神無月郷の社に古き絵馬
(かんなづきさとのやしろにふるきえま)
神仏の無きが如き世神無月
(しんぶつのなきがごときよかんなづき)
11月の写真俳句を、デジブック と アルバム にまとめました。
11月21日~30のつぶやき句を32句にまとめました。
髭爺の兎を捌く手並みかな 野兎や丹波の深き山の里
野兎の猟師と見合ふひと間かな 野兎の目に一瞬の躊躇かな
石炭や地底より湧く労働歌 石炭が燃えると知りてびっくりぽん
石炭や明治開化はかくてより 石炭に盛へ石炭に廃れけり
次の風待つ残り葉や一葉忌 小雪の鶏鳴高く明けにけり
年金に生きる勤労感謝の日 小雪や仏事の明けて二日酔ひ
冬晴れや裏日本といふなかれ 冬ざれや三行半の別れ文
芭蕉忌やナビなき旅に似る余生 熊狩や山の吊り橋軋む音
熊狩や昔出征したといふ 故郷の籠りに入る冬田かな
朝の陽に白き気立てる冬田かな 日野山に抱かれ眠る冬田かな
白波の一直線に冬始め 初冬や生涯学習老いばかり
鯛味噌や駅弁売りの名調子 名物に美味いものあり鯛の味噌
鯛味噌や家代々の手前味噌 鯛味噌や坊様つひにコップ酒
登校の近道なりき冬田道 雑踏に揉まれて孤独三の酉
三の酉さすがに福は値切れずに 父さんの大きな背中三の酉
狼になれぬ漢や純情派 老狼の黙して群を去りにけり