憂さ一つぷつと吐きけりさくらんぼ
こども園のいよよ開園さくらんぼ
奪ってもいいよ唇さくらんぼ
三千院に降れる御光や苔茂る
青苔やわらべ地蔵の諭す笑み
色恋に染まぬ清純未草
この先は天か地獄か夏の夢
水中花昔の名前で出ています
明日あると思へば今日を夏の蝶
森閑の生の営み青蛙
モリアオガエルの卵塊
亡き母とドライブした時の一枚一首です。折しも今日は母の月命日です。
好き・嫌い好きが出るまで姫女苑
鶴を折るをさなの指や梅雨籠り
古寺の池静もれる花藻かな
夏至の陽や止まりしままの花時計
南天の花や小鳥の落とし物
南天の花の小さき主張かな
まだ恋の夢見る余力明易し
明易や起承転結始まりぬ
おすましの乙女も旬に花菖蒲