徳永写真美術研究所 Column


徳永写真美術研究所(TIPA)の日常コラムです。

京都国立近代美術館でのワークショップ 2

2011-09-04 | TIPAに関するお話


8月28日
京都国立近代美術館でのワークショップ当日は
昨日の天候がウソのように快晴。

ワークショップは
美術館にて展示中の「視覚の実験室 モホイ=ナジ / イン・モーション」展に関連する
「コラージュ→フォトグラム→??」の実験
というタイトルのワークショップ。

ナジが取り組んだ様々な制作方法の中から
コラージュとフォトグラムに注目した実験です。

一般的に
コラージュとフォトグラムは別技法として位置付けられていますが
今回はこの両技法を併用する制作をおこないます。

TIPAにとって
両技法を併用する講座は初めての試み。
技術的には難しくありませんが
制作途中の思考過程において初めてだな・・・と感じます。

作業工程
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コラージュ

コラージュ画面を透明フィルムに複写

日光写真用の印画紙制作
(今回はサイアノタイププリント技法を使用)

印画紙の上に
コラージュフィルムとフォトグラム用モチーフを配置して
光と影の図像を太陽光で焼付け

水現像・乾燥
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午前中
美術館の講堂にてコラージュと印画紙制作を済ませ
午後より
屋外にて露光作業に取り組むスケジュールで進めました。



露光作業時は
残暑厳しい陽射が照り付けていました。
しかし
暑いと嘆くことなく太陽に感謝。




この日の露光時間は
強い陽射のため最短の約5分。



太陽光に印画紙を晒すや否や
紙の色が劇的に変化する様子が観察できます。



露光中の様子です。
モチーフの配置や色彩が既に美しい・・・。

露光後は講堂に戻り現像作業をおこないました。



乾燥場所には次々に実験の成果が並びました。

その成果は実に多種多様。
このワークショップに対する様々な姿勢が見受けられます。

この実験的精神で取り組む姿勢こそが
モホイ=ナジ的取り組みではないでしょうか。

美術館のウェブサイトにて
ワークショップの様子を紹介した記事が掲載されました。



8月29日毎日新聞 朝刊 ワークショップの取材記事です。

今回
ひとりの小学生が参加してくれました。
彼は写真の研究をしているとの事。
暗室作業についての技法書を参考に
自宅で実践していると聞きました。
モホイ=ナジ も彼の熱心さに驚くことでしょう。
応援したいですね。



ワークショップから一週間が経過した現在
ちょうど台風が到来。
今週がワークショップでなくてヨカッタと再び胸をなでおろしています。

今年の夏はあと1プログラム
来週の日曜日、9月11日(日)
ピンホール写真の魅力を研究するワークショップ
徳永写真美術研究所にて開催します。
お天気でありますように・・・。
それから
まだ受講枠があります。
ご興味がありましたら是非ご参加下さい。
お待ちしております。

Yoshie

<お知らせ>

【1day ワークショップ 参加者募集中】
 ピンホール写真研究9月11日(日)

【TIPA写真塾10月スタート講座 受講生募集中】
*写真講座  *表現研究講座  *シルクスクリーンプリント講座
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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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