特殊清掃「戦う男たち」コメント公開

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桜と亀(公開コメント版)

2019-04-08 07:04:42 | 遺品整理
寒い冬が終わり、暖かな春がやってきた。
卒業・入学・転勤・就職等々、何かが終わり、何かが始まる・・・春は色んなことが新たになる。
そしてまた、今年も、桜が咲き、また、散ろうとしている。
晴れ晴れとした気持ちであれば何よりだけど、後悔と不安を胸に、曇り気味の気分で桜を見上げている人も少なくないのではないだろうか。
私の場合、永年、新年も新年度も関係ない仕事をしているので、その辺のところはかなりのっぺりしていて、フレッシュな気分も湧いてこない。
ただただ、極寒の冬を越えた安堵感と暖かな春に迎えられた安心感に、小さな幸せを覚えている。

人の気分を落とす大きな要因は「過去に対する後悔」と「未来に対する不安」だという。
かくいう私自身、充分に思い当たる。
後悔と不安は、想えば想うほど気分を落としていく。
「考えても仕方がない」とわかっていても、壁に突き当たったとき 何かにつまずいたとき 思い通りにならないとき等、その想いは、自分の弱さにつけこんで頭をもたげてくる。

ただ、幸いなことに、例年 見舞われる冬鬱は軽症で済んだ。
相変わらず、休暇らしい休暇はとれていないけど、何だかんだとやるべき仕事があり、知らず知らずのうちに気が紛れていたのかもしれない。
もちろん、そんな生活は疲れるけど、鬱々とふさぎ込んでいるよりはよっぽどマシ。
身体は楽じゃないけど、その方が精神は楽。
そうは言っても、歳のせいだろう、時間がなくなってきたこともあり、“モタモタしているヒマはない”と焦って空回りしてしまうことも少なくない。

どちらにしろ、過去は変えられない。
で、後悔も消せない。
しかし、未来は変えられる。
不安を小さくすることはできる。

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