特殊清掃「戦う男たち」コメント公開

戦友の意見交換の場として公開しています。

歩(公開コメント版)

2016-07-27 09:00:50 | 特殊清掃 消臭消毒
今年の梅雨明けはいつになるのか・・・
このままだと「○日に梅雨は明けていた」といった過去形の宣言になるのではないだろうか。

このところ、関東は曇天が多く、過ごしやすい日が続いている。
朝晩は涼しさが感じられ、このまま秋になるんじゃないかと錯覚するくらい。
陽が照らないと困る人もいるのだろうけど、私個人としては、この涼は歓迎できる。
日中はムシムシするけど、カンカン照りに比べたらマシ。かなり。
猛暑に比べたら、身体が随分と楽だからである。

しかし、残念ながら、それも束の間のことだろう。
暑さの本番はすぐにやってくる。
そんな中での現場作業は、ホントにキツい!!
暑い中、多くの人が頑張っているのだから、愚痴ばかり言ってはいられないけど、ホントにツラい!
汗は滝のように流れるし、心臓もバクバクしてくる。
目眩を起こしそうな、危険な状況になることもある。

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追憶の影(公開コメント版)

2016-07-06 07:58:06 | Weblog
遺品処理の依頼が入った。
依頼者は老年の男性。
「自宅の一部屋に家族の遺品がまとめてあるので、それを片付けてほしい」
とのこと。
私は、例によって、事前の現地調査が必要であることを説明し、その日時を約した。

訪れた現場は、古びた感のある一般的な一軒家。
約束の時間の五分前に家の前に車をとめると、その音を聞きつけてだろう、インターフォンを押す前に家の中から一人の男性がでてきた。
「こんにちは」
「お待ちしてました」
お互い、お互いのことはすぐにわかったので、すぐに 視線を合わせて挨拶を交わした。

目的の部屋は、家の二階の一室。
玄関を通された私は、男性の後をついて二階へ。
そこは、普通の六畳間ながら、日常の生活で立ち入っているような生活感はなく、色々なモノが所狭しと並べられ、また積み重ねられ、様相はまるで物置。
段ボール箱に入った荷物も多く、引っ越してきたばかりの家で、荷解きする前の荷物を仮置きしているような光景だった。

部屋には、老年の女性がいた。
女性は、男性の妻で、小さな椅子に腰掛け、自宅に現れた見ず知らずの私には目もくれず、ただ宙を見つめていた。
その顔は無表情で弱々しく、私は、ちょっと異様な空気を感じたが、とりあえず笑顔をつくって
「お邪魔します」
と挨拶。
すると、女性は、うつろな視線を私に移し、椅子に座ったまま私にお辞儀をしてくれた。

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