ウィーンのど真ん中に建つザンクト・シュテファン大聖堂で、モーツァルトの没後200年だかを記念してレクイエムが演奏されるということで、チケットが手に入ったので行きました。行かれたことのある方はご存知だと思いますけど、ケルンの大聖堂と同じく、外は真っ黒、中も薄暗くて観光向きではありませんが、今日ばかりはテレビの照明機材も入って華やかな感じです。
でも、座席をこれでもかと詰め込んであるので、私の席は柱の後ろです。まあいい席はオーストリア政府のお偉いさんとか、各国大使、日系企業も含めた経済界の人たちに割り当てられたのでしょう。そう、これは政府挙げてのイヴェントであり、モーツァルトは貴重な観光資源なのです(ザルツブルグはモーツァルトで食べている街と言っても過言ではないでしょう)。ですので、指揮はショルティ、演奏はもちろんウィーンフィル&ウィーン・シュターツオーパー合唱団です。
肝心の演奏ですが……じぇんじぇんわかんないです。あんな広くて天井の高いところで、しかもずっと離れた席では。ぼわわわーんって感じで、残響して音が重なりまくり。ショルティさんも全く見えましぇーん。でも、枢機卿が執り行うミサは角度の関係でわりと見えました。仕方ないのでそれをじっと見てました。
モーツァルトの音楽が鳴って途中で止まって、お坊さんがお香の入った壺みたいなのを振り回したり、ドイツ語でお説教を言ったり、また音楽、またお煎餅みたいなのを食べさせたり(聖体拝領です)とかそういう感じで進んでいきました。まあ退屈したけれど、貴重な経験させてもらいました。
レクイエムを系統的に聴くようになったのはずっと後のことですが、典礼を見ながら聴いた経験(?)は、とても役に立っています。でも、少しわかってくると、怒りの日やラクリモーザをローマ法王庁はずっと排斥しようとしてきたんじゃないのか?とか突っ込みを入れたくなります。そういう黙示録的部分なしじゃあ、モーツァルトのみならず、近代のほとんどのレクイエムは成り立たないんですけどねw。……そんな小難しい話抜きで、ウィーンとモーツァルトが大好きな日本人を始めとした世界の観光客招致のためのイヴェントに教会も乗ったんでしょう。
私は、モーツァルトのレクイエムも好きで、よく聴いております。この曲を生演奏で聴いた経験が、残念ながらございません。貴殿のように、ウィーンの地で演奏を聴くなど夢のようで、羨ましい限りでございます。
今後とも、宜しくお願いします。
晩年のショルティは演奏会ごとに「流れ」が異なっていたような気がします。ショルティ存命中に、シカゴ響のチェリストがネットにて「われわれはショルティとともにする時間が限られていることが分かっている。それ故に、全力を尽くすのだ」と語っていました。
ウィーンフィルハーモニーがtraumeswirren様が行かれた「行事」にショルティを起用したのも、ただメディア的なものではなく、故あってのことと思えます。
よろしければ「流れ」や「故あって」の内容をご教示いただければ幸いです。
ブログも暇があまりなく更新できていないのですが、今後ともよろしくお願いいたします。
ブログピープルから来ました♪
今日シュテファン大聖堂、たまたま今日アップしたので、
Wow!と思いTBさせて頂きました♡
あれ?でも4/12にアップされた記事なのですね!
今がウィーンはいちばん美しい季節ですね。お花がいっぱい、緑がしたたるようで。
また、よろしくお願いします。