月のひびき (徳正寺だより)

“いま”出遇えた一瞬をパチリ
それは仏さまとの日暮らし…

真夏之色

2010年06月28日 22時24分07秒 | 仏々相念(住職日記)
いい天気だね・・・

朝、窓から見える青々とした空。
暫し新聞も開けず空を見上げていました。
暑くなるのかな~・・・

南にあるJ町にご縁をいただいてお参りしました。
この町に行く海岸線は大好きで、好きな音楽を聞きながら気持ち良く走ります。
空も海も夏色になったな~・・・
キラキラする水面を見ながら夏を感じていました。

切ないご縁です。
火葬場での炉のボタン・・・
押すのを躊躇する喪主様、分かるな~・・・
これ押さなかったら、貴方の顔を見ることができる。
これ押さなかったら、貴方の手に触れることができる。
歯を食いしばりながら押すのです、皆・・・
そして、姿の見えない貴方を探してしまうのです。

「大丈夫、ここにおるよ・・・」ってキラキラ光るひかりがこたえてくれる。
だから顔を上げてみよう!
流れる涙もそのままに・・・
あなたがいて本当に良かった!                   

紫陽花のはなし

2010年06月28日 01時08分38秒 | ふうわりふわり(坊守日記)
本堂にお飾りするために、お隣のおばちゃんのお庭の紫陽花を三本いただきました。
黙って切るのは申し訳なくて
「おばちゃーん、紫陽花ちょうだいね~」ってひとりごと。

おばちゃんのお庭の紫陽花は、主を亡くした今年も変わらずに、きれいな濃いピンク色の花をいっぱい咲かせています。
雨上がりで葉は艶やかです。
去年と同じです。
けれど、おばちゃんはいません。
今は仏さまとなっていただいて、わたしのことを励ましてくださり、案じてくださり、そして、紫陽花の花を咲かせてくださっているのでしょう。

ありがとう。おばちゃん。
ねえ。阿弥陀様にお飾りしたお花、きれいでしょう。

まあるい紫陽花の花が、優しいおばちゃんのお顔に見えました。