月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

六月花嫁

2010年06月05日 20時54分08秒 | 仏々相念(住職日記)
もうかれこれ・・・

ヨーロッパの習慣だから日本人がこの月に結婚したからといって幸せになれるかどうか僕には分からない、
って今日の新聞の四季碌に掲載されていました。
なるほど、その通り・・・

今日、結婚披露宴に出席させていただきました。
スポットライトをあびる2人を祝福しながらいろんな事を思わせていただきました。

十数年、共に歩んでくれている坊守。
喜びも悲しみも共に・・・
私だけを信じて嫁いで来てくれました、誰も知る人もないのに・・・
今では私より遥かに友だち・知り合いも増えました。
出遇った頃と変わりの無い優しい笑顔・・・
よく側にいてくれます。

私は・・・幸せです。

花嫁さんの小さき頃の写真のスライド、ウルウルしてしまいました。
もう、数年後にはもしかしたら娘が・・・
そんなことを考えるとたまらなく、たまらなく・・・
勘弁してくれよ! 絶対許せないよ!

でもそんな娘の姿も見たいような、見たくないような・・・

そんな私も大切な娘さんをお預かりしたのに・・・
しかし、こんな私によく預けてくれました。
決して楽をさせてやることもできず、しんどいことばかり押し付ける毎日。

ありがとう・・・
つい昨日のことのように思うけど、私の隣にいてくれたあなたは最高にきれいでした。
勿論、今も・・・これからもよろしくね!

改めて今を思わせていただいたひと時でした。               

合掌の姿のはなし

2010年06月05日 00時22分00秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
お父さんの四十九日法要のご縁で本堂にお参りされたHさん。

おつとめの間、お焼香を回すために振り向くと、Hさんは静かに合掌をしておられました。
背筋をピンと伸ばし、胸の真ん中で手を合わせ、その手にはお念珠が掛けられていました。
まっすぐに阿弥陀さまの方に顔を向けて合掌される姿はとても美しく印象的でした。

合わす両手の温もりに何をお感じになられたのでしょう。
見つめる先のお立ち向かいの阿弥陀さまに何を語られるのでしょう。

おつとめとご法話が終わり、お帰りになられる時、
境内にご安置しております阿弥陀さまの前まで進まれて、また合掌。

Hさんの合掌の姿は阿弥陀さまのおはたらきのあらわれなのでしょう。
十方無量の諸仏方々が、その手の上に幾重にも御手を重ねてくださっているのでしょう。

本当に美しい合掌の姿でした。