マスコミの多くは、本日の感染症数、累計感染症数を連日報道しています。
しかし絶対に減らない、増え続けるだけの累計感染症数を延々と聴き続けるだけでは希望が持てなくなります。
また、リアルな医療現場とも乖離しているように思われます。
結論から言うと、厚生労働省の公表資料程度(症状の有り無し、入院を要する人と軽症、中等症、重症割合、退院数、死亡数、死亡率など)は報道し、国民に正確な情報を提供してほしいと思います
今回のコロナウィルスは人類が経験したことがない新しい感染症ですが、これまでにだいたいわかってきていることがあります。
「国内で感染が確認された方のうち約80%の方は他の人に感染させていない、感染が確認された症状がある人の約80%が軽症、14%が重症、6%が重篤」です。(新型コロナウイルス感染症対策専門家会議 3月2日)
コロナ感染者のうち約8割は軽症、2割は重症または重篤になります。
ですから感染者数が増えれば増えるほど、重症者または重篤者の絶対数が大きくなります。
感染症数を抑えることは重症者及び重篤数の絶対数を抑えることに直結します。
軽症者、中等症、重症者とは (厚生労働省・結核感染症課)
軽症者とは
入院が必要でない方のことを指します。新型コロナウイルスは約8割が軽症だとされています。
入院の必要性を判断するのは医師で、ポイントは酸素吸入器や人工呼吸器などの医療機器を使わなければならないか否かだと言います。
患者が咳(せ)き込んでいたり「息が苦しい」「つらい」などの自覚症状があったりしても、自分で酸素を十分に取りこめている状態であれば入院は必要なく、軽症と分類されます。
中等症とは
酸素吸入をしないと危ないと判断された感染者が該当します。
高齢者や基礎疾患がある方など免疫力が下がっている患者は、診断時の症状が重くなくても、自宅療養では危ないと判断されるケースもあります。そのような場合には「中等症予備軍」として入院措置を取ることもあるそうです。
重症とは
集中治療室(ICU)での治療を必要とする場合、もしくは人工呼吸器を装着する必要がある場合を指すそうです。
重篤という表現は厚労省ではあまり使わず、一般論としては命に危険がある方のことを重篤と表現します。
東京都・感染症対策課
「軽症=入院を要しない」「中等症=酸素吸入が必要」「重症=ICU治療、あるいは人工呼吸器の使用が必要」との分類です。
「重篤」に関しては「ECMO(エクモ=体外式膜型人工肺)を必要とされる方と認識されているようです。
2020年4月19日 12:00現在の厚生労働省 コロナ感染数
(括弧内は前日からの変化)
今までに重症から軽~中等症へ改善した者は54名
※4 都道府県から公表された死亡者数の合計は210名ですが、うち49名については個々の陽性者との突合作業中のため、計上するに至っていない。
2020年4月19日までに感染が確認された10361例(PCR検査数112816の陽性率9.2%)のうち、入院治療中の人は9041例(87.3%)おり、そのうち、軽症から中等度の人(無症状含む)が4653名(51.5%)、人工呼吸器を使用または集中治療を受けている人が217名(2.4%)です。
「症状程度確認中」「入院待機者のもの」「症状有無確認中」が3914名(45.7%)と多いのです。
1159例(12.8%)は既に軽快し退院しています。また死亡者数は161(※4)名です。
軽症と中等症が分けられていないのは残念ですが、高齢者や基礎疾患のある人は軽症でも「中等予備軍」として扱われているためと推測されます。これらの正確な把握は困難なのかもしれません。
ただ一般的に、医療崩壊前では症状確認中のなかで重症者割合は低いのではと推測されますが。
注目すべきは命に直結する人工呼吸器を使用または集中治療を受けている人の数です。現在は217名です。
死亡率(死亡者数/感染症数)
コロナ陽性感染者中の現在の死亡率は1.6%、都道府県公表の210名では2.0%です。
ただし季節性インフルエンザの致死率0.1%に比べると、20倍という高さです。
世界の死亡率(死亡者数/感染症数)厚生労働省資料
海外の国・地域の政府公式発表に基づくと4月19日12:00現在の感染者数と死亡数
感染症数2,272,372 死亡者数 158,803 死亡率7.0%
中国 82,735 4,632 5.6%
日本 10,361 161 1.6%
韓国 10,661 234 2.2%
台湾 398 6 1.5%
豪州 6,547 67 1.0%
米国 726,645 38,664 5.3%
カナダ 33,341 1,467 4.4%
フランス 111,821 19,323 17.3%
ドイツ 143,160 4,459 3.1%
フィリピン 6,087 397 6.5%
インド 14,792 488 3.3%
イタリア 175,925 23,227 13.2%
英国 114,217 15,464 13.5%
ロシア 36,738 313 0.9%
スウェーデン 13,822 1,511 10.9%
スペイン 191,726 20,043 10.5%
ベルギー 37,183 5,453 14.7%
エジプト 3,032 205 6.8%
イラン 80,868 5,031 6.2%
ブラジル 36,599 2,347 6.4%
厚生労働省資料では各国で公表されている全ての国が掲載されています。
現在の日本の死亡率は1.6%、都道府県公表数字で2.0%、世界平均7.0%に比べると1/3以下の少ない死亡率です。
日本の医療制度、医療の質の高さによることも大きいと思われます。
しかし、日本も感染爆発し、感染者数が指数関数的に増えると医療崩壊が起こり、本来なら救える人が救えなくなることは十分考えられます。ですから、今求められているのは感染者数を増やさないことですね。
昨日の日曜日は家から一歩も出なかったのですが、今日は食料品の買い出しに出かけました。
月曜日は土日より空いていると思ったのですが、スーパーの人出は多かったです。
スーパーも職員の感染対策でレジ周辺にビニールが張られていました。
感染を心配しながらも、スーパーで働いておられる職員の皆さんにも感謝です。
一輪草
もみじの花
シャガ
ドウダンツツジ