JINX 猫強

 オリジナルとかパロ小説とかをやっている猫好きパワーストーン好きのブログです。
 猫小説とか色々書いています。
 

24(26) ~眠る鳥より~

2008-07-06 00:05:46 | プチ・原稿
 氷河は寝苦しさで覚醒した。 
 全身がだるい。
 氷河は水を飲むために起き上がろうとして、瞼を見開いた。
 氷河は背後から、何者かに抱き締められていた。
――なッ。
 抱き締められていると思ったときには、記憶が甦っていた。
「目が醒めたか?」
 首筋に鼻先を埋められ、氷河の全身が怖気たった。
「やめろ」
 氷河は一輝から逃れようとし、その感触に目を見張った。
「やめて欲しければ、態度を改めると誓え」
 一輝は内部に留めたままのそれを僅かに引き、そして突き立てた。
「やめッ、変態ッ!」
 自身が意識を失っている間も、一輝は欲に凝り固まった肉塊を収めることなく、氷河の体内に留まらせていた。
 その執念深さと持続力に、氷河は半ば呆れ、半ばで恐怖した。
「オレは、与えられた屈辱は忘れん男だ」
 一輝は氷河の身体を抱き締める腕に力を込め、言葉を続けた。
「ジジィを取り消して、素直に言うことを聞け、ん?」
 そう口にし、一輝は氷河の項(うなじ)に息を吹きかけた。
「やめろ、一輝」
 一輝が内部のものを僅かに動かし、耳元で囁きかけただけで、全身に細波(さざなみ)が走り、下腹部に痺れが凝縮する。
「ん? 嬉しいか、氷河…また、こんなにして…」
 一輝が下腹部に腕を回し、力を取り戻しつつある果実を握り締めた。
「よせってッ」
 氷河は一輝を押し退けようとし、手首の戒めが解かれているのに気づいた。
「よせではあるまい、こんなにして」
 一輝は果実と根元の膨らみを擦り、撫で、刺激する。
「嬉しくないッ、お前がこんなことをするからだろうッ!」
 未成熟だろうが、氷河も男だ。
 然るべきところに然るべき刺激をされれば、肉体もそれなりに変化すると、氷河は自身の不可解な身体の変化を、そう結論づけた。
「なんだ、氷河…居直る気か」
 一輝が果実を一定の間隔で扱き初めている。
「よせと言っているだろ」
 氷河は一輝の脛を蹴飛ばし、押し退けようようとした。
「お前…それが年上のものに対する態度か?」
 一輝が嘆きながらも腰を押し進めた。新たなる感覚に氷河は背を仰け反らせた。
「氷河…お前、オレにこれをされて、何回イッた?」
 一輝が先走りの液体を滲ませる窪みを親指で撫で回しながら口を開いた。
「うるさいッ、知るかッ!」
 氷河は一輝から逃れようとして、腰を押さえ付けられ呻いた。
「だいたいお前はなんだ、さっきからうるさいだのやめろだの、こんなに気持ちよくさせてもらっておきながら、恩義というものがないのか」
「バカかお前…嫌がっているのが解らないのか」
 氷河は硬く割れた腹筋に肘を叩き込み、自身の痛みに呻いた。
「なんだ、それは?」
 一輝が嗤い、続けた。
「オレにダメージを与えたければ、拳銃でも持ってこい」
 一輝の得意顔に、氷河はムカッ肚を立てた。

「続く」