選挙管理委員会時代、啓発担当をしたことがある。
主な業務は、棄権をしないよう、投票に行くよう呼びかける広報宣伝のような仕事である。
時には、出前講座のようなものにも出かけていきお話をさせてもらったり、啓発グッズを制作し配布するなど、さまざまなことを行った。
その中で、「棄権は権利の主張ではなく、権利の放棄である」と、よく言わせてもらっていた。
そして、今日、衆議院議員総選挙の結果は、投票率が10%ほど下がってしまった。
啓発担当をしていた時は、「投票率が下がったらお前のせいやからな」と、ずいぶんと先輩に脅かされたものである。
ただ、今回、マスコミも短期間といえ、大々的なキャンペーンを打ち啓発に努めてくれていたように思う。
しかし、今回の結果を見ていると、棄権することで何か主張しているように思えてならない。
政治に対する不信感はより深まり、失望感を感じさせる選挙だったような気がする。
当落も大事なことだが、この声なき声に政治家の皆さんは心の耳を傾けていただきたい。
国民が政治に関心をもち、選挙に参加したいと思わせる政治をぜひやっていただきたいものである。