特殊清掃「戦う男たち」コメント公開

戦友の意見交換の場として公開しています。

迷 ~中編~(公開コメント版)

2012-04-29 09:55:08 | ゴミ屋敷 ゴミ部屋
私は、イヤな思い出をグズグズと引きずりやすい。
忘れたほうがいいことはなかなか忘れられず、忘れてはいけないことは簡単に忘れてしまうタイプ。
女性宅から引き上げてから数日は、何となくそのことが気になっていた。
が、結局のところ、ベースは冷酷・冷淡。
その出来事は日ごとに私の脳表から消え、そのうち、脳裏からも消えていった。

それから、何日か経った後、私の携帯が鳴った。
ディスプレイには見慣れない番号。
“折り返し着信”の表示もなし。
それは、狭い人間関係の中で生きている私にとっては珍しいこと。
「もしもし???」と、私はよそ行きの声で電話をとった

電話の向こうは、中年の女性の声。
女性は、はじめに名を名乗ったのだがピンとこず。
「娘のアパートのことなんですが・・・先日、見に行ってもらったそうで・・・ゴミを片付けたいのですが・・・」
説明を受けると、頭の???は一つ一つ消えていった。
相手は、私が片付けを断ったゴミ部屋の女性の母親だった。

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迷 ~前編~(公開コメント版)

2012-04-21 10:51:56 | ゴミ屋敷 ゴミ部屋
つい先日、携帯電話を忘れて出勤したことがあった。
ケータイを持っていないことに気づいたのは、通勤の途中。
時計がわりに時間をみようとしたときのことだった。
一瞬、失くしたことを心配して肝を冷やしたが、家に置いてきたことをすぐに思い出してホッ。
ただ、とりに引き返すと遅刻は必至・・・
しかし、引き返さないと、一日中、不便な思いをしてしまいそう・・・
私は、迷った。
ただ、急な出動がないかぎり、その日は外出の予定はなし。
結局、「ま、なんとかなるだろ」と、自分に似合わないポジティブな考えを持って、そのまま出勤した。

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宝さがし(公開コメント版)

2012-04-15 10:17:33 | 生活保護 遺品処理
私は、ケチ。
そして、強欲。
私の身近にいる人は、とっくに気づいているはず。
仕方のないことだが、相当の陰口を叩いている人もいるかもしれない。

世の中には、よく、人におごる気前のいい人がいる。
しかし、私は違う。
私の場合、自分におごってばかり。
人におごるなんてことは滅多にない。

寄付金や義援金の額も些少。
しかも、渋々。
税金や社会保険料のように、強制的に課されないと積極的に差し出さない。
いい歳をして、恥ずかしいかぎり。

欲も深い。
そして、無駄な欲が多い。
頭は衰えても、これが衰えることはない。
“使用欲のともなわない所有欲”と“物欲のともなわない金銭欲”が先走っている状態。

そのせいか、モノが捨てられない性分。
特に、子供の頃はひどかった。
使わないモノでも、手に入れたものは見境なく保管。
しまいには、モノを擬人化して、捨てる際には泣いてしまうような始末だった。

この歳になっても、その本質は変わっていない。
ただ、それなりの知恵はついた。
“一年使わなかったモノは一生使わないモノ(非常時の備蓄以外)”との考えで、余計なモノは持たないように心掛けている。
「墓に衣は着せられぬ」・・・このことをイヤと言うほど体感しているから。

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