に感動させられた。
そんな水谷さまにインタビューをさせていただきました!簡単にではございますが、ちょっとだけ紹介させていただきます!
Q:水谷さま、お忙しい中本当にありがとうございます。どうぞよろしくお願い致します。
A:こちらこそ、どうぞよろしくお願い致します。
Q:簡単に経歴をお聞きしてもよろしいでしょうか。
A:大学院を卒業後、僕は大使館の専門調査員という仕事をしていました。それを3年間勤めた後、JICAのパレスチナ事務所に入ったんですね。JICAには10年間いたのですが、色々な関係でJICAを辞職し、現在は「ガリリインスティテュート」という国際マネジメント研修機関に所属しています。
(ガリリインスティテュートのホームページは以下です。)
http://www.galilcol.ac.il/contents/page.asp?contentPageID=261
Q:現在は、どのような業務を行っているのですか?
A:パレスチナとイスラエルについて学ぶプログラムを実施しています。具体的には現地の視察や講義、セミナーなど、地元密着の体験型プログラムを行っています。
日本の学生向けコースも行っています。今年8月に行ったプログラムも大盛況でしたよ!
Q:なるほど、それは素晴らしいですね!プログラムの内容をもう少し教えていただけますか。
A:問題の解決というよりも「現状の紹介」という方向性ですね。イスラエル側とパレスチナ側双方からの説明を通して、この中東問題の現状を知ってもらいたいということです。
そして、これらの問題の難しさを理解してもらい、日本人として何ができるのか?を考えてほしいですね。
Q:日本ではイスラエルはあまり認識されていない国の1つだと思いますが、どうしてイスラエルでお仕事をすることになったんですか?
A:僕は学生時代にバックパッカーで世界を旅したことがあったのですが、そのときにイスラエルに行ったんです。その縁でイスラエルと繋がりができるようになり、その後の仕事に繋がっていきましたね。
Q:なるほど、そういうご縁があったんですね。長らく中東問題に関わってこられていることと思いますが、水谷さまの今後の人生の目標などはございますでしょうか。
A:僕はやっぱり、発展途上国の開発に力を注ぎたいですね。世界の問題に関心が向いたのは、やはり学生時代の旅がきっかけなんです。
世界のどこに行っても、日本の存在を聞きました。日本人の存在を聞きました。そして日本の世界への貢献を耳にする度に、日本のことを思いましたね。
Q:その思い、今の僕も全く同じです。本当に共感致します。そして今現在水谷さまご自身が長らく日本を離れてご活躍なされてますが、今の日本の良い点や改善した方がよいかなと感じられる点については、どのように思われますか。
A:良い点としては、これほど緻密な国はないということですよね!計画から実施まで、計画前と実施後のブレがこれほどまでにない国なんて日本くらいですよ(笑)。これは本当に素晴らしい。「有言実行の国」と言ってもいいでしょうね。
約束は守るし誠実だし礼儀正しいし、僕は本当に素晴らしいと思いますよ!
逆に悪い点というか改善した方がいい点としては「もっと自信を持って!」ということですかね。目線を高く持って、主張すべきことはしっかり主張した方がいい。
もっともそれは、傲慢に振る舞って、何でも言えということとは違いますよね。でも、日本人はもっとこれまでの世界への貢献に自信を持っていいし、それを自負してもいいと思う。謙虚さも日本人の美しさですが、もっと誇りを持って対等な視線になっていいと思いますね。
Q:僕も世界をこうして周っていると、「もっと自信溢れる日本人でありたい」と、素直に感じます。水谷さまのご意見をお聞きして、何だか僕も元気をもらえます!
しかし最近の若者は、内向きというか、あまり海外への関心を持たないとも言われています。長らく海外でご活躍されているお立場から、ぜひそのような若者へメッセージがございましたらお願い致します。
A:「海外に出ること=良いこと」ではないと思うんですよね。日本の中でだって、できることはたくさんある。
大切なことは、自分の殻に閉じこもらないことだと思うんです。色々なものに先入観を持たずに、興味を持って試していく姿勢が大切ですよね。
世界にでることは、そのようなことへの大きな刺激になりますよね。自由な発想のために、価値観に捉われないようにするために、既存のものを打ち壊すために。
一言でまとめるなら、「変な先入観を持つな」そして「しがらみに捉われるな」ということですね!そして最終的には「自分の付加価値」を意識してほしい。「僕がいるからこれがこう変わるんだ」ということを、自信を持って言えるようになってほしいですね!
Q:そのためにも、海外に出るということは、1つの有効な手段ですよね。
A:外に捉われすぎることもまた危険だと思いますが、外に出ることは大切なことだと僕も思います。
Q:なるほど、そうですよね!今日は本当に有意義なお話を聞くことができました。本当にありがとうございました!
ご多忙にも関わらず、快くインタビューに応じて下さった水谷さまの懐の深さ、そして抜群の知識量と分かりやすい話し方。
実際にお会いさせていただいた時間は3時間ほどであったが、このためにイスラエルまでやって来てよかったと、心から思った。
私が言うのも変な話なのだが、話をお聞きしていて、何だかすごく心地がよかった。おそらく、水谷さまの考え方と僕の考え方は似ているのだと、僕自身は思った。「うん、そうだよな」と心の中で頷くことばかりであったし、何より「そこが知りたい!」という僕の疑問に、本当に的確に答えて下さった。
ニッポンの若者へ。
いつもと同じ結論を。
一歩外に出て、「いつもいる場所」をちょっと遠くから眺めてみたらどうだろう?
きっといつもと違う「何か」が、いつもと違う視点で見えてくるかもしれない。
外にでることが絶対的に良いことではない。確かにそうだ。でも、外から見ることも、きっととても大切だ。
さて、俺ももっともっと眺めてみよう!「いつもいる場所」の素晴らしさを再確認するために!
2013年11月17日。ぺトラ遺跡の起点となる街・ワディ・ムーサの安宿にて。