父知らず育ち来にけり父子草
(ちちしらずそだちきにけりちちこぐさ)
ブログ友のMONAさんの写真とコラボさせていただきました。
父子草は、晩春の季語のようですが、
この写真で初めて、この花を知ったものですから、
アップさせていただきました。
捨てられぬエルピイ盤や走馬燈
(すてられぬえるぴいばんやそうまとう)
投稿句有難うございました。
思い出は父の里なる紫蘭かな よしさん
山里の畑の猪柵著莪の花
(やまざとのはたのいのさくしゃがのはな)
故郷は、猪の被害が多いので、
電流の通る柵で、田畑を守っています。
その先に咲いている著莪の花、寂しそうです。
猪は秋の季語ともされますが、ここは著莪を季語ということで。
朴訥に生きて咲きけり花覇王樹
(ぼくとつにいきてさきけりはなさぼてん)
お隣の家のクジャクサボテンです。
朴訥、武骨に見えるサボテンが、
こんな美しい花を咲かすのですね。
私も、こうありたいですが・・・・。
花仙人掌少し棘ある奴なりき
(はなさぼてんすこしとげあるやつなりき)
ある人を思い出して詠んでみました。
投稿句有難うございました。
叉手網にやはりお前かごみ鯰 よしさん
姫舞の扇咲きたる二輪かな
(ひめまいのおうぎさきたるにりんかな)
姫檜扇の花が、可愛く咲いてくれました。
しらとりのいざ舞ひ発たむしらん花
(しらとりのいざまいたたんしらんばな)
我が家の紫ランです。
白なのに紫蘭とはこれ如何にですね。
これが紫の紫ランです。
投稿句有難うございました。
夕暮れて雨に似合いの夏椿 よしさん
5月11日~20日の、ツィッターでつぶやいた句をまとめました。
(一部削除、一部推敲)
鹿の子のアニメの如く瞳かな 欲の皮見透かされたる鹿の子かな
飛火野や鹿の子愛しむ子らの声 花嫁の涙す如き海芋かな
時に怒り時に妖しく薪能 善と悪秘めて人あり薪能
薪能人の心の表裏かな 穢れ無き海芋の白やセーラ服
老い独り守る峠路泉湧く 峠路の地蔵の堂や泉湧く
母の日の電話草抜きせしといふ 憧れは果て無き空ぞつばめ魚
高度期を生きて来にけり根無草 天に雲地に萍や水の星
日中韓首脳会談根無草 雲浮きて地には萍水の星
寅さんの風吹く心地根無草 寅さんの風吹く心地根無草
彼女待つ祭囃子のそぞろかな 男ぶり少し増したる祭り笛
少年の男ぶり増す祭りかな 禊ぐ手の流れに白き斎王代
“沖縄を返せ”歌ひし夏あの日 老いてなほ変わらぬ頑固竹落葉
人生の坂あと幾つ竹落葉 竹落葉老いて心の殻を解き
著莪ありて人心地付く厠かな 芍薬の立つも座るも見ごろかな
芍薬と咲きし少女や見ぬうちに 柳ケ瀬の小さきスナック鵜飼旅
咳払い一つ吐き見る鵜飼かな 少年の声変わりけり鵜飼の鵜
彼の女性(ひと)のなほ艶めけり水中花 悲しくも人は老うもの水中花
酌むごとに艶増す女性(ひと)や酒中花 坂上にもう咲く頃か柿の花
フォルテ後ピアニッシモに麦嵐 麦の秋風にざわわと溺れけり
麦嵐ざわわと日野の麓かな
老い独り守る峠路泉湧く
(おいひとりまもるとうげじいずみわく)
今日の二句は、ツィッターの季題「泉」で詠んだものです。
写真は、以前にも使った、木ノ芽峠。
福井県の敦賀市と南越前町の境の峠です。
この峠については、こちらをご覧ください。
伝へある地蔵の堂や泉湧く
(つたえあるじぞうのどうやいずみわく)
木ノ芽峠の近くにある、言奈地蔵の堂です。
この隣に、上の写真の泉があります。
言奈地蔵の伝説は、こちらをご覧ください。
投稿句有難うございました。
四畳半蝿取リボン顔に付き よしさん