京都で定年後生活

2013年3月60歳で定年退職。

美術館と庭園めぐり、京都の四季の行事と花を綴ります。

2021祇園祭前祭の山鉾解体、後祭の山鉾建てはじまる

2021-07-19 06:51:06 | 2021 祇園祭


 昨日(7/18)祇園祭後祭の山鉾建てがはじまりました。
後祭の山鉾建ては21日(水)までで、宵山は7月21日(水)~23日(金・祝)です。
 一方、前祭の山鉾の解体も昨日行われました。
本来なら山鉾解体は、巡行が終わった当日(17日)に解体されます。
というのは、山鉾巡行で街中の厄を集めてくるので、溜めないようにその日のうちに解体するのです。
今年は巡行が中止となったので、解体もゆっくりしているようです。

月鉾解体中





これから真木、鉾頭を倒します。




倒されました。





函谷鉾の解体

ここも真木、鉾頭を倒すところでした。
重機が用いられています。









鶏鉾も解体中





大船鉾
新町通りでは後祭の大船鉾の山鉾建てがはじまりました。
まだ「縄がらみ」前です。

















新町通りを北上すると、放下鉾が解体中です。













新町通りでは南観音山の山鉾建てがはじまろうとしていました。





















北観音山はまだ山鉾建てははじまっていないようです。













明日(7/19)から本格的に後祭の山鉾建てが進みそうです。
今年の後祭は北観音山、南観音山、大船鉾、鯉山、八幡山、役行者山の6山鉾が建てられます。





夏の山野草 雁金草、ヤマユリ、ヤブカンゾウ、キンミズヒキ、ワタナベソウ

2021-07-17 19:04:50 | 2021 花


 夏の山野草カリガネソウが開花しました。

カリガネソウ(雁金草)
夏から秋にかけて紫色の清楚な花が咲きます。
花の名の由来は花の形が「雁の首」に似ていることからこの名前になったそうです。
青紫色の花はとても美しいが、全草に強い臭気があります。
別名はホカケソウ(帆掛草)、帆掛舟にたとえたものです。
開花時期は 8~9月、山地の湿った林の中などで見ることができます。













ピンクのカリガネソウ




ヤマユリ(山百合)

















ヤブカンゾウ(藪萱草)









キンミズヒキ(金水引)





ワタナベソウ(渡辺草)









河原撫子





イヌゴマ












祇園祭宵山(7/16)朝

2021-07-17 09:51:07 | 2021 祇園祭


 昨日は祇園祭前祭の宵山でした。
例年、駒形提灯に明かりが灯る夕刻、四条通りは歩行者天国となり、多くの市民や観光客で賑わいます。
ところが、昨年と今年は新型コロナウィルスの影響で、山鉾巡行は2年連続中止となりました。
山鉾建ても中止となりましたが、今年は技術継承のために、半数の山鉾が建てられました。
山鉾が建つと人が集まりますが、感染防止のため「観覧の自粛」が呼び掛けられ、宵山も人が集まらないようにと、駒形提灯の明かりは夜7時には消灯と決められ、厄よけ粽の授与も同時刻までに制限されました。

 私は人出の少ない朝のうちに、山鉾町を歩いてきました。


螳螂山
蟷螂とは「かまきり」のことで、別名「かまきり山」と呼ばれています。
祇園祭の山鉾としては、唯一のからくりが施されています。









放下鉾
街角で芸をしながら説法をといた放下僧の像をまつることから、「放下鉾」と付けられました。
鉾頭は日・月・星の三光が下界を照らす形を示し、その形が洲浜に似ているため「すはま鉾」とも呼ばれます。





霰天神山
永正年間(1504~1520年)に京都で大火が起き、霰(あられ)が降り、たちまちにして火が消化しました。
霰と一緒に一寸二分(約3.6cm)の天神像が降ってきて、その像をおまつりしたことが「霰天神山」のはじまりとされています。
別名「火除天神」ともいわれ、火除けの神様として信仰を集めています。





月鉾
鉾頭に「三日月」をつけていることから「月鉾」と呼ばれ、山鉾の中で最も背が高く、さらに重量も12トンを超える最も重い鉾。
真木の中ほどの天王座には、夜と水徳の神であった月読尊がまつられています。
装飾が細部にいたるまで素晴らしく、天井の帖扇面散図など、その絢爛豪華さから動く美術館と讃えられています。









鶏鉾
鶏鉾は中国・尭の時代は天下がよく治まり、訴訟を求める際に叩く太鼓が用無しとなり、その太鼓に鶏が巣をつくったという史話『諫鼓』に由来しています。





白楽天山
唐の詩人・白楽天と道林禅師が問答している場面を現している白楽天山。
前掛けは16世紀にベルギーで制作されたトロイ城の陥落が描かれたタペストリー、胴掛けには18世紀にフランスで制作された『女狩人』が使用されています。
白楽天は高名な詩人で有能な官僚であることから、悪疫除けと学業成就のお守りが授与されます。





綾傘鉾
山鉾の非常に古い形態を残す傘鉾の1つで、大きな2つの傘と棒振り囃子が特徴です。
巡行では6人の公家風装束をまとった稚児と棒振り囃子の行列が先導し、赤熊をかぶり棒を持った踊り手がお囃子に合わせて、疫病退散の「棒振り踊り」を披露します。





函谷鉾
くじ取らずの鉾として長刀鉾に次ぎ2番目に巡行します。
古来中国、斉の孟嘗君が函谷関で家来に鶏の鳴き真似をさせ、難を逃れた史話から「函谷鉾」と付けられました。
鉾頭に三日月と山形、真木の中ほどに孟嘗君と鶏がまつられています。













孟宗山
呉の国の孟宗が病気の母が欲しがる筍を雪の中から奇跡的に掘りあてたという中国の故事から、別名「筍山」とも呼ばれています。
ご神体は左手に鍬、右手に筍を持ち、喜んで筍を持ち帰っていく姿が表現されています。






四条烏丸 函谷鉾と月鉾





長刀鉾













四条通り 長刀鉾と函谷鉾





2019年の宵山
















ヒマラヤの青いケシ

2021-07-16 19:34:01 | 2021 花


 今年もヒマラヤの青いケシ(メコノプシス・ベトニキフォリア)が開花しました。
この花は標高3,000m以上の高山の日当たりに生息します。
25度を超えると枯死するので、日本に平地での栽培は不可能に近い。
原産地はチベット南部~中国南西部、ミャンマー北部










メコノプシス・シェルドニー
ケシ科メコノプシス属の多年草。草丈120~150cm。原産地はネパール~チベット。
ヒマラヤの青いケシと呼ばれるベトニキフォリア種とグランディス種の種間交雑種。











蓮華升麻、黄蓮華升麻、節黒仙翁、鈴懸草、島路田村草、女郎花、桔梗、河原撫子

2021-07-16 07:59:33 | 2021 花

 
 夏の山野草です。

レンゲショウマ(蓮華升麻)
日本固有の1属1種の植物で、東北地方南部から近畿地方にかけて分布します。
深山のやや湿った林床に多く見られ、やや薄暗い林に大群落をつくっていることもあります。
シャンデリアのように咲く姿は、夏の花の風物詩としてマスコミなどでも毎年取り上げられています。
国内はもとより海外でもとても高い人気を博しています。





キレンゲショウマ(黄蓮華升麻) 
アジサイ科キレンゲショウマ属の多年生の植物。
紀伊半島、四国山地、九州山地にブナ林などに自生しています。
絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)









フシグロセンノウ(節黒仙翁)
ナデシコ科センノウ属の多年草。名の由来は茎の節が黒いこと。









スズカケソウ(鈴懸草)
非常にめずらしい山野草で、絶滅が危惧される花です。
青色の花で、花のつき方が「鈴懸け(山伏が衣装の上に羽織る衣)」に似ているので名付けられた。









シマジタムラソウ(島路田村草)
シソ科アキギリ属の多年草で、東海地方の固有種です。
環境省発行のレッドデータブックでは絶滅危惧II類(VU)に分類されています。
東海地方のごく限られた場所に自生しているので、日照不足や湿地の開発などで絶滅が危惧されています。





女郎花





桔梗





河原撫子





ヤブカンゾウ












アフリカバオバブ 開花

2021-07-15 17:40:20 | 2021 花


 今年も植物園温室でアフリカバオバブが開花しました。
アフリカバオバブは熱帯アフリカマダカスカル原産です。
サン・テグジュペリの「星の王子さま」では星を破壊する巨木として紹介されています。
 花は下向きに咲き、真っ白な花弁の中央から丸く房状の雄しべが下がっています。
夜行性のコウモリが花粉媒介を行うため、夜に開花します。
22時頃に満開になり、翌日昼には落花する一日花です。
 
今回は三つ開花していました。













しばらく開花が続きます。



















絶滅危惧のタキユリ開花、 鬼ユリ、オウゴンオニユリ

2021-07-15 06:38:48 | 2021 花


タキユリ(崖百合)開花です。
カノコユリの変種で、柱頭が違い、崖に下垂して咲き、徳島、高知、長崎の山中に見られます。
四国で「タキ」は崖の事を意味します。
環境省の絶滅危惧種(VU) に指定されている日本固有種です。
花被片は白色で淡紅色を帯び、濃紅色の斑点があり、強く反り返ります。














鬼ユリ





鬼ユリに蝉の抜け殻





オウゴンオニユリ(黄金鬼百合)
原産地は対馬です。
花の形や姿がオニユリとよく似ていて、オニユリの変異種であるといわれています。
オニユリは伸びた茎の先に、濃いオレンジ色の花を咲かせます。
オウゴンオニユリは、花の色は薄い黄色をしています。
日本に自生しているユリの1つですが、対馬にだけ自生しています。
ですが対馬でも数が激減しているそうです。












建仁寺放生池の蓮

2021-07-14 11:51:35 | 京都めぐり


 そろそろ近畿地方も梅雨明けしそうですが、明けたら明けたで猛暑が待っています。
 曇り空の早朝、向かったのは建仁寺です。

 7時過ぎのl建仁寺北門





方丈入口





法堂





蓮は勅使門前の放生池です。





放生池の蓮




















 





















勅使門





三門













開山堂





茶碑





 京都の緊急事態宣言、まん延防止等重点措置が解除され、7月より建仁寺日曜早朝座禅会(7時半)が再開されました。
私はまだ参加を躊躇していますが、来年は参加したいと考えています。








祇園祭山鉾建て三日目朝

2021-07-13 06:11:41 | 2021 祇園祭


 祇園祭山鉾建て三日目の朝、散歩の延長で寄ってきました。

長刀鉾
「くじ取らず」の鉾で、山鉾巡行の先頭を進みます。山鉾の中で唯一生稚児が乗ります。
長刀は疫病邪悪をはらうものとして、鉾先に大長刀をつけているのでこの名で呼ばれます。

真木、鉾頭が建ちました。













鉾頭の長刀





豪華な屋根の飾りです。





函谷鉾
応仁の乱(1467~1477)以前に起源を持ち、くじ取らずの鉾として、長刀鉾に次いで鉾二番に巡行します。
地上から鉾頭まで約二十四メートル、重量約十二トンあり、巡行時には囃子方最大約七十名、屋根方四~五名、音頭取り二名(辻回し時は四名)が乗ります。













真木には上から鉾頭、大幡、天王台、関、角幡、榊の順で取り付けられます。





鉾頭





関、角幡















網隠しと命綱










車輪の取り付け最中でした。





車方と呼ばれる人達が取り付けます。





縄がらみの伝統技法の一つ、「海老巻き」、まだ途中段階です。





海老巻き以外に、蝶結び、亀結び、鶴結びといった技法があります。
これらは連綿と受け継がれていきますが、10年ほどの年季が必要です。
中止が続くとこれらの技法継承に問題が生ずるわけです。


月鉾
応仁の乱以前よりあり、その昔は「かつら男ほく(ほこ)」と呼ばれていました。
鉾頭に“新月”をいただき、天王座には“月読尊”を祀っていることから、その後“月鉾”と呼ばれるようになりました。
山鉾33基の中でも最も大きく、重い鉾です。

屋根の取り付け真っ最中でした。









鉾頭





祇園祭山鉾建て二日目朝 

2021-07-12 07:59:53 | 2021 祇園祭


  新型コロナウイルスの影響で、今年も昨年同様に山鉾巡行と神輿渡御は中止と決定しました。
一方、技術継承目的で前祭と後祭の計33基の山鉾のうち、17基で山鉾建ては行われることになりました。

 昨日は祇園祭山鉾建て二日目です。
祇園祭大好き人間としては、少しだけでも覗いておきたく、10時頃行ってきました。
二日目は、山鉾の縄がらみが終わり、真木、鉾頭が建ちます。

長刀鉾
まだ縄がらみの最中でした。
縄がらみは職人が釘を使わず荒縄だけで部材を組み建てます。この伝統技法を縄がらみと言います。


















函谷鉾





真木、鉾頭を建てる準備の最中でした。





















鶏鉾
縄がらみの最終段階、鉾建ての準備中でした。





















月鉾
縄がらみが終わり、真木、鉾建ての準備中でした。














三日目は山鉾の飾り付けが行われ、本来であれば夕方には曳き初めが行われますが、昨年に続き今年も中止です。
宵山期間に入る14日までには、前祭の11基が完成します。



ヤマユリ、ヤマユリ紅筋、サクユリ、オウゴンオニユリ、キカノコユリ、

2021-07-11 06:51:30 | 2021 花


 オニユリの紅筋、サクユリが咲きはじめました。

ヤマユリ(紅筋)
ヤマユリは日本特産のユリです。
花の大きさは20cm以上でユリ科の中でも最大級です。
花被片の中央に太い赤色があるものを「紅筋」といいます。
花の風貌が豪華で華麗であることから、『ユリの王様』と呼ばれています。













ヤマユリ
本州の平地から山地に分布し、日陰がちの斜面や、明るい林、草原に見られます。
7月から8月に、強い香りのある、花径20cm強の大きな花を1~10輪ほど咲かせます。
花弁には白地に黄色い帯状の筋が入り、えんじ色か紫褐色の細かい斑点が散ります。





















サクユリ
伊豆諸島に自生する伊豆諸島固有のユリで、ヤマユリの変種です。
伊豆諸島では源為朝を偲んでタメトモユリとも呼ばれています。
世界最大のユリです。













オウゴンオニユリ









キカノコユリ