特殊清掃「戦う男たち」コメント公開

戦友の意見交換の場として公開しています。

笑顔の素(前編) (公開コメント版)

2008-09-29 08:18:12 | Weblog
いきなりのこんな話で申し訳ないが・・・
何年か前、私は尻を患ったことがある。
体調を崩して拒食症になり、そのせいで重度の便秘になった挙げ句にそうなってしまったのである。

症状としては軽度で、日常生活に支障をきたす程でもなかった。
しかし、唯一、用(大)を足すときに激しい痛みと戦わなければならなかった。
そして、その痛みは、ハンパではなかった。
それでも、つまらない羞恥心が捨てられなくて、病院に行く気にはなれず・・・
薬剤師に相談するのも恥ずかしくて、ドラッグストアで薬を買うこともできず・・・
そうして、自力で治すことへの希望を捨てることができないまま悶々とした日々を送っていた。

そんなある日、現場作業で古新聞を片づけていた私の目に、一つの文字が入ってきた。
〝ぢ〟・・・



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秋、色々・・・(公開コメント版)

2008-09-23 08:40:37 | Weblog
朝晩の冷気に、ハッキリと秋が感じられるようになってきた今日この頃。
例の体調不良を除けば、今年の夏は目立った故障もなく無事に過ごすことができ、一息ついている。
過酷な夏の反動があるせいか、秋は私にとってホッとできる季節だ。

それにしても、今年は秋の到来が早い気がする。
気のせいだろうか・・・
例年だと、9月に入っても猛暑が続くのに、今年は厳しい残暑も続かず、既に随分と過ごしやすくなっている。

しかし、秋は全ての人に歓迎される季節ではないみたい。
「何となく寂しい感じがする」
「意味もなく物悲しい」
そんな感じで、秋を苦手とする人は意外と多いようだ。

それは・・・



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良薬(公開コメント版)

2008-09-17 08:24:14 | Weblog
〝百薬の長〟
言わずと知れたことだが、私の好物である酒を指した言葉。
酒は、適量をきちんと守れば薬効が期待できるものらしい。
〝全く飲まないよりも適量を飲む方が身体にいい〟という説もある。
飲兵衛にとっては、Happy&Welcomeな話だ。

飲兵衛は、〝飲み過ぎは身体に悪い〟とはわかっていても、「量を飲まなければ平気」等と言い訳にならない言い訳をする。
更には、「ワインや蒸留酒は健康に効くから、いくらでも飲んでも身体にいい」なんて、根拠のない理屈をつける。

かく言う私も、昨年の今頃は、毎日の晩酌が欠かせず、ビールやチューハイを中心に大量の酒をあおっていた。
1日の最低量は1リットル。



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キズ隠し(公開コメント版)

2008-09-11 08:38:53 | Weblog
初老の男性の声で特掃の依頼が入った。
「社員寮として借り上げているアパートで、社員が体調を崩した」
「トイレで吐血したらしく、汚れてしまったので掃除をしてほしい」
とのこと。
零細企業ながら、男性はその会社の社長らしかった。

〝体調を崩して吐血〟と聞いては、安易に引き受けるわけにはいかない。
自分の身を守るうえで、まずは感染症を疑わなくてはならないのだ。
もちろん、病院の診断だけを真に受けるわけにもいかないけど、その診断を聞くことは重要。
現場の状況確認はその後でも遅くないので、私は、その辺のことを先に尋ねた。

「感染症の疑いはありませんか?」



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星空(公開コメント版)

2008-09-05 10:52:10 | Weblog
ある日の夕方。
その日、早く仕事を終えた私は、陽もまだ沈みきらないうちから仲間と共に居酒屋に繰り出した。
明るいうちから酒を飲むなんて、堕落した人間のように思われやすいけど、私にとっては年に何度も味わえない贅沢。
いつ鳴るかわからない携帯電話をテーブルの傍らに立て、とある居酒屋の席に腰を落ち着けた。
そして、手始めの生ビールを何杯か飲み進めていた。

そんな私のところへ、会社から一通のメール。
〝孤独死・腐乱現場の処理について問い合わせが入ったので、依頼者に連絡を入れよ〟との、無情な内容。



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