都議団座談会(下) 自・都ファ・公と真っ向対決
議会質問は集団的に検討
都議19人・事務局 力合わせ
和泉なおみ 共産党都議団の強みは、19人の都議全員と都議団事務局のみなさんとで徹底的に調査し、集中的に議論して、代表質問や予算質疑をつくっていることだと思います。
原純子 議論の熱量がすごい。自分の担当委員会だけでなく、他の委員会でどういう論戦を進めているかを聴くのが本当に勉強になるし、全員で議論して質問原稿を練り上げて、都政をこうやって動かしているんだと自信になります。
和泉 初めて都議になった時は、質問のつくり方も分からなかったけど、先輩都議がコーディネーター(調整役)として一緒に考えてくれて、助かりました。
米倉春奈 私も25歳で初当選して初めての大きな質問が、豊島区をはじめ全都で問題になっている特定整備路線(都が住民の批判を押し切って進める幹線道路計画)問題でした。調査で聞いた住民の方々の声を思い出し「この怒りと不安の声を議会に届けなければ」と必死に質問しました。
原 私も議員経験がないまま都議になり、分からないことでも、先輩都議や事務局の人たちに教えてもらい、みんなで議論しながら一つ一つ論戦に取り組んできました。だから地元でも「共産党都議団の質問をぜひ見てほしい」と報告しています。
和泉 一人一人が住民の声に耳を傾けて持ち寄るから、質問原稿の検討でも「誰の発言でも大事にする」という立場で、集団的に議論を積み上げて質問をつくる文化が、都議団全体の力を上げていると思います。
米倉 代表質問をみんなで検討するのは、共産党都議団として、いま政治は何に取り組む必要があるのかという議論ですよね。都政がやるべきことは多くて、長時間の検討になりますが、大事な議論をしているなと思います。
都政チェック 暮らし守る
共産党の役割を多くの人に
和泉 小池百合子知事は、2016年に当選した時は「反自民」を掲げて、小池知事が率いる都民ファーストの会も翌17年の都議選で「自民党では駄目だ」と言って議席を伸ばした。なのに小池知事も都ファも自民党と対決するどころか、自民党に頼り頼られる関係になっている。
米倉 昨年の都知事選では自民党の応援を受けて3選し、総選挙では萩生田光一氏ら自民党の裏金議員を応援しました。
原 12月議会で共産党が追及すると、小池知事は「都政を円滑に前に進めるため、ご協力いただいている方々と力を合わせていく」と開き直った。その「前に進める」という中身も、外苑再開発など「財界ファースト」で都民の暮らしは置き去りじゃないかと怒りを感じました。
米倉 裏金では、都議会自民党も政治資金パーティーの収入を収支報告書に記載せず、一部を手元にプールする「中抜き」をしていた疑惑が明らかになりました。これも都議選の大きな争点だと思います。
和泉 都議会は自民・公明だけでは過半数にならないし、都ファと公明だけでも過半数になりません。自民・都ファ・公明の3党が小池知事を応援している。この3党と真っ向から対決する共産党の議席を増やさねばと感じます。
米倉 前回21年の都議選では、新型コロナウイルスの感染が拡大し、都民や事業者の暮らしが大変な最中に、五輪は強行するのかと指摘して「五輪よりも暮らしの支援を」と訴えました。
今は都が過去最高の税収を更新し続けているのに、暮らしの支援は不十分だと思います。
気候危機も加速しているのに、小池知事は化石燃料からの脱却に一切触れません。都内の温室効果ガスを30年までに00年比で半減させる目標も、ほとんど進んでおらず、4・4%しか減っていない。これも財界優先の政治の結果です。
共産党都議団は吉良よし子参院議員とともに、今ある技術を最大限活用しながら30年までに温室効果ガスを60%削減する実行プランを提言しました。
高齢者から若者まで都民の暮らしと未来を生かす政治をつくるため、未来への展望を語って頑張りたい。
原 外苑や葛西臨海公園など再開発ばかりで緑を壊している。高層ビルは林立する一方で、都民が家賃を払えず住み続けられないという街のあり方は、間違っている。都政をチェックして都民の暮らしを守る共産党の議席の役割を多くの人に知ってもらえるよう語っていきたい。
和泉 現在にも将来にも展望が見えない自民党政治とたたかい、都民と中小事業者を守る確かな力が共産党の躍進だと思います。
今年夏の都議選では、みんなで、新しい仲間を増やして都議会に帰ってきて、都民の暮らしに役立つ都政に変えるため、頑張りましょう。(おわり)