「アルプスの少女ハイジ」といえば、マイエンフェルトに行くのが相場ですが、チューリヒの近くにも、ハイジファン必見の場所があります。
作者ヨハンナ・シュピリが育った村ヒルツェル (Hirzel) にある、シュピリが通った学校を改装して作られた「ヨハンナ・シュピリ博物館」(Johanna-Spyri-Museum) に出かけてきました。日曜の午後2時から4時までしか開館していないという「限定もの」の博物館。娘は友だちの家に遊びに行ってしまったので、妻と息子と3人で行くことに。
チューリヒ中央駅から近郊電車S-Bahn 8 でホルゲン (Horgen) まで行き、駅前で待っているヴェデンスヴィル (Waedenswil) 行きの黄色いポストバス(PostBus) に乗り込んで15分。びっくりするような狭い田舎道を飛ばしていくバスに揺られ、12番目の停留所「Kirche」で降りると、左手にまさしく教会が。その右側にある道(博物館を示す標識あり)を行き、最初の角を右折すると、博物館が見えます。ほら。
この日、チューリヒ市内は朝から雪がちらついていましたが、積もるほどでは全然なかったのです。ところが、ホルゲンからのポストバスが坂を登っていくにつれて、だんだんとあたり一面が白くなり始め、ヒルツェルの村に着いた時には、まるでベルギュンのスキー休暇を思い出すような雪深い光景になっていました。ヒルツェルの標高は約700メートルだそうです。
入口の前には、ハイジが立っているから間違えることはありません。一番上の写真の通り。ただしこのハイジ、写真でもわかるように色々な姿になっています。この回る看板、ウラにも別のハイジが二人隠れています。
我々は2時数分前に着いたのですが、まだ入口の扉には鍵がかかっています。すると、ちょうど2時に、教会の方からおばさんが一人やって来て、鍵を開け、中に入れてくれました。こういうところは妙なほど時間にきっちりしているスイス社会です。
入口のある1階は、シュピリの半生が写真と文章で説明されています。学校だったとは思えないほど狭い建物でした。階段を上がると、2階は1階よりも広く感じます。学校だったことを示すように、生徒の座る椅子と机などが置いてありました。
この階に、ハイジに関するものが色々と並べられています。世界で出版された「ハイジ」の絵本やハイジグッズが集めてあるのですが、意外にというか、やはりと言うべきか、日本のものが数多く見られました。「サンリオ」のエライさんの名刺まで展示してあったのにはちょっと笑いましたが。
ハイジの絵本を集めたコーナーにはさすがにびっくりさせられます。こんなにたくさんハイジの顔があるのか、と。
われらの「本物」ハイジもドイツ語版で健在です。ちょっとわかりにくいですが、立ててある本の左から3番目。
中央あたりをちょっとアップにすると、
左上・真ん中上のハイジなんて、あまりに都会の子どもっぽすぎて、山小屋とミスマッチになっています。観光客の子どもがはしゃいでいるようですらある。「実物」のハイジはこんなんじゃないでしょうねぇ、と係のおばさんに言うと、シュピリはこんなモダンなハイジを考えたはずがない、との返事。そりゃそうでしょうね。
「ハイジ」は実写版も何度か作られているようで、そのポスターも飾られています。これはおそらく古いものだと思いますが、これならまだ雰囲気が出ています。
しかし、こうなるとあまりに現代的過ぎて、ちょっとついていけない。なんとペーターが野球をしているではありませんか。あり得ないでしょう。
いくらフィクションだと言っても、ね。
博物館は入場無料。ハイジの絵本や絵葉書など、いくつか売っているものもあります。スイスで出版された絵本「ハイジ」の日本語版というのがあったので買い求めました。絵は全然かわいくないのですが。この絵本によれば、山にやって来て生活を始めたクララの車椅子は、偶然転がって壊れたのではなく、ハイジがクララとばかり遊ぶことに嫉妬したペーターが壊したことになっています。
1時間もあれば十分楽しめる博物館ですが、帰りのバスの時間にはご注意。1時間に1本、毎時1分発のホルゲン行きバスがあるだけですから。もしバスを逃したら、バス停近くにあるカフェテリア「シュピリ」で時間待ちしてはどうでしょうか。日曜日も開いています。
おまけ:チューリヒに戻ったら、市内も午後から大雪。郊外へ向かうバスの路線が乱れるほどでした。
作者ヨハンナ・シュピリが育った村ヒルツェル (Hirzel) にある、シュピリが通った学校を改装して作られた「ヨハンナ・シュピリ博物館」(Johanna-Spyri-Museum) に出かけてきました。日曜の午後2時から4時までしか開館していないという「限定もの」の博物館。娘は友だちの家に遊びに行ってしまったので、妻と息子と3人で行くことに。
チューリヒ中央駅から近郊電車S-Bahn 8 でホルゲン (Horgen) まで行き、駅前で待っているヴェデンスヴィル (Waedenswil) 行きの黄色いポストバス(PostBus) に乗り込んで15分。びっくりするような狭い田舎道を飛ばしていくバスに揺られ、12番目の停留所「Kirche」で降りると、左手にまさしく教会が。その右側にある道(博物館を示す標識あり)を行き、最初の角を右折すると、博物館が見えます。ほら。
この日、チューリヒ市内は朝から雪がちらついていましたが、積もるほどでは全然なかったのです。ところが、ホルゲンからのポストバスが坂を登っていくにつれて、だんだんとあたり一面が白くなり始め、ヒルツェルの村に着いた時には、まるでベルギュンのスキー休暇を思い出すような雪深い光景になっていました。ヒルツェルの標高は約700メートルだそうです。
入口の前には、ハイジが立っているから間違えることはありません。一番上の写真の通り。ただしこのハイジ、写真でもわかるように色々な姿になっています。この回る看板、ウラにも別のハイジが二人隠れています。
我々は2時数分前に着いたのですが、まだ入口の扉には鍵がかかっています。すると、ちょうど2時に、教会の方からおばさんが一人やって来て、鍵を開け、中に入れてくれました。こういうところは妙なほど時間にきっちりしているスイス社会です。
入口のある1階は、シュピリの半生が写真と文章で説明されています。学校だったとは思えないほど狭い建物でした。階段を上がると、2階は1階よりも広く感じます。学校だったことを示すように、生徒の座る椅子と机などが置いてありました。
この階に、ハイジに関するものが色々と並べられています。世界で出版された「ハイジ」の絵本やハイジグッズが集めてあるのですが、意外にというか、やはりと言うべきか、日本のものが数多く見られました。「サンリオ」のエライさんの名刺まで展示してあったのにはちょっと笑いましたが。
ハイジの絵本を集めたコーナーにはさすがにびっくりさせられます。こんなにたくさんハイジの顔があるのか、と。
われらの「本物」ハイジもドイツ語版で健在です。ちょっとわかりにくいですが、立ててある本の左から3番目。
中央あたりをちょっとアップにすると、
左上・真ん中上のハイジなんて、あまりに都会の子どもっぽすぎて、山小屋とミスマッチになっています。観光客の子どもがはしゃいでいるようですらある。「実物」のハイジはこんなんじゃないでしょうねぇ、と係のおばさんに言うと、シュピリはこんなモダンなハイジを考えたはずがない、との返事。そりゃそうでしょうね。
「ハイジ」は実写版も何度か作られているようで、そのポスターも飾られています。これはおそらく古いものだと思いますが、これならまだ雰囲気が出ています。
しかし、こうなるとあまりに現代的過ぎて、ちょっとついていけない。なんとペーターが野球をしているではありませんか。あり得ないでしょう。
いくらフィクションだと言っても、ね。
博物館は入場無料。ハイジの絵本や絵葉書など、いくつか売っているものもあります。スイスで出版された絵本「ハイジ」の日本語版というのがあったので買い求めました。絵は全然かわいくないのですが。この絵本によれば、山にやって来て生活を始めたクララの車椅子は、偶然転がって壊れたのではなく、ハイジがクララとばかり遊ぶことに嫉妬したペーターが壊したことになっています。
1時間もあれば十分楽しめる博物館ですが、帰りのバスの時間にはご注意。1時間に1本、毎時1分発のホルゲン行きバスがあるだけですから。もしバスを逃したら、バス停近くにあるカフェテリア「シュピリ」で時間待ちしてはどうでしょうか。日曜日も開いています。
おまけ:チューリヒに戻ったら、市内も午後から大雪。郊外へ向かうバスの路線が乱れるほどでした。