(写真) パンパスグラスの花
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスは、ラプラタ川の中流域にあり、この川の流域を中心に広大な草原が南米に広がっている。ビリアードの台に例えられるほど平坦というからそのスケールは壮大なようだ。
ミシシッピー川を中心とした北米の大草原を“プレーリー(Prairie)”と呼び、南米アルゼンチン・ブラジル・ウルグアイなどに広がる大草原を“パンパ(pampas)”と呼ぶ。
この大草原“パンパ(pampas)”は、征服者のスペイン人が入植・開拓し、小麦・トウモロコシなどの世界の食糧庫として大農園農業が発達したのは19世紀になってからのことで、それまではイネ科の丈が2-3mもする植物が草原の主役として鎮座していた時代が長かった。
「パンパスグラス(pampas grass)」は、この広大な大草原の主役としてふさわしい姿であり、雌雄異株で雄株は貧弱だが雌株が細長い緑の葉と銀白色に輝く花穂を伸ばし、その美しさはシンプルで力強く見るものに根源的な生き方を教えてくれる。
素朴、簡素、余分なものを排除した着飾らない生き方などなど、豊かな台地でもあるに関わらず削ぎ落としたたたずまいをしている。
豊饒な環境であるのに、過剰な美に走らないこの生き方は、先々の道先案内となりそうだ。
そして、私たちがたどり着く生き方の一つを示していそうだ。
「パンパスグラス(pampas grass)」は、その巨大さで家庭の庭には入りきれない。公園・植物園などスペースがあるところでないと難しい。
この植物は、散歩コースにある清水公園ノジュウガツザクラの近くにたたづんでいた。
(写真) パンパスグラスの立ち姿
パンパスグラス(pampas grass)
・ イネ科 コルタデリア属の半耐寒性の多年草
・ 学名は、Cortaderia argentea Stapf.(1897年命名)。英名がパンパスグラス(pampas grass)、和名はシロガネヨシ(白銀葦)。
・ 属名の“Cortaderia”は、スペイン語で切断・カッターを意味し葉の縁の鋭さを指している。種小名の“argentea”は、銀色を意味する。
・ 原産地はアルゼンチン、ブラジルの草原(パンパ)に育つ。
・ 草丈2-3mで細長い葉が根元から伸び、大株になるので株間を大きく取る必要がある。
・ 開花期は9‐10月で、垂直に伸びた茎の先に銀白色の羽毛状の花穂がつく。この姿から和名のシロガネヨシ(白銀葦)の名がつく。雌雄異株で雌株のほうが見栄えが良く1mもの花穂がつく。
命名者:Stapf, Otto (1857-1933)オーストリア生まれの植物学者。オットー33歳の1890年にキュー王立植物園に移籍し、この時代の著名な植物学者でもあった。彼は、ペルシャ・インド・アジア・アフリカの植物相に取り組んだ。
アルゼンチンの首都ブエノスアイレスは、ラプラタ川の中流域にあり、この川の流域を中心に広大な草原が南米に広がっている。ビリアードの台に例えられるほど平坦というからそのスケールは壮大なようだ。
ミシシッピー川を中心とした北米の大草原を“プレーリー(Prairie)”と呼び、南米アルゼンチン・ブラジル・ウルグアイなどに広がる大草原を“パンパ(pampas)”と呼ぶ。
この大草原“パンパ(pampas)”は、征服者のスペイン人が入植・開拓し、小麦・トウモロコシなどの世界の食糧庫として大農園農業が発達したのは19世紀になってからのことで、それまではイネ科の丈が2-3mもする植物が草原の主役として鎮座していた時代が長かった。
「パンパスグラス(pampas grass)」は、この広大な大草原の主役としてふさわしい姿であり、雌雄異株で雄株は貧弱だが雌株が細長い緑の葉と銀白色に輝く花穂を伸ばし、その美しさはシンプルで力強く見るものに根源的な生き方を教えてくれる。
素朴、簡素、余分なものを排除した着飾らない生き方などなど、豊かな台地でもあるに関わらず削ぎ落としたたたずまいをしている。
豊饒な環境であるのに、過剰な美に走らないこの生き方は、先々の道先案内となりそうだ。
そして、私たちがたどり着く生き方の一つを示していそうだ。
「パンパスグラス(pampas grass)」は、その巨大さで家庭の庭には入りきれない。公園・植物園などスペースがあるところでないと難しい。
この植物は、散歩コースにある清水公園ノジュウガツザクラの近くにたたづんでいた。
(写真) パンパスグラスの立ち姿
パンパスグラス(pampas grass)
・ イネ科 コルタデリア属の半耐寒性の多年草
・ 学名は、Cortaderia argentea Stapf.(1897年命名)。英名がパンパスグラス(pampas grass)、和名はシロガネヨシ(白銀葦)。
・ 属名の“Cortaderia”は、スペイン語で切断・カッターを意味し葉の縁の鋭さを指している。種小名の“argentea”は、銀色を意味する。
・ 原産地はアルゼンチン、ブラジルの草原(パンパ)に育つ。
・ 草丈2-3mで細長い葉が根元から伸び、大株になるので株間を大きく取る必要がある。
・ 開花期は9‐10月で、垂直に伸びた茎の先に銀白色の羽毛状の花穂がつく。この姿から和名のシロガネヨシ(白銀葦)の名がつく。雌雄異株で雌株のほうが見栄えが良く1mもの花穂がつく。
命名者:Stapf, Otto (1857-1933)オーストリア生まれの植物学者。オットー33歳の1890年にキュー王立植物園に移籍し、この時代の著名な植物学者でもあった。彼は、ペルシャ・インド・アジア・アフリカの植物相に取り組んだ。
植物園・大きな公園などに植え込みとして結構使われるようになっていますね。