江守先生 カマキリ先生 ありがとうございます

　今日はピティナピアノコンペテション長野地区予選。

　朝食には子供達のテンションを少しでも上げようと、昨夜から仕込んでおいたフレンチトースト。

　一晩冷蔵庫で寝かせて焼き上げたフレンチトーストに、子供達はとても喜んでくれた。

　　　

　さてコンクール。

　息子は午前。　娘は午後。　

　と言う訳で娘を実家に預け、母に娘の苦手な箇所のメモを託し、ピアノの練習を見てもらうように頼んだ。　母も昔ピアノを弾いていたので頼りにはなるのだ。　昔と言っても戦後間もない頃、まだ楽譜が３５円くらいの時代です。

　ピアノ教室の同門が頑張っているのをロビーで鳥肌を立たせながら聴いた。　

　いよいよ息子の出番。

　演奏順に整列すると、知らないお母さんから

　 『 あの　・　・　・　息子さん、シャツがズボンから出ていますよ。 』

　息子のお尻の上から白いシャツがコンニチハ。

　慌ててシャツを中に入れると、今度はベストがめくれていて脇腹丸出しに気が付いた。

　慌ててベストを直すと、今度は両袖ともボタンがとまっておらず、袖がヒラヒラしている！と妻からの指摘。

　周りに居た保護者から笑い声が　・　・　・　

　そう言えばピティナ初挑戦の４年前もシャツ出しっ放しでステージに出て行ったな。

　

　新調した補助台とアシストペダルを持って息子と一緒に舞台袖で待機。

　先週松本で予選通過しているとは言うものの、舐めた演奏は許されない。　でも出来るだけ演奏を楽しんでくるように息子に伝えると 『 いつも楽しんでいるよ。 』 と返ってきた。

　息子の演奏は、今までの演奏の中で一番良かったように聴こえた。

　　　

　ロビーに戻ると既に母が娘を連れて来ていた。

　ネクタイを締め直して、娘と一緒に再び舞台袖へ。

　『 自分の番が楽しみか？ 』 と尋ねると

　『 うん。　楽しみだよ。 』 と娘。

　　　

　娘も今までで一番の演奏だったと思う。

　演奏後通路で待機していると息子の結果発表の時間。　しかし途中で出ることが出来ない。

　悶々としながら全ての子の演奏が終わるのを待つ。

　　　

　娘のグループの演奏がすべて終わりロビーに戻ると、血相変えた母が走ってきた。

　『 ちょっとあんた！！ 』 と母が興奮している。

　息子が通過したか？　と思っていたら

　『 ひびき、長野市長賞だよ。　トップだって！！ 』

　一瞬何のことか分からなかったけど、理解出来た瞬間 “ え゛～ ” と声を出してしまった。

　　　

　遡ること１５分。

　娘と、同じ教室の女の子の演奏が終わるのを待って結果発表を見にホールから外に出た先生と妻と息子とお義父さん。

　ドアを開けるなり江守音楽教室のみんなが待ち構えていたそうだ。

　『 ひびきくん凄いよ！ 』

　『 いいから早く結果を見て！！ 』

　『 何で本人が居ないのよ 』 と怒っているお母さんもいたらしい。

　　　　

　息子はみんなから 『 おめでとう！ 』 と声をかけられた。

　先生には抱きしめられた。

　更に見ず知らずのお母さんから 『 どこの教室で習っているの？ 』 と尋ねられたようです。

　そして僕は掲示板を見て、また息子に泣かされてしまった。　しかも頭の上に補助台を抱えたまま。

　息子の仲良しの女の子も予選を通過。　過去２年間交互に本選に行っていたけど、やっと一緒に本選に行けるんだ。　こんなに嬉しい事はないです。

　　

　一旦家に戻り、遅いお昼を食べてふたたび会場へ。　今度は娘の結果発表だ。

　息子と二人で連れシ●ンに行こうとトイレに向かうと、係りのお兄さんが結果用紙を抱えて掲示板に近づいてきた。

　トイレを我慢しながら掲示板を見ると　・　・　・　娘の名前があった。

　今度は娘に泣かされた。　勿論息子と二人でトイレの事も忘れて大喜び。

　　　

　兄と妹そろって本選へ。　

　費用はかさむけど、文字通り生きたお金の使い方だ。　

　お父さんお給料上がるように一生懸命頑張るよ。　君たちに負ける訳には行かないからな。

　　

　先生から 『 お父さんの指導の賜物よ。 』 と言われました。

　でも先生、それは違います。

　毎週仕事帰りに教室に寄って、先生の教えを覚えて家で反復していたからです。

　何せ、二人そろって忘れやすいので　・　・　・

　　　

　ピアノの奏法と表現を江守先生に教わり、指揮をはじめとした音楽の広がりをカマキリ先生に教わり。。。

　本当に我が家の子供達は恵まれています。　更に自宅では鬼教官が、こう何と言うか　・　・　・　　

　『 二人そろって通過して、お兄ちゃんは長野市長賞を受賞したから今日はパ～ッとお寿司だ！ 』

　勿論自宅で。

　勿論酢飯から。

　　　

　娘が寿し酢を切るのを手伝ってくれた。

　パン生地を捏ね、酢飯を作り、刺身を切って盛り付け。

　今までで一番忙しかった夕方だ。

　 　

　でも子供達の頑張りに比べればこんなのお茶の子さいさい。

　　　

　ただ、こんな嬉しいことばかりでは体が持たないんだよ、お父さんは。

　

　な

　　　ぜ

　　　　　な

　　　ら

　　　　　ば　　　　　

　　　　　　刺身を切っては　・　・　・　・　・　・　・ 焼酎を一杯。

　　　　　　パン生地を捏ねては　・　・　・　・　・　焼酎を一杯。

　　　　　　発酵を待っている間に　・　・　・　・　・焼酎を一杯。

　　　　　　最終発酵の間で　・　・　・　・　・　・　・焼酎を一杯。

　　　　　　酢飯の前に　・　・　・　・　・　・　・　・　焼酎を一杯。

　　　　　　パンをオーブンに入れては　・　・　・ 焼酎を一杯。

　　　　　　盛り付け前に　・　・　・　・　・　・　・　 焼酎を一杯。

　　　　　　チラシ寿司を一口食べては　・　・　・焼酎を一杯。

　　　　　　風呂上りに　・　・　・　・　・　・　・　・　ビールを一杯。

　　　

　これだけ飲んだのは、妻には内緒だ。

　何はともあれ、おめでとう！！

　明日から新しいスタートだぞ。