メーデーの昂ぶる中にありにけり
(めーでーのたかぶるなかにありにけり)
若き日のメーデー集会を思い出しました。
今はもう、お祭りでしかなくなった感がありますが。
全山の囀る中に入りにけり
(ぜんざんのさえずるなかにいりにけり)
田舎での古い写真に句をつけました。
4月の写真俳句を デジブック と アルバム にまとめました。
4月21日~30日のつぶやき句を、自選32句にまとめました。
蘆若葉老いきて角の取れにけり 蘆若葉ヒトとは弱きものと知り
尖がつて生きた若き日落し角 落し角人に重ねし歴史あり
過ぎしこと知らぬ存ぜぬ忘れ角 競漕や七里が浜のああ哀歌
競漕や琵琶湖に発す瀬田の川 競漕や遠くに琵琶湖周航歌
若鮎や越前今庄中学生 若鮎や日野の早瀬に征矢のごと
憧るる空の鯉かな上り鮎 若鮎や挑み挑みて越える堰
白藤や見知らぬ父の遺伝顔 白藤や網膜色素変性症
白藤や古りし社に吠える狛 白藤の香りや巫女の赤裳裾
蜆取る親子や朝の景と融け モノクロの朝に融けけり蜆舟
一徹の爺の早起き蜆舟 サックスの音を運びきて花菜風
花菜風詩吟をうなるをとこかな 菜の花や人それぞれに河川敷
菜花風トランペットの音の黄色 弥生尽花壇の色のいよよ増し
弥生尽文も残さず去りし人 弥生尽寝てる間に去ってくれ
小手毬の転げて咲きぬ山路かな 麻痺足になほ効ならず弥生尽
小手毬の揺れに戯むる仔猫かな 小手毬や野良のふんはり現われて
雛菊や心に余ること多く また一つ憂きこと重ね菜種雨