上野由岐子さんを皆さんは覚えているだろうか。
福岡県福岡市出身のソフトボール選手(投手)。
2004年アテネオリンピック銅メダリスト、2008年北京オリンピック金メダリストである。
そして、今年のロンドンオリンピックからソフトボールがなくなってから、スポットライトが当らなくなった。
人生の目標を失い、失望の日々を送くる時、人はどう再起を目指せばいいのか。
おそらく、頂点から奈落の底に突き落とされたような思いではなかったか。
それが自身の責任でそうなったなら仕方がない。
しかし、自分の及ばない力によって突き落とされたのである。
まさに、「不条理」としか言いようがない。
きっと、プライド(自尊心)もズタズタになったことであろう。
そして、そこから学んだことは、自己のスキルだけを突き詰めようとしていた思いから、新たな使命を心に抱いて挑戦を続けようとしている。
なによりも、その挑戦し続ける思いは、「それでも私は投げる」という思い。
今、彼女は、自身を高めながらも、その思いは後継者育成へと振り向けられようとしている。
自分のスキルアップも大切だが、球界全体の発展も大切なんだと気付く。
私のような終わりかけの職員が役に立つこと。
それは、何よりも後継者育成である。
自分のもてるものすべてを乞われればいつでも提供しようと思っている。
だが若い人たちにとっては、年寄りの戯言にしか聞こえないかもしれないが...