12月の初めの頃ですが、久しぶりにフィルムカメラを使ってみようと思って、ライカIIIfをぶら下げて近所の散歩にゆきました。
このカメラです。 坂本龍馬の像の前で、この写真を撮ったのですが、この後すぐに歩いている時に、カメラが落下。 コンクリートの道路にしたたか強くぶつかって、カメラの裏蓋が外れてしまいました。
原因は、この写真に写っている、カメラの紐が緩んで外れてしまったことです。
本来このカメラには革のケースがありますが、その革の紐が切れそうになっていたので、急遽手元にあったこの紐を使ったのがいけない。 表面がツルツルしていて、スルリと抜けてしまったのです。
ガシャンと音がして下を見ると道の上にカメラが転がっていて、裏蓋が飛んでしまって、フィルムが顔を出している。
これはフィルムを入れた時の様子です。 今時フィルムは2000円以上する高価なもの、 たまにはフィルムと思って張り込んで買ったのでした。
これはフィルムを入れている状態。 テレフォンカード(なんと懐かしい)を使ってフィルムを滑り込ませているのです。
それが、落下させた時には、ほぼこの状態で、フィルムが見えていた。 ということは撮影したフィルムは(光で)被ってしまって、写真はパーだ。
幸いなことに、底板に傷があったけれど、カメラ本体は無傷のようだった。 アスファルトよりも硬いコンクリートの地面の上に落として、カメラはほぼ大丈夫というのは不幸中の幸いだろう。
それで、フィルムは被ってしまったけれど、考えてみたら、パトローネの中にあるフィルムは大丈夫だ。
一旦帰って、心を落ち着かせて、後日、宇治に撮影に出かけました。
もちろん、その前に、切れかかった革ケースの紐、この部分を修理して、
ポンチで皮に穴をあけています。
修理が終わった、この状態で宇治に持ってゆきました。
宇治の朝霧橋です。 紅葉のシーズンでした。
大きな木があるところが平等院です。 木の隙間からかろうじて鳳凰堂が見えるはず。
このお寺は宇治で紅葉が有名な、興聖寺です。観光客が次々にきています。
寺の中に入ってしまったら、紅葉は何にもない。
途中の坂道が綺麗なのです。
その横道を入ったところが一番綺麗。 でも12月なのに紅葉にはまだ少し早い。
ベタ焼きです。 フィルムの真ん中あたりは被っていますが、落下させる前に写した電車も被らずに助かっている。
写ってはいるけれど、色は悪いし、ボケている。
これらの写真は印画紙にプリントしてある写真をスキャンしたもので、その時点でかなり色がおかしくなり、ボケも加わっているので、プリント写真自体をみれば、これよりずっと綺麗です。
でもね
同じところをスマホで撮ったら、こんな感じ。 桁違いに綺麗に写っています。
だから、高いお金を出して、フィルム代と現像プリントまで入れると、4000円ほどかけてフィルムで撮る値打ちがあるのか? ということですが、コストパフォーマンスではなく、撮った時に結果が分からないというスリルを味わいつつ、フィルムカメラのメカメカしさを楽しむのに必要な経費と考えての遊びでしょう。 まあ、綺麗な景色ではフィルムで撮ると同時にスマホやディジカメで同じ場所を撮っておくのが良いでしょう。
今の若い人は、昔、フィルムが安かった時代を知らないので、初めからこれぐらいの費用がかかると思っているそうです。それを含めて、最近フィルムカメラの新型が発売されて、それになりに売れているとのこと。
遊びにある程度のお金がかかるのは当然です。
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