パウンドケーキがローストポークになった話

お正月だからというわけじゃないけど、２日にローストポークを作った。年末にスーパーで購入したネットに入った豚肉のかたまりを、朝ご飯の用意をしながら料理してやろうと思った。

まず、なかなかなくならない中濃ソースをかける。野菜や果物のエキスが入っている。次にコンロの前にずらっと並べてある各種のスパイスから適当に香りや味を見ながら、ふりかけていく。玉ねぎ、にんにく、ねぎやブランデーもかける。もちろん塩コショウをがりがりやりながら。最後に醤油も掛けておく。

それをそのままにして買い物とかに出掛けたりした。ここが肝心で、冷蔵庫なんかに入れては冷たく乾燥するだけだ。肉を常温にしておかないとオーヴン料理はうまくいかない。冬に半日くらい出しておいて腐ったりする食材なんかあるものか。

夕方にえっちらおっちらスピーカーを抱えて帰ると、時々混ぜる。スピーカーの設置と並行してやるとちょうどいい。片方は面倒で細かい手作業が必要で、もう一方はいい加減にぐるぐる回せばいい。頃合いを見て、フライパンで焼き目をつける。赤ワインでフランベするのはまあ火遊びのようなものだ。

それからオーヴンに入れるけど、スピーカーが時間を食うので120度くらいにしておく。自分の都合に合わせて料理はやればいい。なんで豚肉ごときに縛られる必要があるんだ？まあ、スピーカーもそうだから一意専心なんかしてやらない。どちらもぼくにすれば大したことでもないし。

あとはやっぱり適当に焼き目を見ながらひっくり返したり、横にしたりするだけ。そういうのにはパウンドケーキでも作ろうと思って買った、細身の耐熱ガラスがちょうどいい。ケーキの方は材料は買ってあるんだけど、９連休中にはヒマがなかった。これまたオレンジが腐るまでにやれればいいかなって思っている。使えるなって思ってたドライフルーツはつまみで食べちゃったし。

写真でわかるように（人間と同じく）肉もあまりいじらない方がいい感じに仕上がるような気がする。左に見えているのは出来合いの高野豆腐に色気がないんで、きぬさやを入れて色が変わらないうちに火を止めたもの。これまた左手だけでできるような代物である。

肉は半分ほど食べて、残りはグラスポットに入れてあるから、チャーシュー麺にでもしようかなって思っている。ビアンコソースのパスタにも合うだろう。こんな具合だから買い物に行かなくても１日くらい外食せずにすみそうになってきた。

そして、わりと高めで小さなボトルの日本酒を飲む。これまたしゃれっ気にすぎないし、銘柄なんか覚えていない。

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