開業したらー、と焚き付けたのは確かに私ですが、やるのは主人です。
かわいそうに、責任は全て主人がかぶるので、私も適当なことを言ったとも思います。
言った手前、私も多少なりとも手伝いをする覚悟でしたが、ここまで手も口も出すことになるとは思いませんでした。
さて、開業と言いましても、開業のかの字もわからない私たちにとって、まず何をしたら良いのかすらわかりませんでした。
まず「個人事業主」と「株式会社」の違いみたいな本と、「クリニック開業読本」みたいなものを買ってきて私がちらちらと読んでいました。
すると、主人が「開業塾」というのがあって、夫婦で参加できるものがあるので、一緒に参加してくれないか?と言ってきたのです。
ちょっと待ってくれ、私は2時間椅子に座っているのが困難な状態なんだから、そいつは無理な相談だと思いました。
でも、その日ステロイドを多く飲めば行けるかもしれないとも思いました。
言った手前、言った手前。
娘を母に預かってもらうことにして、ふたりで開業塾に行きました。
私は久しぶりの都会のオフィスビルで、非常に新鮮でした。
近くまで車で行く、重役出勤的な感じで、電車で通勤していた頃に比べると出世したな!みたいな気分にひたりながら(介護されていると思うとちょっと悲しいので、発想の転換ですね笑)開業塾に参加しました。
いわゆるマーケティング的な診療圏調査や、不動産の借り方、内装の作り方、医療法人と個人事業主の違いや金銭管理の仕方など、広く浅くいろんなことを教えてもらいました。
失敗した、もしくは困難に陥った事例などを教えてもらったことはその後自分たちの対策を考える時に大いに役立ちました。
帰宅すると、娘も母ととっても楽しそうに過ごしたらしくて、なかなか預けられなくて苦労した頃から比べると成長したなと安堵しました。
こうして開業塾に行こうと言い出した時には主人もずいぶんやる気になっていたと思いますが、実際に行ってからはより現実味が湧いたというか、実践的になっていった気がします。
乗りかかった船、みたいなことを言いながらガンガン飛ばしていくんですね。
主人もやると決めたら、すごかったです。
ここからまあ、それこそ紆余曲折あるのですけれども、結果的になんと開業までわずかに8ヶ月。
弾丸ツアーならぬ、弾丸開業準備期間と相成りました。