「金属学プロムナード」(小岩昌宏著)という本を読みました。金属学の学者が専門雑誌に載せたエッセイをまとめたもので、ふつうなら関心を持つような本ではないんですが、「セレンディピティを追って」という副題が図書館の検索システムにひっかかったんですね。
その中に出てくるヘヴェシーGeorge de Hevesyというノーベル化学賞を受賞した学者のエピソードがおもしろかったので紹介しましょう。……彼はアインシュタインの古くからの知り合いだったのですが、アメリカで再会したときに近所の理髪店に行ったところ、そこのおやじの念願がかのアインシュタインの頭を調髪することだと聞いて、「彼の頭は奥さんが手入れしているそうだからその望みはかないそうもないね」と言って店を後にしました。当のアインシュタインに会った時にその話をすると、彼はヘヴェシーの頭を眺めながら「おやじさんは君の頭では物足りなかったので、私の頭を刈りたかったんだろう」と言ったそうです。
ヘヴェシーはコスターとともに72番目の元素ハフニウムHfを発見したんですが、ノーベル賞の受賞理由は「化学反応研究におけるトレーサーとしての同位体の応用研究」というものです。これではよくわからないかもしれませんが、彼が実際の応用例を示しています。……ヘヴェシーが住んでいた下宿で出されるまかないの食事にどうも前の晩の食べ残しが出てくることがあるような気がしました。それでわざとステーキを食べ残し、それにこっそり放射性の鉛で印をつけておきました。翌日の食事に同じ肉が使われていることが放射能の検出で確かめることができ、すぐに下宿を変わったそうです。
こういう話に行き当たるのもセレンディピティのような気がします。
その中に出てくるヘヴェシーGeorge de Hevesyというノーベル化学賞を受賞した学者のエピソードがおもしろかったので紹介しましょう。……彼はアインシュタインの古くからの知り合いだったのですが、アメリカで再会したときに近所の理髪店に行ったところ、そこのおやじの念願がかのアインシュタインの頭を調髪することだと聞いて、「彼の頭は奥さんが手入れしているそうだからその望みはかないそうもないね」と言って店を後にしました。当のアインシュタインに会った時にその話をすると、彼はヘヴェシーの頭を眺めながら「おやじさんは君の頭では物足りなかったので、私の頭を刈りたかったんだろう」と言ったそうです。
ヘヴェシーはコスターとともに72番目の元素ハフニウムHfを発見したんですが、ノーベル賞の受賞理由は「化学反応研究におけるトレーサーとしての同位体の応用研究」というものです。これではよくわからないかもしれませんが、彼が実際の応用例を示しています。……ヘヴェシーが住んでいた下宿で出されるまかないの食事にどうも前の晩の食べ残しが出てくることがあるような気がしました。それでわざとステーキを食べ残し、それにこっそり放射性の鉛で印をつけておきました。翌日の食事に同じ肉が使われていることが放射能の検出で確かめることができ、すぐに下宿を変わったそうです。
こういう話に行き当たるのもセレンディピティのような気がします。
街を歩いていて偶然素敵なお店を見つけたなんてことも広い意味でのセレンディピティかもしれませんね。
先日あるビルの中に「セレンディピティ」というお店を見つけましたが時間がなくて寄れなかったのが残念です。これも夢さんの記事がなければ目に止まることはなかったでしょう。
いいお店を見つけたり、そこでお気に入りのものを見つけるのもそうなんだろうって思います。
この言葉もだんだん知られるようになってきました。私が知ったのもとあるw六本木の本屋さんのコーナーでしたし。