徳永写真美術研究所 Column


徳永写真美術研究所(TIPA)の日常コラムです。

シルクスクリーン4色刷り実験に取り組む

2011-09-15 | TIPAに関するお話


夏は終りました。終ったはず?
暑い日々が続きますが暦上では秋です。

今年の夏は様々な事があり
例年と比べ、やや多忙でした。
しかし
忙しいながらも
幾つかの構想を練り
実験、試作に着手できました。
現在
その後の成り行きを楽しみにしています。

その楽しみのひとつ



シルクスクリーンプリントによる
4色刷技法の可能性を探る実験を紹介します。

大学時代
写真画像を布に刷る事を専門として
染織コースに在籍していた経緯より
写真と版画を関係付けた表現を
20数年前からおこなっていました。
しかし
当時はパソコンが無い時代。
カラー写真を4色に色分解するハードルは高く
興味を持ちつつも手を出せない領域でした。

TIPAで講座を開催するにあたり
まず、着手したかった事がこの実験。
現代では
フォトショップという便利な画像ソフトの出現で
手軽に色分解ができるようになりました。

2年前にも
シルク講座を担当する清田もえ子さんと一緒に
4色刷技法に取り組みましたが
今回は
4色を刷り合わせるだけでなく
手刷りだからこそ可能な魅力を発見する目的で
実験を再びおこないました。





この実験ではハガキサイズで版を作成しました。
片手でも刷れる小さなスクリーンがカワイイです。
しかし
小さいながらも1作完成させるために
イエロー
シアン
マゼンダ
ブラック

4種の版を刷り重ねるため
相当の仕事量が必要となります。



上の写真は
イエロー、シアンを刷り、マゼンダ版にはマスキングテープで部分的に目止めして刷りました。
目止めした部分はイエローとシアンのみの重なりのためグリーンとなっています。
この後、ブラックを刷る事で画面に締まりを与えて完成する途中段階の図。


作業途中
刷り重ねる過程で刷り損じが多数発生し
なかなかタイヘンでした。
ところが
刷り損じが発生する度に
ミスを魅力として活かす方法を考える中で
多くの可能性を発見できました。



左上から下に、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラックの1色刷り
その下がイエローとマゼンダの2色刷り
そのまた下はイエローとシアンの2色刷り
2列目以降は様々な実験をおこなった結果です。

この後
更にどのような展開ができるか思案中です。

この4色刷り技法は
秋からスタートする表現研究講座で実験を継続します。
現在、この実験を共にする方を募集しています。
興味がありましたらご一緒しませんか。
経験は不問です。
楽しく実験に参加していただける方をお待ちしています!
詳しくはコチラ


ぜひ・ぜひ


Yoshie


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