夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

子どものころ、やりたくなかった夏休みの宿題

2006-07-31 | diary

 gooランキングで「子どものころ、やりたくなかった夏休みの宿題」というのが出ていて、見ているうちに背中の方だけ寒くなってしまいました。トラウマというのはこういうことかと思います。

 ふだんの宿題は全然しなかったんですが、夏休みの宿題は親がうるさくて早めにやらされて、泣く泣くやっていました。今はないんでしょうが、昔は8位に入っている「夏休みの友」という偽善的な名前のドリルがあって、これでもかこれでもかと計算や漢字の問題をやらせるんですね。情けないことに私は計算が苦手中の苦手なんで、苦痛で仕方ありませんでした。……長ずるに及んでドリルは穴を開けるようにゴリゴリ訓練するからそういうんだと知って、なるほどそれで脳みそが穴だらけなんだと深くうなずいてしまいました。

 1位の自由研究も偽善的な名前です。ふだんは教科書を丸飲みするようなことしか教えないくせに、急に自由に何でも研究してらっしゃい、ホラってひどい話です。たぶん常日頃なめられている理科や社会の復讐じゃないかなと。親が手伝うものと相場が決まっているように思いますが、うちの親は「自分で考えないと自由研究にはならない」とタテマエで押し切っていたので、今思い出すと物悲しくなるようなものをやっていました。例えば酢の中に入れたものは腐りにくいって聞いて、玉子を一つはそのまま、もう一つは酢の中に漬けて観察日記を書きました。……これだけでも親が止めなかったのは(口を出したら引きずり込まれるという)信念があったんだと思いますけど、酢の中に入れた方は殻を割らなかったんで何の比較にもなりませんでした。そのままの方の玉子は最後には近づくのもおそろしいような状態になっていて、9月になって2つコップを捨てただけでした。他には姉の中学の教科書についてた歴史年表を丸写しするとか、百科事典を丸写しするとか、自由にやりすぎて研究という枠を突破してしまったものが多かったです。老人になっても写経だけはやらないと思います。

 第2位の読書感想文はマジメな話、学校と児童書の出版社の癒着でしょう。本当のことを言えば「こんな子どもだと思ってなめたようなものを書いて、作者は恥ずかしくないんでしょうか」という感想になるところを無理やりあらすじを書いたり、心にもないことを書いたりして原稿用紙2枚を四苦八苦して埋める。内容もさることながら、原稿用紙は本来推敲するためのものなのに一つ句読点を入れるために書き直す。あ、脱字がある。また書き直す。雑巾のようになった原稿用紙を見て、途方に暮れる。……ワープロ・ソフトがなければ私は文章なんか書かないと断言できます。

 第3位の絵日記はあまり宿題にならなかったように思いますが、もちろん「朝、起きました。そして、ご飯を食べました。そして、ハミガキをしました。そして、テレビを見ました」といった極めてまっとうなものだったに違いありません。宿題をだいたい片付けると(玉子の自由研究などを除いてという意味です)ちょうど甲子園が始まる頃で、全試合、完全視聴という偉業を毎年達成していました。……決勝戦が終わると虚無的で、センチメンタルな、つまり夏そのものの気分にどっぷりと漬かったものでした。

 第5位の図画・ポスターはキライじゃないんですが、評価してくれる人がいませんでした。パレットじゃなくて画用紙の上で絵の具をぐちゅぐちゅって混ぜるとどんどん色が濃くなって、不気味な模様が現われてとてもおもしろいんですが、緑化ポスター向きではなかったかもしれません。

 第6位のラジオ体操は行ったことがありません。こう言うとびっくりされたりしますが、親も理解があったのか、自分がふだんより早起きするのがイヤだったのか、行けとは言われませんでした。うちの家は日曜日に9時より早く起きると怒られるような家でした。そう言えば「せんせえの給料日に付き合うことあらへん」ということで、登校日にも行ったことがないですね。



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2 コメント

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登校日はセンセの給料日 (ぽけっと)
2006-08-01 00:27:48
というのはよく私も聞きました。

だから行かんでええ、とまでは言われませんでしたが。



私の夫は小学生のとき、「夏休みの友」の答えの覧に算数にはひたすら「1、2、3、4…」と数字を順番に、国語には「あいうえおかきくけこ…」とやはり機械的に埋めて提出、それがバレてマジメな義父に逆さ吊りのせっかんをされたそうです。

私もここでは言えないくらいトラウマいっぱい!
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わははw (夢のもつれ)
2006-08-01 01:15:47
ご主人は、なかなかえー根性してますね。



答があれば写して、ところどころわざと間違えるという高度なテクニックを駆使するところなんですが、「夏休みの友」は答もないし。



あれは、あちこちの家庭で悲喜劇を起こしてやがったんですね。

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