雪の道転ばぬやうに転びけり
(ゆきのみちころばぬようにころびけり)
雪国育ちとしては、転び方も慣れている。
細々と仏壇の炎や垂氷溶く
(ほそぼそとぶつだんのひやたるひとく)
1月31日より、数日間、ブログ休みます。
雪の道転ばぬやうに転びけり
(ゆきのみちころばぬようにころびけり)
雪国育ちとしては、転び方も慣れている。
細々と仏壇の炎や垂氷溶く
(ほそぼそとぶつだんのひやたるひとく)
1月31日より、数日間、ブログ休みます。
寒暁の日野の遠嶺に始まれり
(かんぎょうのひののとおねにはじまれり)
寒暁の仄と闇より来たりけり
(かんぎょうのほのとやみよりきたりけり)
寒暁や夢の続きに患へり
(かんぎょうやゆめのつづきにわずらえり)
落葉風つむじ曲りに老いにけり
(おちばかぜつむじまがりにおいにけり)
恋多き式部はここに落葉風
(こいおおきしきぶはここにおちばかぜ)
京都府船井郡京丹波町西岸寺です。
和泉式部は、京への帰途、病を得て、この地で亡くなったとされる。
やる方もなき憤懣や落葉風
(やるかたもなきふんまんやおちばかぜ)
何かと憤懣やる方ない時世です。
吽形の憤怒の相や冬安居
(うんぎょうのふんぬのそうやふゆあんご)
発心の乙女の得度冬安居
(ほっしんのおとめのとくどふゆあんご)
私の檀家のお寺で、小学生の娘さんが得度し、
先般お披露目が行われた。
老うほどに増す煩悩や冬安居
(おうほどにますぼんのうやふゆあんご)
小学生が得度するかと思えば、この老いは煩悩のかたまりである。
大寒や地蔵菩薩の泰然と
(だいかんやじぞうぼさつのたいぜんと)
大寒の水細りたる筧かな
(だいかんのみずほそりたるかけいかな)
大寒や堪忍袋を締め直し
(だいかんやかんにんぶくろをしめなおし)
締め直しが効かず、中8句になってしまいました(*_*;
人の世の生死抱きて枯山河
(ひとのよのせいしいだきてかれさんが)
葬儀が明けた、妻の故郷の風景。
来し方を思ふ彼方や山眠る
(こしかたをおもうかなたややまねむる)
一本の賑はひたらむ山枯るる
(いっぽんのにぎわいたらんやまねむる)
“枯木も山の賑わい”
その枯木の一本にでもなれるかな?という思いでの一句。
パソコンのウイルスチェックする風邪気
(ぱそこんのういるすちぇっくするかぜけ)
風邪声や言葉飾らぬ仲となり
(かぜごえやことばかざらぬなかとなり)
サッチモのしわがれ声や風邪心地
(さっちものしわがれこえやかぜごこち)
サッチモ=ルイ・アームストロングの愛称
越前帰省中に、妻の母が亡くなり、葬儀があって、ご無沙汰しました。
引きかけていた風邪がなかなか治りません。
私の母も、良くない状態なので、いつまた失礼するかも知れません。
またまた急遽、越前へ帰ります。
数日ブログ休みます。
追羽根を損ねて夢のどこへやら
(おいばねをそこねてゆめのどこへやら)
みよちゃんは六十路半ばか手毬唄
(みよちゃんはむそじなかばかてまりうた)
幼いころよく遊んだみよちゃんです。
楽しみの後の自省や猿廻し
(たのしみののちのじせいやさるまわし)
艶増せる文箱の黒や寒に入る
(つやませるふばこのくろやかんにいる)
今泣いた子にふうふうと七日粥
(いまないたこにふうふうとなのかがゆ)
女生徒の並ぶ生足寒の内
(じょせいとのならぶなまあしかんのうち)
さぞや寒かろうとおもうのですが・・・。
あと一歩成就得ぬ恋初寝覚め
(あといっぽじょうじゅえぬこいはつねざめ)
艶やかな夢は、いつもあと一歩のところで覚めてしまう。
初寝覚め昨日の酒のまだ抜けず
(はつねざめきのうのさけのまだぬけず)
万難は夢とはさめず初寝覚め
(ばんなんはゆめとはさめずはつねざめ)
昨年来の重なる難題が夢であって欲しいと思うのだが、
やっぱり、現実としてのしかかってくる。
4日より帰省せねばなりません。
数日ブログを休みます。