月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

一一光明

2010年06月18日 19時59分24秒 | 仏々相念(住職日記)
結構、酷い雨・・・

今日は、娘の高校生活最後の文化祭でした。
先日の定演に行くことが出来なかったので、オープニングでの演奏を聞きに行きました。

泣き笑いしながらガンバって来た姿を重ねながら感慨深く聞かせていただいたことです。
それぞれの奏でる音は、いろんな経験を通してひかり輝きながらはなたれる。
そして、それぞれの音がひとつとなり大きなひかりとなる。
いいものです・・・

楽しそうにクレープを売っている姿も見せていただきました。
夕食の時に話してくれる学校での有様・・・
この学校でいろんな事があったんだねって
校舎の廊下を坊守と一緒に歩きながら窓から見える風景を感じ思ったことです。

もう高校生活も半年・・・早いね・・・
きっと、そんなこともあったねって笑える日が来るよ・・・

大の字のはなし

2010年06月18日 00時11分18秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
昨日開かれたお茶席のために、本堂のお参り用の椅子を貸し出していました。

3日前、市の若い職員さんが椅子を運ぶために本堂に上がられました。
「わー、お寺ってきれいですねえ」
お寺の本堂にお参りされることもめったにないのでしょうね。
とても珍しそうに、お内陣の美しいお荘厳や欄間や襖をご覧になっていました。
お内陣はお浄土のおすがた・・・その美しさを目の当たりにして何をお感じになられていたのでしょうね。

そして、今日その方が椅子を返しに来てくださいました。
別の職員さんの声に気がついて慌てて本堂に行ってみますと、もう20脚の椅子を車から運び終えられていました。
当の職員さんはというと・・・外陣の畳の上に大の字になって寝転がっていらっしゃいました。
そのお姿を見て、初めは「まあ!」と思いましたが、なんだか微笑ましくもあり、「いいなあ、こういう空間」と思いました。
それに、重たい椅子を抱えて駐車場から三門の石段、前拝の階段を何度も往復して上がって来られたのでお疲れになられたのでしょうね。
埃っぽくてうす暗かったら寝転がる気にはならないでしょう。

朝の爽やかな風が全開の硝子戸から本堂に吹き抜けて、朝の光がお内陣を美しく照らしだしています。
毎日ご院さんがお掃除してくださるお陰で、お内陣も外陣も美しく整えられています。
そして、何よりもご本尊阿弥陀如来さまのやさしいお立ち向かいのお姿が、あたたかく包むようにしてお迎えくださっています。

なるほど・・・大の字にもなりたくなりますね。

「ああ、すみません。あまりに気持ちよさそうだったので・・・」
と、わたしの姿を見てすぐに起き上がってしまわれた職員さんでした。

「いえいえ、どうぞいつでもおまいりくださいね。大の字もいいものですよね!」