天津ドーナツ

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日本語らしさ…「体ことば」(鼻)  もとNHKアナウンサー塚越恒爾さんのブログから

2011-08-08 03:56:19 | ドーナツの宝
* 鼻(はな・び)・・・・ 「体ことば」ファンのみなさま、お待ちどうさま。先月は、「討論」という、やや堅い話を特集しましたが、今月から第一週は、日本語のセンスがみなぎる、体ことばを再開することと致しました。
 なお、◎のところは、日本語を学んでいるひとのための、日本語慣用語で、組み立ててみました。 

◎ 鼻高々と鼻にかけ、出鼻叩いて鼻あかし、出鼻くじいて鼻を折る、鼻っ柱をへし折られ、鼻についたぞ嫌みの鈎鼻、赤鼻・ワシ鼻・団子鼻、アグラかいてるのぞき鼻、小鼻ひくひくうごめかし、嗅いだ匂いはハナグスリ。  註:ハナグスリには、ちょっとしたワイロの意味もある。

* 鼻の脂をチョと付けて、鼻がきくのか鼻鳴らし、鼻元思案は鼻紙同然、目くそが鼻くそ笑ってる、思わず膨らむ鼻提灯。(因みに英語では、目やに:アイ・バター、耳クソ:イヤー・ワックス、鼻クソ:ノーズ・ダスト)

* 鼻筋通った目鼻立ち、木で鼻括って鼻つまみ、鼻で笑って鼻うごめかし、水の出鼻に花粉症、ハックショ・ハクション、阿鼻叫喚の水っ鼻、鼻も曲がる悪臭で、鼻もひっかけちゃ貰えない。  

* たかが鼻先というなかれ 鮭の美味いは鼻曲がり、鼻高面は天狗さま、クレオパトラの鼻の高さも何のその、鼻の差で取った勝ち馬は 鼻歌交じりの万馬券。

* 逆さに振っても鼻血も出ない、出ないはずだよ二段鼻に承っ鼻、鼻であしらう付けっ鼻、息も絶え絶え鼻づまり。

* 四十五十は鼻垂れ小僧、二本洟か青っ鼻、鼻の穴を天井向けてサブちゃん熱唱、鼻の嵐は獅子っ鼻、鼻息荒れて怒り鼻、飛んで外れる鼻眼鏡。

* 苗代田圃で牛の鼻綱 鼻取り役は八杯めし めんこい奴と鼻づら撫でて あぜ道目がけ、チーンとばかりに手鼻を飛ばす。 
 
* 鼻高々の鼻下長さん、鼻持ちならぬザクロ鼻、寝息伺う暗闇で、鼻つままれても分からない、あげくのはては鼻ッ先、鼻毛読まれて鼻白む。 

* 鬼も十八、番茶も出鼻 ♪♪ゲタの鼻緒がぷつんと切れて、すげてくれる人ありゃしない♪♪ 鼻くそ金に欺されて、鼻毛伸ばしたヒヒオヤジと、鼻付き合わせて鼻毛抜く。

* 〃水洟や鼻の先だけ暮れ残る〃 (芥川龍之介が医師に託した最後の短冊に)

* ♪♪ 雪のだるまに炭団の目鼻 とけてながれりゃ 墨衣 ♪♪